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M三四 竿役到来・It's all right!ドMの準備が万端ヴァンダミングアクション!

玄紺のさらなるERO攻撃も、ギリギリ許された……カナ?

それでは、オチの真理亜視点です(^∀^;)

しばし、時をさかのぼり、視座を変えて、

玄紺げんこん襲撃の現場を振り返ってみよう────────。








「安心せい……そう簡単に死にはすまいて────。それぐらいには、鍛えて

おるのだろう? 漱祗すすぎ。……どうした、美摩みまわしを見た驚きで、声も出ぬか?」


玄紺が、そのように美摩をあざけり、哄笑こうしょうした。


(驚いてないよ玄紺………いや…)


ふたりのやり取りを横に、ニヤソ、と、心の中で笑みを浮かべる真理亜。


(待っていたよ玄紺…)


待ちに待った、念願の竿さお役登場に、真理亜の脳内は、狂喜乱舞の龍●乱舞(りゅう●らんぶ)状態。

〈聖女〉演技ロールプレイをしているとはいえ、ひとりきりの時だったならば、あやうく

喜び飛び上がりかねなかったほどに、真理亜のテンションは、爆上がりに

なっている。


いやー参ったナ~、これからお持ち帰りされて、R18なアレコレを

されまくっちゃうのか~、真理亜、困っちゃうナ~♡♡♡

などと、内心、嬉し恥ずかしドキドキ♡恋の♡抑止力♡を暴走させていた。


しかし、玄紺お爺様がワイのトコに来るんは、小学校卒業前やなかったか?

なんで小学校入学前に来てくれたんやろなあ、まあ、早まるぶんには

全然ええけど。


竿役の到来に、ひとり胸をキュンキュンさせつつも、真理亜は、そのように

いぶかしむ。


そう、本来ならば、玄紺が真理亜に接触するのは、真理亜が菊地神学園初等部の

五年生期のことであった。

そしてそれは、真渡園まどぞの()の他の人間に悟られぬよう、真理亜がひとりきりに

なったところを見計らって、秘密裏に行われるはずだったのである。


何故、原作の流れと、こうまで食い違ってしまっているのか────?


その答は、真理亜の、昨年十一月の行動にあった。

そう、悪役令嬢・真理亜の取り巻きとなるふたりの女児を、救ったことである。


ふたりの女児の人生を歪めるはずだった、今戸いまと海蔵(かいぞう)駿府すんぷ栄太(えいた)は、

玄紺が首領として君臨する魔道秘密結社・〈那由他なゆたの蛇〉と、深い結びつきが

あった。


そのふたりが、ひと月のうちに、立て続けに逮捕され、ふたりの関わる悪事の

すべてが、潰されたのである。

これには、〈那由他なゆたの蛇〉にも、少なくない痛手いたでこうむった。


那由他なゆたの蛇〉は、ふたりに多額の資金を提供しており、その見返りとして、

研究成果や、手駒となる児童らを、手に入れていたのである。

それらが一挙に、水泡すいほうと化したのだから、首領たる玄紺も、自ら本腰を入れ、

何事があって、ふたりの逮捕に至ったのか、その経緯を調べざるをえなかった。


結果、〈聖女〉真渡園まどぞの真理亜(まりあ)の〈予見〉により、捜査が開始され、

ふたつの事件が解決に導かれたのだ、と、判明する。

玄紺は、ひとつの危惧を抱いた。


那由他なゆたの蛇〉が長年にわたり進めている計画を、〈聖女〉の〈予見〉により、

すべて阻害され、ゆくゆくは、〈那由他なゆたの蛇〉そのものすら、

滅ぼされてしまうのではないか…………。

〈聖女〉という存在の恐ろしさを知っている玄紺は、そのように、

懸念したのである。


玄紺は、真魅まみの娘である真理亜の存在を、当然、把握していたのだが、

当面は、まだ放置しておくつもりであった。

高い魔力を持っているらしいが、さらに育つまで、様子を見ておこう、と。


だが、十一月の逮捕劇で真理亜の存在に警戒心を抱き、十二月の、真理亜の

魔力属性鑑定儀式の結果に、玄紺は、危機感を覚える。

四大元素属性すべてと、〈光〉属性、さらに〈聖〉属性の魔力を備えた、

〈予見〉の〈力〉を持つ〈聖女〉────────!


