24話
この頃に人々は来ない終わりにもどかしさを感じ始めていた。
組織は人々の注意を別の物に向ける必要を感じ始めたのかは知らないが新たな取り決めが設けられていた。
一つの取り決めが世界的な兄弟姉妹との交友と一致を目的とされる国際大会が開かれるようになった。だが高額な旅費が必要な為に出席出来る人は限られていた。
もう一つがSpecial Training Schoolで、いわゆる S T S つまり特別訓練学校という物で独身の兄弟で主導者か助導者が対象となる取り決めだった。
この学校は8週間という時間が必要となり仕事も休む事になるが約2ヶ月休める仕事など無い。必然的に出席出来るのは親元にいて仕事の心配の無い男だけとなる。
そういう男は学校卒業後に更なる特権を得て用いられるのだが、大抵役立たずが多く後に
組織にとって思わぬ障害となるのだった。
考えりゃ分かる事だ、もし安藤や笹山岸田がこんな学校卒業したら後の惨さは目に見えている。そんなのが増大するのだから事実増大するのだが…。
独身ではあったが、そんな新たな取り決めとは無縁の私は中川個集を離れ元の個集、千船北個集に戻る事になった。
松尾姉妹の息子の祐一は最後まで移動を反対していたが又大会その他で会えるからと言って別れた。
安藤は福地と結婚していたが、林は毎日のように2人の家を訪ねて嫌がられていた事を後に知った。
そして私が居なくなった後にかつての安藤グループの林以下数名は新たな攻撃目標を探していたらしく標的となったのが進歩的な探求生を持っていたが、何かで探求生をつまづかせてしまった大木姉妹だった。
林以下数名は暇さえあれば大木姉妹の悪口を広めていたのだ。それが、あまりにも露骨だった為に大木姉妹は集会も証明活動にも来なくなったという。
勝ち誇った林達はある証明活動の時に大木姉妹の悪口を言っていたそうだ。
「本当に大木姉妹って励まさない人だったね!来なくて当然よ」
それをグループの数名が笑いながらうんうんとうなづいていた。他の姉妹達は嫌な気持ちだったが何も言わなかった。
その時だった。
「いい加減にしなさい!大木姉妹は私達の姉妹です!あなた達は至高書学んでいるんじゃないの?」川上姉妹だった。
周りはシーンとなった。
用事があるからと林以下数名のグループは、そそくさと帰ったと言う。後に林は中川個集から別の個集に移りそこで安藤とそっくりな性格の兄弟と出会い結婚したらしいがすぐに兄弟は問題を起こし断交処分となったが今は復帰して子供も出来たらしいが、その後は知らないし興味も無い。
残りの数名のグループも集会や証明活動にも来なくなり自然消滅したそうだが大木姉妹が戻る事は無かったという。私と川上兄弟姉妹に次ぐ犠牲者だった。
久し振りに千船に戻って集会へ行くと半分は知らない人ばかりだった。前に千船から中川に移る時に涙を流して抗議した志織が笑顔で近づき「お帰りなさい」と言ったので「ただいま」と答えた。志織は中学生になっていた。
だが、かなりの子供が来なくなっていて、岡田姉妹の2人の娘も来なくなったのがショックだった。
どうやら私が中川へ移動した後に宗田や春川から受ける直接的な指導に嫌気がさし来なくなったらしいのだ。せっかくエルヒムが集めた人を宗田春川はせっせと離れ落としていたが春川は息子を甘やかしていた。
様変わりした個集に移ってすぐに実家の母が亡くなったと連絡が来た。
続く。




