表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
32/37

放課後の視聴覚室

じゃんじゃん投稿してしまってすみません、

もうすぐ期末試験なのであげられない時のために

先に投稿していきます!



これからさっき決まった実行委員の集まりに行く。


「行こっか。」


千早が笑いかける。


「うん。」


私は鞄を持って立ち上がった。


教室を出ようとすると、陸がひょこっと顔を出す。


「伊吹、終わったら一緒に帰ろうぜ!」


「うん! でも遅くなるかもしれない。」


「じゃあ先帰るわ!」


陸は手を振りながら廊下を歩いていった。


その後ろで湊も鞄を肩に掛ける。


「……頑張れ。」


短くそう言って、教室を出ていった。


「ありがとう。」


その背中を見送り、私は千早と並んで視聴覚室へ向かった。



視聴覚室には、各クラスの実行委員が集まっていた。


「二年生はこっちに座ってください。」


先生の指示で席に着く。


文化祭までの流れや役割分担、準備日程の説明が続き、私は必死にメモを取った。


「意外とやること多いね。」


小さくつぶやくと、隣の千早が苦笑する。


「思ってた以上だね。」


「体育祭とはまた違うなあ……。」


「でも、いぶなら大丈夫。」


「え?」


「さっきもみんな言ってたじゃん。頼りにされてるって。」


その言葉に少し照れくさくなる。


「そんなことないよ。」


「あるよ。」


千早は優しく笑った。


「昔から、人のために頑張れる人だった。」


不意にそんなことを言われて、私は思わず笑ってしまう。


「昔のことばっかり。」


「本当のことだから。」


そのやり取りを見ていた他クラスの二年生の女子が笑いながら声を掛けてきた。


「二人って仲いいね!」


「あ……。」


私は少し慌てる。


「いとこなんです。」


「そうなんだ!」


女子は納得したように笑った。


「びっくりした。幼なじみかと思った。」


「よく言われます。」


千早も笑って答える。


会議が終わる頃には、窓の外は少しだけオレンジ色に染まり始めていた。


「今日はこれで終わりです。」


先生の声と同時に、視聴覚室が一気に賑やかになる。


「お疲れ。」


千早が立ち上がる。


「お疲れさま。」


二人で廊下へ出る。


静かになった校舎を歩いていると、ふと窓の外にサッカー部の姿が見えた。


グラウンドでは、湊たちが練習をしている。


ボールを追いかける湊と、一瞬だけ目が合った。


私は思わず手を振る。


だけど湊は小さく頷いただけで、すぐに視線をグラウンドへ戻した。


「あれ……?」


いつもなら笑って手を振り返してくれるのに。


少しだけ胸がざわつく。


その様子に気づかないまま、千早が隣で言った。


「帰ろうか。」


「……うん。」


私はもう一度だけグラウンドを見つめてから、静かに歩き出した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