禍威魔かいま〉の〈神〉をあがめる玄紺ら、〈那由他なゆたの蛇〉にとっては、

最大の脅威に他ならない。

危険な芽は、迅速じんそくんで対処するのが、

千年以上生きている玄紺の用心深さであった。


あと十年ほどは、雌伏の時を過ごすつもりであったが、〈聖女〉の出現は、

無視できない。

それに、〈聖女〉とはいえ、いまだ幼い。


これは、今ならば、勝機に変えられる。


〈聖女〉を〈神〉の供物に捧げ、〈闇の巫女〉として、自分の支配下に置くのだ。

そして、現・真渡園まどぞの()当主である美摩をも、再び奴隷と化し、

退魔法師たいまほうし〉の大半を、世の裏側から、完全に支配する…………。


那由他なゆたの蛇〉の計画が、前倒しになるだけで、目的に変わりはない。

かくして、首領の玄紺による、真渡園まどぞの()襲撃は、実行された。


詰まるところ、原作の流れと大きく食い違っている理由を、

簡潔に説明するならば、

『全部真理亜のせい』

という、この一言ひとことに尽きる。


(ン~、しかししかし~? この流れだと、兎萌ともいちゃんもさらわれちゃったり~?

 兎萌ちゃんも、熱心なドMスト(弩級被虐性癖者)とはいえ(※真理亜の勘違い)、

兎萌ちゃんには、まだ、玄紺お爺様の責めは早すぎマス!

 “小五”と“ロリ”、ふたつ合わせれば、“悟り”となるシーンは、

本編では削除されてるけど、真理亜わたくしがお爺様に

七十五日されちゃう(※婉曲表現)のってば、日本伝統の触手プレイだからナ~。

そーゆーHARDなのを、兎萌ちゃんにイキナリってのは、ちょっとね~。ん~、

素人シロウトにはおすす出来できない)


すべての元凶のくせして、兎萌の身を案じているんだか、案じていないんだか、

よくわからない思考をしたあと、吉●家のコピペでひとり(シメ)る真理亜。


「「んぁあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっっ!?!?!?♡♡♡♡♡♡」」


そうこうしているうちにも、場は動き、美摩と漱祗が、なにやら悶絶して、

腰砕けになり、両膝から床に崩れ落ちた。


「〈淫紋〉を解呪して、安堵あんどしておったか? くく、甘い甘い……

おまえたちの下腹はらなかに、儂の肉腫にくしゅひそませておいたのよ。

万が一の時の保険に、のう────」


ええっ!? ナニナニなんですのん!?、と、真理亜が驚愕きょうがくしたところ、玄紺から

そのように説明台詞がインサート(差し込み)

はえ~そんな設定あったんやー、と、兎萌を抱き締めかばいながら、真理亜は、

他人事ひとごとのように、資料集にはっていなかった、その新情報に感心する。


新たに得たその情報と、現状から、真理亜の脳内HS(いかにして)IBD(破滅すべきか)演算機能が、

光の速さで予測試算シミュレートを開始した。


【最優先事項】:真理亜わたくしのみの誘拐拉致・兎萌ちゃんの安全確保

【準優先事項】:美摩お姉様とメイド長、ねえや姉妹の安全確保

【現時点WIA(戦闘不能者)】:美摩・漱祗・叶夜かなや

【現時点A・F(実行戦力)】:真理亜わたくし叶穂かなほ

【要回避事項】:お爺様の撃破・兎萌ちゃんの誘拐拉致・美摩お姉様他三名の死亡

【試算】:真理亜わたくしの〈聖〉属性魔力による魔法攻撃で、玄紺お爺様は撃破可能。

     しかしそれでは真理亜わたくしが誘拐拉致されないので却下。美摩お姉様と

     メイド長、叶夜は行動不能。叶穂は行動可能だが、レベル差のため、

     能力強化バフなしの攻撃は一切通じないと見るべき。玄紺お爺様は、

     〈屍霊鬼しりょうき〉化しているため夜しか活動できない設定だったハズ。

     叶穂が兎萌ちゃんを連れてこの場から離脱すれば、兎萌ちゃんの身の

     安全は確保される可能性大。美摩お姉様とメイド長も、お爺様の

     発言から、殺すより奴隷として今後も利用する可能性のほうが大きい。

     いで叶夜も、即座に殺される可能性はないハズ。エロゲ的に、

     美少女になにもせず殺すとかねーから! よって、真理亜わたくしの身を

     確保したあとは、前述の活動時間のこともあり、美摩お姉様他二名の

     ことはうっちゃって、〈妖神〉絶沌たちふせ復活のために、そのまま封印場所に

     向かうと予想される。よって、叶穂と兎萌ちゃんの離脱を確認後、

     心置きなくお爺様に真理亜わたくしが拉致られれば無問題モウマンタイ! Q.E.D(証明完了)


