妖撃隊本部にて・5
そんなの聞いてない。ゲームにはなかった。あの神官・・この世界の適性を試すだか何とかいって結局色々違うとこあんじゃねーか・・
「ここで説明してもいいんだが・・・、お前はどこかに所属している兵士でもなさそうだしな・・。自分で見てきたらどうだ?」
「あ・・ああ、たしかにそうですね。・・・・ありがとうございました。色々と」
「いや、いい。・・・なんだ?おまえの胸、光ってるぞ?」
「え?」
見るとさっきの紙が光っており、そこに文字が出ていた。
「次、オリバ大陸、ケスビス村、空間を繋ぐ「はい」「いいえ」・・てなんだこれ?」
といいつつ、何かあるということなのでとりあえず「はい」に触れてみる。
ブワンッ!!
「おおこれは・・」
触れた瞬間、目の前の空間にちょうど俺一人が通れるくらいの裂け目ができた。
(おお、なんか空凛と似たようなんだな)
と思いつつ、入る。
「・・・よくわからんが、行って来い」
最後に困惑するようなギンさんの声が聞こえた。
「・・・・・あつい」
空間の先にあったのは森だった。これだけなら、コフランと似たようなものだ。しかし・・
「なんでこんなに暑いんだよ・・・」
日本の真夏日の暑さと同等である。
「あーーやばい・・水ほしい」
と言うと後ろから足音が聞こえてきた。
「いやーなんてたくましい足音だ。地面が揺れているぞ。これはさぞかしたくさんの水を持った商人に違いな・・・いや、現実逃避はここまでにしとかんとな・・・」
クルッと後ろを向くとそこにはイノシシがいた。ただし巨大な。
「肉・・・か。水分なさそうだな・・・」
問題はそこではないことには気づいている。でもね、思考がどーしてもそういう考えに・・。
「ブおおおお!!!!!」
大地を揺らすかのような超巨大雄叫び。(イノシシの)
その雄叫びで少し正気にもどった俺は、すぐに剣を向ける。
「いやちょっと待てい!!!」
しかしあまりの突撃の速さにビビり、横によける。
「ブおおおお!!!!」
と巨大イノシシはそのまままっすぐに進んでいく。
その行く手には巨大な木がある。
「よし!あのまま木にぶつかってくれれば多少のダメージは入る・・」
ドンっ!!
「え?」
なんとイノシシはその木を足でけり、そのままこちらに戻ってきたのだ。
「うそぉ!でもこの木が生い茂る森をこのスピードで来ていたのだから当然と言えば当然かぁ!!」
暑さで頭が回らなかった・・。そういえばゲームの時にやけにオリバのモンスターは強いなとは思っていたが、こんなところを再現していたとは・・・。
とかそんなことを考えている暇はない。もうイノシシはすぐそこまで来ている。
「くそっ!!「武神」!!」
攻撃力をあげイノシシを迎え撃つ。
「おっらぁぁぁ!!!!」
「ブゴッ!!!」
イノシシ脳天に武神の効果で強化された一撃を受け、イノシシは白目をむいて倒れた。
「ふう・・・。効かなかったらどうしようかと思った・・。」
何とか倒せたことに安心し、しかし肉か・・水分じゃない・・・とか考えていると
「ん?なんでもう倒れてるんだ?」
という声が後ろから聞こえた。
「ん・・いやいきなり襲ってきたんで倒しましたけど・・」
見るとそこには人間と獣が半分半分で混ざったようなやつがいた。体は人間に近いのだが、腕が大きくなり、ところどころに鱗のようなものが見える。
(ああこれが「獣人」って奴か・・。)
とすぐ分かった。
「ん?あんた見ない顔だな?誰だ?」
「ああ・・。鈴木健と言います。・・・ケスビスと言う村を探してるんですけど」
「ああ、ケスビスなら俺が住んでる村だわ。案内してやるぜ。ちなみに俺の名前はゴルだ。よろしく」
「ああ、よろしく。ところで、このイノシシはなんだ?」
「ああ、それは俺が今日の飯にしようと思って追ってたんだ。でお前が倒してた。そんだけだ」
「そ・・そうか・・」
こんなでかいのを食うのか・・・。と思いつつ、ゴルについていくと、すぐに村が見えてきた。
「おし、ついたぜ。お前しばらくここらにいるのか?」
「・・・まぁおそらく」
「ん・・じゃあ「村王」に会って滞在とかの許可をとっておいたほうがおいたほうがいいだろう。」
「おお、そうだな、ありがとう」
「ああ、じゃあ、またな」
ゴルと別れ、俺は村王に会いに行くことにした。




