島が彼に与えたもの
クマの空飛ぶ船が出港してから、しばらく経っていた。
「しばらく」を、日数として数えようと思う者すら、この島にはいなかった。
ポーク・アイランドでは、日や月は「数える」ものというより「積み重なる」ものだった。ひとつの祭りが次の祭りへと溶け込み、ひとつの人参の収穫が前の収穫に応え、少年の背丈は、サンダルが合わなくなるまで誰も気づかないほど少しずつ伸びていく。
これから語るのは、ある一日の朝ではない。
四年という歳月が置いていったもの――誰も見ていない間に、川が残していく砂のようなもの――についての話だ。
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【一、匂い(八歳)】
ポーク・アイランドの子どもたちには、名前もつけずに遊んでいるゲームがあった。
島のどこであれ目を閉じて、匂いだけで自分がどこにいるかを当てる、というものだ。
まず必ず、木の煙。それから豚の脂とジャングルの湿気。西からは潮の香り、中心からは川の冷たさ、風向きが良ければ人参畑の甘さ。
誰に教わったわけでもなく、島の子どもはみんな、目を閉じたまま五十メートル以内で自分の位置を言い当てられた。
エレオは、そんなこと考えたこともなかった――世界1からの交易船が入港し、一人の商人が渡り板を降りながら布で鼻を覆い、大声でこう言うまでは。
「うっ……なんだ、この匂いは」
エレオは八歳だった。桟橋に座り、足を水に浸けたまま人参をかじっていた。
彼はその商人を見上げた。本気で腹を立てた時にしか見せない、あの真剣な顔で。
「それ、朝ごはんだよ」
そして、もっと大きな声で――男に確実に聞こえるように、桟橋の上に立ち上がって。
「しかも、めちゃくちゃうまいんだからな! お前の鼻がおかしいんだよ!」
商人は振り返らなかった。
エレオは気にせず座り直し、また一口かじり、八歳児らしい完全な確信をもって決めつけた――あの男は何もかも間違っている、いつかそれを思い知る、と。
その夜、彼はこの話をオラン長老に持っていった。長老は集会所の外の土の上に座り、わざと間違った工具を使って椅子を直しているところだった。
「手を動かすためだ。頭を動かすためじゃない」オランは継ぎ目に目を細めながら言った。「それで、何があったんだ、坊主?」
エレオは話した。
オランはいつものように、最後まで黙って聞いていた。それから椅子の脚を置いた。
「昔、わしらのことをなんと呼んでいたか知ってるか? この島のことじゃない。ここができる前の、わしらの民のことだ」
彼は片手を上げた。
「『動物だ』と言われた。――わしらは、実際に動物だ。だが、あれは冗談のふりをした冗談ではなかった。奴らは『劣っている』という意味で言ったんだ。『汚い』という意味で」
「じゃあ、殴ればよかったんだね」
「お前が今まで思いついた中で、一番マシな考えだな」
オランは低く、転がるように笑った。
「だが、違う。答え方はこうだ――完全に、否定しようのないくらい、自分が何者であるかを貫くことだ。あの匂いは、海に向かって歓迎の合図として送り出せばいい。それを不快に思いたい奴は、勝手に思わせておけ。奴の不快感は、奴自身についての情報だ。それは奴のところに保管しておけばいい」
彼は自分の胸を軽く叩いた。
「力と正しさは、別物だ。誰にも、お前が何者かを教えさせるな。ここに何があるか、お前はもう知っているんだから」
「誰かが、長老に間違ったことを教えようとしたことがあるの?」
オランの顔が、少し深くなった。何か古いものが、その奥をよぎった。
「ある」
「それで、どうしたの?」
彼は間違った工具を手に取り、間違った継ぎ目に当てた。
「ここに来た。何かを料理した。その匂いを、外へ送り出した」
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【二、島の外にいる獅子(十一歳)】
