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東方黒霊夢〜Do you like Black or Red ?〜  作者: 風波
第4幕 新たなる能力
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妖怪の山五合目。霊夢はここまで来ると今まで来た道を振り返った。ここは幻想卿が一望できる絶景ポイントのひとつである。しかし今は黒い霧の影響で普段見えるはずの人間の里が一望できない。しかも所々に明かりが見える。里の人間がこの異変に気づいたのだろう。そしてたまに黒い影が人間の里の上空を回っている。あの影は多分鴉天狗であろう。この異変の号外を配っているはずである。

「来たな」

霊夢の後ろで低い声が聞こえた。振り替えるとそこには霊夢の倒すべき敵、彼女の色違いの格好をした少年、博麗黒霊夢が立っていた。

「なかなかに絶景だな…」

「んなわけ…ないでしょうがっ!!」

霊夢は腕を横に振った。黒霊夢は後ろに飛びし去った。

「会って早々いきなり攻撃するとはな…」

「おかしいのはアンタでしょ!何でこんな事すんのよ!」

「いいや、お前は分かっていない。俺はずっとおかしいと思ってたんだよ。そこにあったものが突然消えたり、かといって変なものがあるし…こっちは色々困ってんだよ!」

あまりの理由に霊夢は絶句するしかなかった。

「まさか…あんた、そんだけの理由で!?」

すると黒霊夢は首を横に振った。

「いいや、惜しいが、理由はもうひとつある。それはな…俺が幻想卿撲滅グループの一人だからさ」

「なっ…!?」

幻想卿を…撲滅!?ーー聞いたこともない。まさか幻想卿を壊そうとする者がいるなんて。

すると近くに鴉が飛んできた。邪魔になるから排除しようと背中に手を伸ばしたとき、有り得ない光景を目にした。それはまるで目の前に結界でもあるかのように鴉がそこへへばりついたのだ。

「これは…?」

「見ての通り結界さ。この妖怪の山ほぼ全域を囲っている。ま、誰も入れないし出ることもできない。解放方法はただひとつ、俺を倒せばいい。倒したら結界は解除される。だが…『博麗大結界』の崩壊まで間に合うか?」

そう黒霊夢が言うと霊夢はニヤリと笑い、口を開いた。

「…望むところよ」

「そうこなくっちゃな」

お互い距離を置き、タイミングを計ってーー

「シッ!」

地面を蹴って試合開始。

「どういうこと…?隙間が…開かない?」

紫は何度も何度も妖怪の山付近の空間に隙間を開けようとしていた。

「ねえ、紫?どうなってるの?」

レミリアが心配そうに紫を見ている。だが、答える気力もない。すると紫はかすかな気配を感じた。

「うそ…でしょ…?」

「どうしたの?」

レミリアが聞いてきた。

「こっち側の一部の結界にヒビが入ったみたい…。そこから崩壊してしまう可能性があるわ!」

「じゃあ早くしないと…」

妖怪の山で開かないなら麓の南側に彼女たちを出そう。

「予定を変更するわ、妖怪の山の麓に貴方達を出すからそこから登山して!」

「わかったわ!」

レミリアは現状を理解したようだ。紫は妖怪の山の麓の南側の空間に隙間を開き、彼女たちを見送った。

「さて…と…」

紫は閉じた隙間を見て、ため息をついた。

隙間空間にはパチェことパチュリー・ノーレッジがいる。

「行くわよ…」

パチュリーは頷くと紫の後を追った。

一方レミリア達は黒霊夢が張った強力結界に足止めを喰らっていた。

「咲夜!北側は!?」

レミリアは叫ぶと耳のなかで咲夜の声が聞こえてきた。

『駄目です、全くはいれません』

「フラン、上空は!?」

『全くはいれないよぉ〜』

妖怪の山全域に結界が仕込んであるため入り口が見つからない。これで納得した。紫は私達を妖怪の山の中まで送ろうとしていたのだ。しかし黒霊夢の結界によって阻まれてしまった。

「あれ…?そういえばパチェは?」

「パチュリー様だったら紫様と一緒に結界を手伝ってくれって…」

「なるほどね…」

紅魔館からほとんど動かない彼女は人の依頼を呑むことはなかったが、今回は違った。

理由は単純、パチェは魔導師だからだ。


魔法の森上空、ここに結界のヒビが入っている。

紫は右手を上げ、スペルを詠唱する。

紫の足元に魔法陣が現れた。この上で結界を修復するのだが。

ーー断片化が多すぎる!修復が間に合わない!

結界の破損領域が大きすぎるため、紫の持っている能力では修復は短時間で済みそうにはない。

結界の向こう側にはうっすらとだが外来人が言う東京が見えていた。



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