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仁さんの奥さんがエルヒムの証明会の人と、聞いた私は数ヶ月前の出来事を思い出していた。
丁度前の仕事を退職して次の仕事開始まで数週間ある為に実家に戻った。当時、実家には母親と離婚を前提に夫と別居中の姉が1人息子の祐一5歳を連れて実家に戻っていた。
その姉ににお客さんが来ていた。50歳くらいだろうか?整った身なりの優しい笑顔の女性だった。
挨拶をするとニッコリ笑顔で「始めまして川上と申します」と答えた。
姉が川上さんってあの川上さんスクールバスの運転手の奥さんだよと教えてくれた。
そう川上さんの旦那さん川上仁志…ひとし…さんは我々の中学高校時代のスクールバスの運転手だった。運転手ではあったが毅然とした人で笑顔1つ見せる事無く運転していた。
学校の悪ガキ達も川上さんには1目置いていてバスの中では大人しかった。
その奥さんが姉に何の用だろうか?
すぐに川上さんの奥さんにこう聞かれた。
「弟さんは、至高書ってご存知ですか?」
川上さんより姉が先に口を開いた。
「至高書ってね世界を造られたエルヒムという神様がね世界中にある悪を終わらせてスプレンダーバースと呼ばれる楽園に変えてくださりそこで私達、エルヒム神の崇拝者は永遠の命を当たれられ幸せに暮らせるという約束が書かれてるの良かったら、お前も聞いてみない?」
勿論、断った。どうも宗教という物は胡散臭い感じしか持てなかったからだ。
その後も何回か実家に戻るとその度に姉は川上さんと本を開きながら話をしていた。
私の新しい仕事が始まる数日前のの事だった。姉から話があると言われ驚く事を言われる。
「私ね祐一と一緒に夫の所に戻る事にした」
驚きでしかなかった。あれ程夫を嫌い絶対に別れるって決意していた姉が…。
姉は至高書を探求すればする程離婚はエルヒム神に喜ばれないから…と言った。
そうして姉は遠く離れた夫が居る地へ祐一と共に戻って行った。別れ際に姉はこう言った。
「もしエルヒムの証明会の人から証明を受けたなら必ず聞いてね」
その数ヶ月後、意外な形でエルヒムの証明会の名前が出て来たので驚き仁さんにこう言った。
「へぇー奥さんエルヒムの証明会の人なんだ偶然だね、俺の姉も探求だかなんかをしていたよ」
すると仁さんが、こんな事を言った。
「そうか、それなら今度証明会の人達の集まりに連れて行ってやるよ」
私は、あはははははは、と笑って誤魔化した。
そう仁さんの冗談だと思っていた。
その時は。
続く。