以上、真理亜は、どんぶり勘定かんじょうもいいところな試算で、勝利を確信する。

いや、それが勝利なのかなんなのか、真理亜以外には、意味不明なのだが。


ほんじゃあいっちょ小芝居こしばいでもやりますかねえ~、と、真理亜は、

縛鎖ばくさ〉の魔法を発動。

玄紺の四肢と胴体を、光の鎖で、造作ぞうさもなく拘束した。


「…今のは〈星雲嵐鎖せいうんらんさ〉ではありません…。〈縛鎖ばくさ〉です」


ついでに、玄紺との問答で、大魔王バー●様台詞もしておく真理亜である。


ちなみに、真理亜と兎萌は、治癒魔法以外の初級魔法は、まだ、一度も

教授されたことはない。

では、何故、真理亜が〈縛鎖ばくさ〉と〈光弾こうだん〉の魔法を使えるのか?


それは、根本的には、転生真理亜の変態的努力の賜物たまものなのであった。


この真理亜は、半年以上前から、気絶限界を越えるほどの魔力光操作の訓練を、

ほぼ毎日続けている。

しかもその訓練は、一見、通常の魔力光操作の反復だが、魔力光の中に、さらに、

別の微細な光の流れを生み出し、それをまた同時かつ複雑に操る、という、

離れわざの域にあるものなのだった。


一流〈退魔法師たいまほうし〉でも困難な、というか、実行しようと思いつきもしない、

まさに変態的極限にある訓練。


そんな非常識な訓練を、半年以上続けていた、ある日のことである。

真理亜の“”に、変化が起こった。


いつも目にしている魔力光を、構成素子(そし)、“情報”として、読み取り、

理解できるようになったのである。

さながら、商品に記載されているバーコードや、広告のQRコードを、瞬時に

カメラで読み取るように。


元々、悪役令嬢として、ハイスペックな能力を持つ真渡園まどぞの真理亜(まりあ)の肉体に、

魔力光の中の極小魔力光を集中して見続ける、という、極限を越えた変態的努力が

加わってしまったため、わずか半年で、両眼りょうめが、魔眼化してしまったのだった。


(うぉっほwwwすっごwwwルキミステル様www特典ナシってwww

言ったのにwwwもうwww過保護なんだからwwwあざーッスwww)


原作設定にない、突然、えてきたような能力を、転生真理亜は、

〈女神〉ルキミステルがこっそりつけてくれた転生特典だ、と、勘違いする。

そう勘違いするのも、無理はなかった。


………十一月、ふたりの幼女を救う事件現場へ、真理亜が、美摩に付いて行った

時のことである。

危険だから、犯人を確保するまで離れていなさい、と言われていた

真理亜だったが、美摩が魔法を行使するところを、実は、盗み見ていたのだ。


縛鎖ばくさ〉と〈光弾こうだん〉の魔法。

真理亜は、このふたつの魔法を、魔眼で見ただけで、その構造を解析かいせきし、

すべてを理解してしまう───つまり、完全習得マスターしてしまったのである。


“魔法コピー能力”。

いや、ただ単にコピーするだけでなく、使用された魔法の、構造的に余分な部分を

省き、機能的に改良改善をほどこし、強化強増して再構築する

“魔法ラーンニング能力”とでも言うべき、恐るべきチートな魔眼。


ハッキリ言って、ホンマモンのズルであった。


(ウオオオwwwwwすごいwwwwwみなぎってwwwwwキタwwwww

ルキミステル様wwwwwこれはwwwww一体(いったい)wwwww)


真理亜は、そんなチート強すぎワロタな能力の発現に、驚嘆きょうたんしつつも、

心の中で、〈女神〉ルキミステルへと、感謝感激雨霰(あめあられ)