その巡礼者がやってきたのは、雨季の補給船に乗ってのことだった。
ローブをまとい、日に焼け、鞄と、ある種の希望をしっかりと携えて。
名はコーヴィンと名乗り、「ロアリング・ストーン」を見るために二つの海を渡ってきたのだと言った。
記録室を管理し、質問が終わる前から答えを知っているフェレンズが、彼をグリーン・ブレイクの奥へと案内した。エレオも、誰の目もごまかせない距離を保ちながら後をついていった。
「期待は下げておいた方がいい」フェレンズが彼に言った。「ただの石ですよ。森の中の。柵も何もない」
コーヴィンは、傷ついたような顔をした。何年もかけて自分の中で膨らませてきたものが、「ただのもの」で終わるかもしれないと知った時に、人が見せる表情だった。
聖なる森に着くと、彼は平らな石の前に膝をつき、長く、格式ばった祈りを唱えた。
「獅子の声」「爪を持つ者たち」――エレオが一度も聞いたことのない名前ばかりだった。
「あの人、何やってるの?」エレオが囁く。
「祈ってるんですよ。彼らの流儀で」
フェレンズはその様子を、面白がっているとも、哀れんでいるとも取れない表情で見つめていた。
「私たちは、食事の前にひとこと言うだけです。でも、向こうでは、それが別の何かに育ったんでしょうね」
後で飲んだお茶の席で、コーヴィンは「別の何か」の意味を説明した――神殿、司祭という一つの階級組織、そして東の州で今も続いている、ザルカーン信仰と「モルテ」という神との戦争。島の誰も、そんな話は聞いたことがなかった。
「その戦争で、戦ってるんですか?」エレオが尋ねる。
「祈ってるんです」コーヴィンが言った。「戦うのとは違う。自分がどちらの人間なのか、私はもう折り合いをつけています」
それでもフェレンズは、几帳面な字で、いくつかの名前を書き留めた――百年前の別の二つの筆跡がすでに残るページの余白に。
「面白いものですね」彼は、ほとんど自分自身に向けて言った。「私たちのところにも、あなたの聖人たちがやったのと同じことをした人々が、渡海の旅路いっぱいにいたんですよ。誰も、そのことで称号なんてもらいませんでしたが」
コーヴィンが去る前、聖なる森の端で最後にこう尋ねた。
「気にならないんですか? 司祭もいない、組織もない――誰でも入ってきて、神の代弁者を名乗れてしまう」
フェレンズは、その問いにふさわしい以上の時間をかけて考えた。
「それが、まさに要点なんです。彼は、代弁を必要としない。『自分自身の感じ方を信じろ』と言う神は、仲介者にはなじまない」
彼は、何の装飾もないその石を見た。
「あなたがたは、自分の確信を置く場所が必要だったから、神殿を建てた。私たちは、自分が何者かを、もうすでに知っていた。だからこそ――そもそも、あの島を出たんです」
「あの人、間違ってたの?」巡礼者が去った後、エレオが尋ねた。「これが自分たちのものだって。本物だって」
「いや。その部分は正しかった」フェレンズは台帳を閉じた。「ただ、『最初にあった』ということと、『より優れている』ということは、同じじゃない。私たちはただ、誰かが『飾り付けが必要だ』と決める前に、ここに辿り着いていただけだ」
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【三、キノコの民(十一歳)】
彼らがいなくなったのは、エレオが生まれる二十年も前のことだった。だが、見方さえ知っていれば、その痕跡は島のいたるところにあった――そもそも、この島が最初の十年を生き延びられたのは、彼らのおかげだったのだ。
「最初の交易は、種だった」フェレンズは顔も上げずに目録をつけながら言った。「わしらは干し豚肉を渡した。彼らは、ここでは育たないはずの根菜の品種を渡してくれて、それを育てる方法まで教えてくれた。本当の交易とはそういうものだ。物だけじゃない。『続ける方法』を渡すことだ」
