ボッチの食卓
朝の告白騒動から時間が経ち、今は夜になっていた。
「祐樹さん、大丈夫ですか?風邪の具合はどうですか?」
「かなり良くなりましたよ。すいません・・・なんかいろいろ迷惑かけて」
「気にしないでください。それより、祐樹さんは敬語でなくていいですよ?」
「いやーでも・・・」
一応年上だし、バイト先の上司だからな。なんか敬語使っちゃうんだよな。
「私達恋人ですからそういう堅苦しいのは無しにしませんか?」
「うーん・・・雪さんがそこまで言うならいいですよ」
「はい!それならご飯食べますか?」
「んじゃー食べるわ」
雪さんの笑顔と共に2階の自分の部屋から1階に降りて、リビングに向かうと日向さんと詩乃さんがいた。
「で、なんで二人がいるんですか?」
「それは決まっているだろう。男と女の関係になったのだからご飯を食べに来たのだ」
「男と女は全く関係ないと思うんだけど!?」
「ふむ、祐樹の言うとおりだろう。なら言い直そうではないか。雪のご飯が食べたい」
「ドヤ顔でいう事じゃないですよね!?」
この保健医は何を考えているんだよ。彼女になった途端、ご飯を食べるために来るとかどうなんだよ。
「もちろんそれなりのお礼はするぞ?それにお礼で私を襲ってもいいぞ?」
「保健医がそのようなことを言ってはいけませんよ?日向さんわかりましたか?」
「わ、わかったぞ」
地味に雪さんが怒ってるんだけど、めっちゃ迫力が・・・。日向さんも若干怯えているし。俺は何も見なかったことにしよう。うん、それが一番いい判断だな。
「詩乃さんもご飯を食べに?」
「・・・違う。祐樹君と一緒にいたいから」
「・・・お、おう」
ちょっと照れてしまっただろ。今までぼっちだった奴があんなことを言われたら、耐性がなさ過ぎて言いよどむわ。
「では、ご飯食べましょうか」
雪さんの一言で全員椅子に座ってご飯を食べ始めた。
「一つ思ったのですが、これから皆さんは祐樹さんの家に住むのですか?」
え?住む気なのかよ?俺は1人でのんびり過ごしたいんだけど・・・。
「ふむ・・・住みたいのは山々なのだが、私は祐樹の学校の保健医だから無理だろう」
「・・・私も祐樹君と同じ理由。だけど、朝ごはんと夕ご飯はなるべく食べにくる」
「そうですか・・・。日向さんと詩乃さんはご飯だけでも一緒に食べましょう。私はこの家に住みますのでお願いします」
「えっ!?」
雪さん今なんと?
「それでは祐樹さんこれからこの家でよろしくお願いします」
頭を下げる雪さん。いやいやそういう問題じゃないんだけど!?
「男と女が一つ屋根の下で暮らすのは・・・」
「大丈夫です。祐樹さんならそういうことにはなりませんから」
いや、俺だって男ですよ。ムラムラ来るかもしれないぞ?それに雪さんの俺に対する信頼度が高すぎて、ある意味恐怖を感じるんだけど・・・。
「祐樹さん・・・一緒に住むのはダメですか・・・?」
そんな不安そうな目で見つめられると・・・。
「えーと・・・良いですよ」
「ありがとうございます」
なに雪さんのお願いを聞いているんだよ!桐山祐樹!これは人生でかなりの大事件だぞ!!母さんと姉さん以外の女性がこの家に住むんだぞ!OKしていいのかよ!!
俺の中の危険センサーが鳴り響いてはいるが、返事をしたものはしょうがないと考えるしかなさそうだな。
「それで、一緒に住むといっても古書店の方はどうするんだ?」
「そこが問題なのです。一応高額な古書もありますから、夜無人にするのも不安です」
確かにな。泥棒にでも入られたら大損するだろうしな。どうするか・・・。
「それなら、私が住もうではないか。私はアパート暮らしで独り身だから引っ越しはしやすいし、何より祐樹の家が今より近くなるから、私にはメリットの方が大きい。しかも、料理はしなくていい。洗濯、掃除さえしておけば問題ないだろう」
「・・・私もそうする。日向は家事は一切できない感じがする」
「失礼だな。これでも出来る部類だと思うんだが」
「・・・日向一人だと心配だから私も一緒に住む」
「では、お願いします」
なんか話があっという間に決まっていったけど、これで大丈夫なのか・・・?不安しか残らないんだけど。まぁなるようになるか。
「それなら、皆さんの引っ越しはいつにしますか?」
「私は今度の土日は休みだ」
「・・・私も土日は休み」
「それなら、土日にみんなで引っ越ししましょうか」
雪さんの一言で引っ越しまで決まったけど、なんでみんな嬉しそうなんだ?
「・・・好きな男の近くにいられるから」
「心読まないでくださいよ!!」
そんな風に騒ぎながらご飯を食べ終わる。だけど、こんな賑やかな食事は久しぶりで俺は少しだけ楽しかった。
次の土日はいろいろ酷使されそうだけど、ある意味楽しみな気持ちでいっぱいだ。これからどんな風になっていくのかは分からないが、ボッチなりに頑張るとしますか!
えーと・・・一応これで祐樹の過去&お姉さん三人組のハーレムは終わりかな・・・?時々、視点を変えて閑話を入れると思いますが、なにとぞご了承を。
次からは、一応姉妹編になりますのでお待ちください。
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