『転生特典はらない』とは言っていたものの、実際、使えてしまうと、

それはそれで便利なので、そこは素直に感謝してしまう真理亜である。


まあ、もし、その感謝の念が〈女神〉ルキミステルに届いたとしても、

らない…なにそれ…こわ…』と、ドン引きするだけであっただろうが。


ともかく、真理亜は、魔眼により得た魔法で玄紺を拘束し、その動きを封じた。

この好機を逃すまいと、斬りかかろうとする叶穂を、真理亜は、慌てて止める。


叶穂かなほっ! 近づいては駄目っ!」


「お嬢様っ…!? 何故です! 今ならっ……!」


何故ってそりゃあ大事な竿さお役ですもの、殺されちゃったらかなわない。

そんな本音を語るわけにはいかないので、真理亜は咄嗟とっさに、適当なことを

口にする。


「〈力〉の範囲に近づいたら、あなたが人質に取られてしまうわ!」


まったくの口から出まかせだったのだが、なにやら玄紺が、余裕の表情で、

叶穂に向かってあおりプレイ。

どうも、本当に、拘束魔法を解ける感じ。


ふふふ、こいつはどうやら勿怪もっけさいわい。

そう内心ほくそ笑み、真理亜は、この状況に調子を合わせて、叶穂と兎萌だけを

逃がす方向に持っていくのだった。


「────お願いよ、わたくしの姉や(・・・・・・・)。わたくしの大切な従妹いもうとを、守って」


兎萌だけを連れて逃走することに、頑として反対する叶穂へ、卑怯なまでの

殺し文句。

美事みごとなまでに、ふたりを、この場から離脱させることに成功する。


あとは、自分(真理亜)が玄紺お爺様に連れ去られるだけで、作戦完遂ミッション・コンプリート

だがしかし、〈聖女〉演技ロールプレイをしている手前、

『ささ、いずこなりと連れ去ってくださいまし♡』

なんて、即()ち2コマをやるわけにはいかない。


一刻も早く拉致らちって欲しいところだが、仕方ないので、真理亜は、

小芝居こしばいを続けることにした。

そこで真理亜が用意したのが、〈聖〉属性魔力をス●ナー・サンシャ●ンばりに

凝縮充填ぎょうしゅくじゅうてんした、殺意マシマシの〈光弾こうだん〉魔法。


コレお爺様にぶつけたら、絶対消し飛んじゃうよなー、と、内心、冷や汗を

流しながら、ギリギリ瀬戸際の〈聖女〉演技ロールプレイを展開する。


(さあお爺様っ!!! 急いで美摩お姉様を人質に取って!?!?!?

 はやくしろっ!!! にあわなくなってもしらんぞ───────っ!!!)


そんな焦りを微塵みじんも顔に出さず、これからYOUをFATALITY(残酷無惨に処)します、

とばかりに、真理亜は、玄紺に対して、ジリジリとFINISH(始末)に掛かるてい

見せていった。

玄紺は、真理亜の狙い通り、美摩を苦しめて人質に取ることで、幼女に降伏を

迫ってくる。


「………美摩お姉様を苦しめるのは、やめて───やめて、ください。

お願いします────」


それに対し真理亜は、苦衷くちゅうすえ、敗北を受け入れる〈聖女〉を、絶賛演技(ロールプレイ)

気分は、邪悪な豚鬼オークに、母親である王妃を人質に取られた姫騎士である。


たとえ敗北しようと、心まではくだるまいとする、『くっ! 殺せ!』的な、

高潔な精神の持ち主演技(ロールプレイ)も忘れない。

そうとも知らず、玄紺は、真理亜が見せる、幼いながらの矜持きょうじ嘲笑あざわらった。


──────すべて、目の前の幼女の、てのひらの上だとも知らずに。


「……っ!!! 美摩お母様かあさま───っ!!!」


仕上げに、叔母である美摩を、初めて“はは”と呼び、助けを求める

幼女を装うことで、自分(真理亜)が完全に捕食される側であると、抜かりなく、

玄紺に錯覚させる。











(     おも     い     どお     り     !     )











玄紺が持ち出した黒い布に、その視界を覆われながら、真理亜は、こと

おのれの描いた絵図えずどおり運んだことに、大満足。

これであとは、お爺様に薄い本されるだけですわ♡、などと、ピンク色妄想を

全開にして、よだれをたらしそうになっていた。


事態の深刻さに反して、真理亜の脳内は、待望の破滅フラグ到来に、

イケイケお祭りフィーバータイム。


……この夜は、真渡園まどぞの()にとって、間違いなく存亡そんぼうの危機に立たされる夜となるであろう。

果たして、この転生真理亜という“荒らし札(ワイルド・カード)”が、どのような潮目しおめをもたらすのか。


運命をつかさどる〈神〉がいたとしたら、処置に困って頭を抱え、とりあえず目をつぶり、

見なかったことにする状況であることは、間違いなかった──────────。

「真理亜、オマエ、本当さあ……(真顔)」

しかしピンチなのは間違いないので、どうーなっちゃうの~?(棒)

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