エレオは記録室の床に座り、膝の上に古い絵地図を広げていた。余白には二つの筆跡が並んでいる――開拓者たちの、切羽詰まったような癖のある字と、それより大らかで、辛抱強い何かの字。
「彼らは菌類ベースの存在だった」フェレンズが言う。「わしらの体とは違う形で、互いに繋がっていた。彼らは開拓者たちを、いつもと同じように見ていた――一つのシステムの一部として。彼らには分かっていたんだ。この場所が、いずれ意味を持つようになると」
彼は顔を上げた。
「彼らは、優しさで動いたわけじゃない。ただ、正確だっただけだ」
エレオは、指で二つの筆跡をなぞった。まったく違う二つの心が、同じ目的に向かって働いていた。
「僕、そういう風になりたい」
彼は小さく、ほとんど自分だけに向けて呟いた。
フェレンズは何も言わなかった。ただ、目録をつけ続けた。それ自体が、一つの答えだった。
その夜、エレオはルーシーに、今日学んだことを話した。彼女がとっくに「降りなさい」と言うのをやめてしまったカウンターの上に座って。
「うちの母がよく言ってたわ」ルーシーは、最後の片付けの手を止めずに言った。「ある人は、あなたを見て『今の姿』だけを見る。ある人は、あなたを見て『あなたが何を可能にできるか』を見る。二番目のタイプは、世界で一番珍しい」
「ルーシーさんは、どっちのタイプ?」
彼女は彼を見た――いつもの「心に書き留める」表情。だが今回は、それが単なる観察ではなく、「認識」だと彼にも分かった。
「二番目のタイプになろうとしてる。毎日ね」
「だから、みんなに朝ごはんを作るの?」
彼女は短く、本物の笑い声を上げた。
「開拓者たちの最初の食事は豚肉だった。今まで自由に火を灯すことすら許されなかった手で灯した火で、料理された豚肉。食べ物を分け合うこと――それが、この島がこう言った方法だったの。『私たちは本物だ。私たちはここにいる。私たちはこれからも続いていく』ってね」
彼女は微笑んだ。
「私が毎朝やってるのは、それだけよ、エレオ。もう一度、それを言ってるだけ」
彼はしばらく黙っていた。それから――
「アビーが前に言ってた。ルーシーさんは、悪い場所から来たんだって」
ルーシーは動きを止め、それから一度だけ頷いた。
「食べ物のこと――昔、私を傷つけるために使われたものを、人を支えるものに変えてる、ってことよ。そういうこと?」
「うん」
「そう」彼女は静かに言った。「まさに、そういうことなの」
彼女はカウンターに向き直った。
「あなたは、何者かになるわよ、エレオ。もう気づいてるといいけど」
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【四、天気(十一歳から、十二歳になる年)】
同じ年のある夜、アビーは《アイアン・ファング》の屋根の上に、とっくに寝ているべき時間を過ぎても、じっと座っているエレオを見つけた。
片手を自分の胸に押し当てて、まるで何かがまだそこにあるか確かめているような様子で。
「大丈夫?」彼女は隣によじ登りながら尋ねた。
「うん」一拍。「変な夢見た。うまく説明できないけど」
彼は鼻を擦った。細い、乾いた赤い筋が、こびりついて剥がれかけていた。
「何かに顔ぶつけたのかも」
アビーは、その痕を一瞬長く見つめすぎた。前に見た血のことは、何も言わなかった。ただ、彼の呼吸が落ち着くまで、隣に座っていた――いつからか、理由もよく分からないまま、当たり前のようにそうするようになっていた。
「言ってよね」やがて彼女は言った。「もし、何かがおかしいって感じたら。本当に、おかしいって」
エレオは、もうほとんどいつもの自分に戻ってにやりと笑った。
「アビー、僕なんて元々どこもおかしくないところなんてないよ。もっと具体的に言ってくれないと」
彼女はそれ以上追わなかった。だが、覚えていた。
同じ年、オランの体は少しずつ緩やかになり始めた。劇的にではない――ただ、長い間たくさんのものを背負ってきた体が、少しずつ落ち着いていくような具合だった。
