シャッ鬼・3
装備に足を引っ張られるというまさかの事態に困っていたのだがやはりゲームクオリティというのか、100レベルの身体能力なのかで、だんだんスピードに慣れてきた。
それまでHP何度もピンチになりミコト様にいろいろ言われたんだけどね。
「けっ、さすがに慣れてきやがったか・・・」
「そういうこった!!」
100レベルでも足を引っ張られるような装備なのだから慣れればかなり使えるアイテムとなるのは思ってたとうりである。
「おらっ!!」
凄いスピードで後ろに回り込み、剣を振り下ろす。
「ちっ!!」
小さな体で身軽に動くシャッ鬼はいくら装備で素早さが上がっていてもなかなか攻撃が当たらない。
「「刃状変化」!!」
「!」
体が反射的に後ろに下がってしまう。
「フェイントだ!バカ!」
即座にシャッ鬼がナイフの一本を投げてくる。
「くっ!」
後ろに下がりながら対応したので、バランスを崩してしまった。やはり中身が初心者であるのでつらい。
「もらった!!」
ガギッ!!と俺の顔に投げられたナイフは「四方陣」によって阻まれる。
「私・・・戦闘中何も喋って無いんですけど・・・」
「え!?なに?喋りたかったの?」
「いや、そういうわけじゃないんですが・・。私なんかあなたにあきれたときしか声出してない気がして」
「いいじゃん!さっきとどめやったんだから!」
というか結構いまやばいんだよ俺。はやく四方陣更新してほしいとしかおもってないよ・・・。
「そういやいたなもう一人・・。さっきの壁はお前か・・」
「ほら喋ったからお前にも注意行っちゃったじゃん!!」
「なっ・・。私も多少は戦えるんですから負担が減っていいでしょ!!」
「あ、確かに」
「ほんとバカなんですか!!」
そうだった。職業「陰陽師」はスキルの振り方で攻撃よりか回復よりに分かれるんだった。で今までの戦いを見るに、ミコトは攻撃かな~。と思われる。刀持ってるしね。
「おりゃ!!!」
「ふっ!」
いつの間にかシャッ鬼はミコトと戦っていた。
いやこう見るとほんとに小学生が争ってるようにしか見えない・・・。手に持つ凶悪なものを除けば・・。
おっと思っただけで俺にも殺気が・・・。こういう時に二度とこういうことは考えまいと思うがつい考えちゃうんだよね~。
「しかしあいつ、陰陽師にしては結構やるなぁ」
陰陽師は攻撃型にしようとも攻撃専門のアサシンや武闘家などにはかなわない。しかし相手のシャッ鬼は攻撃に特化した完全なる攻撃職である。
「おっと・・援護でもしてやらないとな。」
休憩してるけどある程度は戦わないといけないだろう。
「ダンス・フレア!!」
詠唱すると小さめの火球が20ほど飛び出す。
「ち!しゃらくせえ!「刃状変化」!!」
シャッ鬼の短剣の刃の部分がスライムになり、それが広がって大きくなり、火球をすべて飲み込んでしまった。
「もらった!!」
ダンス・フレアを放った時シャッ鬼とミコトは縦に俺ーシャッ鬼ーミコトのようになっていた。シャッ鬼はミコトと戦っていたため、俺に背中を向けるようになっており、そこを俺のダンス・フレアが背後から襲ったため位置を把握するために少し後ろに目を向けてしまった。その隙をついたミコトが剣をふるう。
「はっ!そのてい・・なに!?」
そこにあったのは札だった。
「言霊宿し」指定された札を使って遠く離れた人とも話せるという技であり、ゲームのころはイベントシーンで少し出るだけのあまりなじみのない技だ。これをミコトは一つの札を床に張っておき、もうひとつの札に喋りながら後ろに回ったのだ。
「はぁっ!!」
ミコトは角を狙わずにあえて顔面を狙った。角の破壊が相手に大ダメージを与え、また豪鬼のようになるかもしれないからだった。
「おおっ!!!!」
しかしシャッ鬼はそうはさせなかった。顔を少し動かした。
それは悪あがき程度の動きだった。しかし、その動きのせいで、シャッ鬼の小さな角をミコトの剣がとらえてしまった。




