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結成-探偵は女子高生と共にやって来る。-第壱話・読み切り篇  作者: 飛鳥 進
第壱話-結成

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結成-6

「どうも、珍岸署の多久(たく)です」


 初老の刑事が長四郎と一川警部に挨拶した。


「どうも、警視庁捜査一課の一川です。こちらは」


「私立探偵の熱海と申します」


 長四郎は頭を下げて挨拶する。


「探偵? ドラマじゃないんだから」


「これがね。意外と解決するもんなんですよ。アハハハハ」


 一川警部は笑い飛ばしてから真顔になり「この管内で起きた事件でお話を聞きに来たとです」と用件を伝えた。


「はぁ」面倒くさそうに返事をする多久に一川警部は「私立芸春高校で起きた事件ですけど・・・・・・」と一川警部はごめんねといった雰囲気で聞き出す。


「あれは事故ですよ。事故」


「眉間に穴が空いているのに?」と長四郎が言う。


 その発言に眉をひそめる多久。


「目撃者が居ましてね。事件の匂いがプンプンですよ」


「なんだ? その目撃者が依頼人ってわけか?」


「それは守秘義務です」


「ま、本部の方もお暇なんですね。所轄のそれも事故で処理するを調べに来るようですから」


「銃痕があるのに事故は無料があるとじゃないとですか?」


「何が言いたい?」


「何がって。ねぇ」


 長四郎と一川警部は互いの顔を見合わせて、同時に首を振る。


「冷やかしに来たのか?」


「とんでもない。あの事件の遺留品あるとでしょ? 見せてください」


「鑑識課の倉庫にあるよ」


「長さん、行くばい」


「ウイ」


 長四郎は一川警部に付いて行く。


 二人の姿が見えなくなってから、多久は内線でどこかへ掛け始めた。


「遺留品? 手続きがないと見せられないよ」


 無駄に良い声をした鑑識員が一川警部に告げた。


「そこをなんとかぁ~」


 一川警部は下手に出て、手を合わせてお願いをする。


「ダメな物はダメです」


 一川警部の肩をトントンと叩き「一川さん」と耳打ちする。


「あの、つかぬ事聞きますけど、ここの鑑識課には調べられて困ることでもあるとですか?」


「いきなり、何を言うんだ!!」


 その反応を見て、長四郎がまたまた耳打ちする。


「ハハァ~ン」一川警部は意味ありげな顔をし、「その反応からして遺留品や押収品を横領しとるとですね。ハハァ~ン」と鑑識員を見つめる。


「なっ!? 自分が何を言っているのか、分かっているのか!!」


 三度、長四郎の耳打ちが入る。


「皆さぁ~ん。ここの鑑識課は証拠品を横領しとるばぁ~い」と叫ぶ。


「わ、分かった。話を聞く。聞くから、やめてくれ」


「最初からそうすれば良かと」


 その一言に長四郎はプッと噴き出す。


 そして、証拠品を見ることになった。


「スマホ、生徒手帳、穴の開いた制服。財布」


 机に並べられる被害者・坂東幸路の遺留品。


「失礼」


 長四郎は手を合わせてから財布を手に取り、中身を確認する。


 財布の中には、事件当日に引き下ろししたATMの明細書、4万円etcの金が入っていた。


「引き下ろしたのは、5万円。でも、財布には4万円」


 レシートを探すが、事件当日のレシートはなかった。


「金、盗まれてますね」


「え? ここの人に?」


「いや、違いますね。記録とピッタリ合ってます」


「じゃあ、こん子を殺した犯人が持って行った?」


「でしょうね」


「強盗殺人やね。罪が重くなるばい」


「そうですねぇ~」


 長四郎の頭には今度は学校で調査しようと次の段階が組まれていた。

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