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9/20

体育祭当日

こんにちは。眠り姫です!

もうepisode9に入るなんて!!と思ってます笑

投稿する日は決まってないので出す時は出す!忙しい時は出せない!とバラバラになりますが、

これからもよろしくお願い致します。

それではどうぞ!

「伊吹ー!早くー!」


朝からクラスメイトの声が飛び交う。


待ちに待った体育祭当日。


学校中がいつも以上に賑やかだった。


「眠い……。」


私があくびをすると、


「昨日興奮して寝れなかっただろ。」


隣で陸が笑う。


「なんで分かったの。」


「顔。」


「失礼。」


そんな話をしながら教室へ入る。


クラスにはすでにたくさんの人が集まっていた。


みんなお揃いのクラスTシャツを着ている。


「写真撮ろー!」


誰かの声で一斉にスマホが向けられた。


「伊吹こっち!」


「東堂も!」


「久我も入れー!」


朝から大騒ぎだ。


そんな中。


湊はクラスメイトたちに囲まれていた。


「東堂、リレー頼むぞ!」


「アンカー期待してる!」


「負けんなよー!」


次々に声を掛けられている。


サッカー部のエース。


運動神経抜群。


クラスの期待も大きい。


「湊なら余裕でしょ。」


私がそう言うと、


「プレッシャーかけるな。」


湊は苦笑した。


でも。


どこか自信がありそうだった。


競技は順調に進んでいく。


玉入れ。


綱引き。


障害物競走。


グラウンドには歓声が響いていた。


そして。


午後。


いよいよクラス対抗リレーが始まる。


「東堂ー!!」


「頑張れー!!」


女子たちの黄色い歓声が飛ぶ。


私は思わずそちらを見た。


湊がスタート地点で準備している。


周りの女子たちはみんな楽しそうだった。


当然だ。


湊はかっこいい。


優しいし。


運動もできるし。


人気がある。


……うん。


知ってる。


昔から知ってる。


なのに。


なぜだろう。


少しだけ。


胸の奥がもやもやした。


「どうした。」


隣にいた玲央が言う。


「え?」


「顔。」


「何もないよ。」


玲央は少しだけ目を細めた。


でも何も言わない。


その時。


スターターピストルが鳴った。


リレーが始まる。


バトンは次々に繋がれていく。


そして。


最後。


アンカーの湊に渡った。


「行けーーー!!」


歓声が響く。


次の瞬間。


湊は一気に前へ飛び出した。


速い。


とにかく速い。


風みたいだった。


あっという間に前との差を縮めていく。


グラウンド中の視線が集まる。


私も。


気付けば目で追っていた。


誰よりも。


真っ直ぐ。


ゴールだけを見つめる姿。


そして――


一位でゴールテープを切った。


歓声が爆発する。


「やばっ!!」


「東堂すげぇ!!」


クラスメイトたちが湊へ駆け寄る。


その中心で笑う湊は。


いつもよりずっと眩しく見えた。


「すごい……。」


思わず声が漏れる。


すると。


遠くにいるはずの湊がこちらを向いた。


目が合う。


そして。


少しだけ笑った。


胸がどくんと鳴る。


周りの歓声なんて聞こえなくなるくらいに。


私は慌てて視線を逸らした。


その理由は。


まだ分からなかった。

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