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ユウ

幼い頃から、船の上で過ごす時間が多かった

父は海賊の頭領だったからだ


母はまだ生きてはいるが、病弱ですぐに病にかかった、私を産むのにもかなり色々あったらしい

だけど、産まれてこの方私は風邪ひとつ引かなかった、すごく健康優良児だったんだよね

船の乗組員のみんなも私をとても可愛がってくれた、なかなか外に出られない母に代わって、父がたくさんのことを教えてくれた、船の操舵方法や私たち独自の航路図の見方とか私が生きてく上で困らないようにしてくれたんだ


ある日、父は母の体の調子が思わしくないけど、どうしても買い出しに出なければならない、だから、私に船長代理権限を渡すから行ってこいと、必要なことは教えたと…

念の為に、父の1番信頼のおける部下の方をつけてくれた、乗組員最年長のマサさんという方で、私もよくお世話になったりしたものだ

小さい頃に船から落ちた時にはマサさんが真っ先に海に飛び込んできてくれたっけ


それから乗組員のみんなと共に、出航したんだけど途中で嵐に遭遇しちゃって、船自体は少し壊れたけど航行はできたからまだ良かったんだけど、予定航路から大きく外れちゃったんだ、航海図の範囲内だったからなんとか辿り着けたものの、予定より大きく到着が遅れたことなど、いろいろあって亡くなっちゃった乗組員の方もいたんだ

父に申し訳が立たないと涙ぐんでいたらマサさんがお嬢のせいじゃないってフォローしてくれた

そしたら急に気が抜けて体調を崩しちゃったんだ、海賊の秘密の入江に停泊したから、病をうつしたくなくて、マサさんに内緒で別の乗組員さんに協力してもらって、ボートで寝てたんだ、そしたら、エイトとリンと名乗る男女二人組がきたんだっけ


そして、今は復路の航行中で、リンがすごいことになってる、最初はトイレを使ってたんだけど、前回の嵐でダメージを負っていたのか、トイレ壊れちゃったんだ、だから船縁でキラキラしてる

エイトも心配そうにそれを見てる


今はでもそれどころじゃない、トイレが壊れたのは私にとってすごくピンチなの、ものすごくおしっこに行きたいのだけれど、乗組員の方はみんな基本男性だから良いけど私は女の子よ、その辺でと言うわけにもいかないわ、リンは上から出過ぎてしばらく下は問題ないようだけれど…

マサさんにこっそり相談したら、尿瓶と呼ばれる瓶を渡された、普通なら透明のガラス製だけど、色付きで中身が見えないものが船に積んであるみたい

でも、使ったらしれっと中身は捨ててよって言われた、そりゃそうだよね、衛生面…


とりあえず、マサさんは今から操舵の交代要員のヘルプに入るから船長室付近には誰も来ないからここでしてしまいなと、言われた

マサさんが出てった後、意を決して用を済ませた

まさか18にもなって尿瓶を使うことになるとは…


こっそりみんなに見えないように尿瓶を持って、船縁に行った、反対ではまたリンが走ってきてキラキラしてる、みんなそっちを心配してるから、今のうちに流してしまおう


そう思って、流していたのをエイトに見られたっぽい、尿瓶に気づかれたのかな、それとも、リンがこんな感じだから同じく酔ったと思われた…?


しばらくして、リンが落ち着いてきたのかな、毛布をかけて寝ている、エイトは心配性なのか近くにずっといる、彼らはどういう関係なのだろう、恋仲なのかな、気になるなぁ…


なぜそれが見えるかと言うと今は私が舵を握ってるからだ、舵取りをする乗組員の人が亡くなっちゃったから交代でやるしかないのだ


もう少しで帰れる、まずはみんな安全に帰ることが大事だな、そう思いながら舵を切った




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