18話
笹山が移動した中川個集では期待感が強かった。やっと飲酒問題をひた隠しにする西田以外でプログラムを扱う人間が増えたからだ。
だが初めて笹山がプログラムを扱った時に個集は凍りついた。
「え〜あの〜 し 至高書に〜よれば〜」
サッパリ理解出来ない言語を羅列するのだ。分かり易く言うと昔、小学校低学年の生徒で国語の教科書を朗読させると下手な生徒がいたがまさにそれだった。
こんなのが助牧者?誰もが不安に思っていたのだが当の本人は自分の話に酔っているのだ。
近集監督の訪問でも監督の金田から何故か高い評価を受けるのだった。
飲酒問題の西田と国語力0の笹山が個集でプログラムを扱う…嫌な予感しか無かった。
これで不思議に思ったのが何故か上川兄弟が助牧者に任命され無い事だった。昔から良く知っている上川兄弟なら安心出来るのだが…理由は少し後で知る事になりこの素晴らしい夫婦に対する愚かな人間の行動が発揮されるのだ。
その頃私は相変わらずに安藤の家で暮らしていてある夜に安藤からこう言われた。
「今まで問題無く生活出来たのに邪魔者が来た」
背筋に冷たい物が流れた。あんたは愛に溢れたエルヒムの僕では無いのか…?
少しづつ安藤は私に対して敵愾心を見せるようになって来る。ある時個集全員にある人から個人的な手紙を渡され不在だった私に渡すようにと安藤に委ねたが安藤は何処かに捨てたらしく私1人だけ受け取れ無かった。
他にも個集の連絡事項が私に届く事は無くなる。どうも私が子供達に人気がある事が面白くないらしいのだ。
振り返れば私が前の個集での独身者は2人暮らししなければならないの異常な教えに従ったせいである。非はこちらにあるが安藤の行動は異常その物に思えた。
そんな安藤に組する主婦の姉妹達も固まるようになり安藤グループを結成し至高書やエルヒムを無視した行動を取るようになり、あの川上兄弟姉妹への愚行へと走るのだった。
この話は後ほど暴露する事にする。
このグループを酒の弱みを握られている西田に正す事は出来ず笹山は知らずにグループに丸め込まれていたのだ。
そして笹山が何故移動して来たのか理由も分かり始めた。前の個集時代に健康食品販売をしていた(どうやら仲間に売っていたようだ)が販路に関して古くから販売をしていた兄弟からクレームが来た為に新たな販路を求め移動したというのだ。
だが、ど田舎のこちらの個集で健康食品販売のめどは立たない為に途方に暮れていたらしい。
それが原因だと思うのだが証明活動の時に必ず私の車に乗り込み以前のように交代で出し合う事が無くなり燃料代の負担が増えてしまっていた。
その年の秋に安藤とは離れる事が懸命と借家を借りて仕事も睡眠不足で体調を崩した為に夜のコンビニを辞め自分で経験がある清掃と簡単な営繕の仕事を始める事にした。
最初は上手く行っていたが、思わぬ障害が立ち塞がるのだった。
続く。