彼はそれでも人参の畝を歩き続けた。それでも、追悼の夜には毎年立ち上がり、こう言った。
「彼女の名は、ミラといった」
ある夕方、南の桟橋で、エレオは干し豚肉を手に、金色に変わっていく水面を見つめる彼を見つけた。
「ずっと恋しい? いつも?」エレオは、誘われもせずに座り込んで尋ねた。
「いつもだ」オランはしばらく黙っていた。「だが、形が変わった。最初は、火の中に立っているようだった――すべてが痛くて、すべてが思い出させて、その思い出すこと自体がまた痛かった。今は――もっと、天気みたいなものだ。いつもそこにある。辛い日もある。だが、たいていの日は、それを感じながらも、自分の人生をちゃんと生きられる」
彼は豚肉を一口かじった。
「これが好きだったんだ、あいつは。だから食べながら、あいつのことを考える。もう、わしのものだ。わしが運んでいくものだ」
「それが、癒えるってこと?」
「『癒える』という言葉は、誤解を招くと思う。まるで、喪失そのものが消えるみたいに聞こえるからな。消えはしない」
彼は自分の胸を軽く叩いた。
「それはずっと同じ大きさのまま、そこに残る。お前が大きくなるだけだ。それから離れるんじゃない――それを通り抜けて、な。愛して、失ったものは全部、ここに残る。お前はただ、そのための場所を作り続けるんだ」
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【五、収穫(十二歳)】
エレオが十二歳になった日の朝、彼は誰よりも早く人参畑に立っていた。
誰に頼まれたわけでもない。ただ、「大事な日」というものが、頭が追いつく前に体を動かしてしまう、その力に引かれただけだった。
彼はオランと同じように、畝をゆっくりと、しゃがみながら、その場に「在る」ように歩いた。
キノコの民が、同じこの土を読んでいたことを考えた。到着する保証もないまま海を渡った種のことを。見知らぬ人が二つの海を渡ってまで訪れた、森の中の石のことを。「最初にあることは、より優れていることと同じじゃない」と言ったフェレンズのことを。「それは割れるんじゃない、増えるんだ」と言ったオランのことを。
彼は一本の人参を土から引き抜いた。
それは、綺麗で、密で――まさに「それそのもの」だった。
アビーが、日の出とともに彼を見つけた。
「行くのね」彼女は言った。問いかけではなかった。
「今日じゃないよ」
「でも、もうすぐでしょ」
「……うん」
「私も行くから」彼女は言った。「いつかね。今じゃない――まだ準備できてないから。でも、いつか絶対に」
彼女は彼の視線をまっすぐ捉えた。
「だから――私が追いつくまでに、私の知らない誰かになってたら、絶対に許さないから」
「なるわけないよ」エレオは言った。
それから、四年間クマに鍛えられて学んだこと――真剣な瞬間は、大抵ひとつくらい下手な冗談を挟んでも壊れない、ということを実践して、こう付け加えた。
「まあ、めちゃくちゃカッコよくなっちゃったら別だけどね。その時は、アビーが追いつくしかないな」
アビーは、聞こえそうなくらい大きく目を回した。だが、《アイアン・ファング》へ向かって歩き出した彼女は、笑っていた。畑の上に長く伸びる自分の影を連れて。
エレオはもう少しそこに立っていた。それから、彼女を追いかけて駆け出した――本当に駆け出して、三歩で追いつき、彼女の肩に腕を回して、うんざりした声を聞くためだけに。
二人は一緒に、ルーシーが朝食を作り始める匂いの方へと歩いて戻った。木の煙と豚の脂と――「入ってきなさい、いつだって足りるものはあるから」と、いつも言っているような台所へ。
十二歳。
準備ができていて、まだできていない――いつもそうであるように。
島は、知っていた。ずっと知っていた。
「いなくなる」ことと、「まだ戻ってきていないだけ」ということの、違いを。




