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ボッチの引っ越し

俺は今、詩乃さんの部屋に来ている。


「・・・綺麗?」

「綺麗だな」

「・・・すごい?」

「あぁすごいな」


 だけど・・・。


「引っ越しするんなら、荷物ぐらいまとめておけよ!?何もしてないだろ・・・」

「・・・綺麗が一番」

「引っ越しの準備で汚くなるのは別にいいだろうに。むしろ何も準備されていない方が困るんだけど」

「・・・いじわる」


 俺何も意地悪なことしてなくね!?普通の事を言っただけなんだけど。


「ほら、早くしないと。夕方には引っ越し業者来るから」

「・・・わかった。なら、あそこを一緒にする」

「はいはい・・・」


 詩乃さんと一緒にクローゼットの近くに行き整理を始める。といってもそんなに物はないから、なんとか業者が来るまでには出来そうだな。


「・・・見て。似合う?」

「なっ!?」


 俺に見せてきたのは黒のレースのショーツだった。


「急に何を見せてくるんだよ!?」

「・・・ショーツ?」

「そういう事をきいているんじゃないんだけど!?それより早くしまってくれ!」

「・・・今から穿いた方がいい?」

「おい!?ズボン脱ごうとするなよ!整理するからさっさと片付けてくれ・・・」

「・・・初めての夜はこれにする」


 もうツッコまないぞ。気にしたら負けのようなきがする。


「・・・わかった」


 やっとわかってくれたか。詩乃さんもちょっとテンションが上がっただけだよな。


「・・・今から初めてを迎えればいい」

「・・・はっ?」


 今、なんと言った?俺の聞き間違いか?聞き間違いであってほしいな。


「・・・あそこのベッドでしよ?」

「聞き間違いじゃなかったよ!?詩乃さん!?」

「・・・大丈夫。全く問題ない」

「問題しかないんだけど!?」


 俺を右手首を掴んでベッドに引っ張っていく。元警察官ということもあって、力が強いからあっという間に連れて行かれる。そして、ベッドに押し倒される。俺に覆いかぶさるように詩乃さんはベッドにくる。


「あのー・・・こういうのはまずいような」

「・・・大丈夫。私に任せて」

「いや、詩乃さん!?ちょっと顔が近い!近いんだけど!」

「・・・愛しているから」


 徐々に詩乃さんの顔が俺の顔に近づいてくる。女性ってこんな香りがするんだな。ってそういう場合じゃない!!


「えっと・・・そのー」


 ヤバい!言葉が全く出てこないんだけどどうしよ。俺キスされちゃうよ!?いいのか!?


「詩乃ー?入らせてもらうぞー」


 部屋の扉が開いたと思ったら、日向さんと雪さんが入って来た。


「・・・あ」


 詩乃さんの残念そうな小声が聞こえた。


「おや?なにか面白そうなことになっているじゃないか。私も混ぜてくれないだろうか?」


 返事をする前に俺の右横に寝転ぶ日向さん。この人も性格はあれだけど、見た目は綺麗だから隣に来られたら心臓に悪いんだよ。理性が持つか心配。


「これはいいものではないか。祐樹が隣にいるのはこういうことか・・・」

「・・・私も反対に寝転ぶ」


 詩乃さんの左横に寝転ぶ。いや、寝転ぶのはいいけど引っ越しの準備しようぜ?今日中に引っ越しできないだろ。


「気にすることはない。引っ越しは明日でも大丈夫だろう」

「・・・今はこの幸せを満喫する」


 地味に二人とも腕に胸を押し付けてくるのやめてほしいんだけど。理性が壊れちゃうよ?いいの?


「いい加減にしてください!!みなさん準備しますよ!!」


 あ、雪さんが怒った。


「気持ちはわかりますが、今はやることをちゃんとしてください!業者の方にも迷惑がかかりますから」

「それじゃあ雪さん、準備するか」

「はい」


 俺は雪さんに便乗して、二人から抜け出す。理性が帰って来たぞー!!


「しょうがない。私達も動くことにしよう」

「・・・わかった」


 引っ越しする二人がやる気ないってどういうことだよ。俺と雪さんはあくまで手伝いなんだけど。


「日向さんの引っ越しは大丈夫なんですか?」

「9割方私が整理したので大丈夫です。日向さんは何もしてないに等しいです」


 手伝いにほとんど任せるなよ。本当に雪さんには頼りになってばかりだな。


「それじゃあ雪さん、さっさと終わらせるか。衣服は任せてもいいか?」

「はい。では、頑張りましょう」

「そうだな」


 結局こうなるんだな。なんだかな・・・。







「これで最後か」

「お疲れ様です」


 夕方でギリギリ終わり、なんとか業者までには間に合った。


「ふぅー・・・本当に日向さんは何もしなかったな」

「いいではないか。楽することも大事ということだ」

「・・・楽しすぎ」


 詩乃さんはなんだかんだでちゃんと手伝ってくれたんだけどな。あの保健医は使い物にならんということだけは覚えておこう。


「何かひどいことを考えていないか?」

「気のせいだろ。それより、二人は今日俺の家に泊まるのか?」

「よろしく頼むよ」

「・・・お願い」


 まぁそう思っていたんだけどな。だけど問題が一つあるんだよな。


「晩ご飯どうする?流石に業者が雪さんの家に届き終えたあとに作るとなると、かなり遅い時間になるんだけどどうする?」

「そうですね・・・」


 雪さんも悩む。作るのは俺か雪さんだしな。


「今日ぐらいは外食でいいだろう。家では風呂に入って寝るだけの方がみんな楽だろう?」

「そうだな。そっちの方が楽かもな。今日は流石に疲れたし」

「祐樹さんもそう言うなら、私も構わないですよ」

「・・・賛成」


 ということで、外食が決まる。だがこれでまた問題が発生する。どこで食べるかだ。俺と日向さんと詩乃さんは学校の生徒と保健医とカウンセラーだから、公には言えない関係だしな。


「けど、みんなに見つかりそうな場所はヤバいと思うんだけど?」

「ふむ・・・それもそうか。なら、ちょっと高くなるが個室の店しようか」

「・・・もしかしてあそこのお店?」

「問題ないだろう?」

「・・・あそこなら大丈夫」


 まぁ詩乃さんがこう言っているし、問題はないだろう。


「窓から業者が来たみたいですから、早く終わらせてみんなで食べに行きましょうか」


 俺たちは無事に引っ越しを果たして、外食することになった。どんな店かは行ってのお楽しみらしい。


お久しぶりです。姉妹編スタートです。まだ、姉妹自体は登場してないですから楽しみにしていてください。


感想・評価おまちしております。応援ありがとうございます!

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