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Toy ガンナー  作者: チョーゆんふぁ
第一章 日本編
3/36

僕の能力 目指す人生

やっと能力説明の回です。まだ名前は出ません

サバイバルゲームの翌日の月曜日、腰の湿布を張り替え常備薬の鎮痛剤を飲み多少ひきつる腰の痛みに耐えながら背広に着替え手ぶらでアパートを出た。駅で月曜発売の雑誌を買いローカル電車空いてるシートに座り揺られながらお気に入りのマンガを読み自然系の悪〇の実を食べた人は腰痛にはならないのかなと想像してしまう。

どうせ僕は金槌だし便利になってもデメリットはないな

そんな感じで気に入ってるマンガだけ読み終わる頃役所の最寄り駅に着く。

職場に雑誌抱えて入るわけにもいかないし隠すカバンも持っていないので背広の懐に隠す、次の瞬間手にも背広の内側からも雑誌が消える。

これが僕の能力のひとつ。

職員用の通用口の手前でまた懐に手を入れ出すとその手には仕事用のカバンがにぎられている。

マンガを抱えて来るのも不味いが手ぶらで職場にはいるのもダメだよね。これが二つ目の能力だったりする。

実生活ではわりと便利だが、世界どころか自分の身も守れない程度のビミョーな能力。


手に持っている物を任意の場所に転送するテレポート


任意の場所にある物を自分の手元に呼び寄せるアポーツ


先日のサバイバルゲームで魔法の様にホルスターの中のハンドガンを瞬時に手に転移させたのはアポーツのお陰です

あれで腰がグキンとならなかったら完璧だったのに


子供の頃親に自慢気に力を見せたら泥棒みたいな力だ、とか気味が悪いなど嫌われ避けられるようになった、1つ上の兄は優等生の見本みたいで僕はすっかり要らない子扱いだ。そんなことがあったからそれ以来人には能力を隠すようになった。

今考えると、もし僕が人前で能力を使いまくっていたら今頃はテレビの見世物か科学者のモルモットか末は犯罪組織の道具にされていたかも

でもこの能力を認めて喜んでくれたのは善良なる優等生の兄貴と誰よりも僕を可愛がってくれたじいちゃんの二人だった。

兄貴は善良すぎて正直なところお人好しなだけのロボットみたいで薄っぺらな感じがしてちょっと苦手だったけど。

ごめんなさいマジでイイ人です、幸せになってね。

じいちゃんは豪放磊落みたいな豪快な人で若い頃から世界中を放浪し宵越しの金はもたねぇぜ、っていう好漢を絵にかいたようなパワフルジジイだった。何故このじいちゃんの血から堅物親父が生まれたのかふしぎだよ。

でじいちゃんが生きていた頃は幼稚園や小学校をサボってでもあちらこちらと旅についていった。

その中で僕の能力を色々と試しつつ能力との付き合い方を学んだ。

分かった事は能力には制限がいくつかあるということ。

大きさや重さ、両手に抱えて持ち運べる程度の物まで跳ばせる。

知らないとこ行ったことの無い場所は無理

生き物はダメ

そして一番のポイントは自分の所有物にしか能力は働かないということ。

この所有物というのが曖昧というか融通が効かないというべきか。

駅で買った雑誌は自分で買いましたからOK、カバンも自分の物

じぁあ宝石店で見た、実際触らせて貰ったはNG

自分の物でも他人にあげましたどころか、ちょっと貸しただけですでもダメ扱い

お金なんて、これは僕が貰ったお給料ですって自分の部屋の机の上にビシッと置いても能力で呼び寄せられない

お金を銀行に預けてアポーツ、預けてアポーツの無限ループなんてチートマネーは不可能。


じいちゃん曰く神様が気まぐれでくれた能力は悪用できないんだぜ。

らしい


結果、僕は悪人にはなれないし、お金持ちにもなれませんでした。

お金はキチンと管理して清く正しく生きろよ。

じいちゃんは僕にそう諭して僕が10才の夏に逝ってしまった。



そんなこんなでどうにか真っ当に生きてきた僕は堅実なお役人になりビミョーなチートで地味に楽をして人生の折り返し三十路過ぎになりました。



でも最近になってよくじいちゃんのことを思い出すんだよね

あの最期まで楽しそうに逝った笑顔、このビミョーな能力はともかく僕はあんな風に逝けるのだろうかって


はあ、何か心の躍るようなことを見つけないとな





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