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夏の海へ

こんにちは!眠り姫です。

episode24、海へ行きます!

水着選びとか家族が協力的とかめっちゃ青春だなーと思いながら書きました。

ぜひご覧ください!

海へ行く朝。


私は鏡の前に立ってじっくりと自分を見ていた。


「伊吹ー! 朝ごはんできたよ!」


一階からお母さんの声が聞こえ、私は鏡の前から離れた。


白いTシャツにデニムのショートパンツ。その下には、新しく買った水色の水着を着ている。


昨日まで散々悩んだけど、結局選んだのは妹が「絶対こっち!」と勧めてくれた水着だった。


「おはよう。」


リビングへ行くと、お母さんが朝食を並べていた。


「おはよう、伊吹。」


席に座ろうとした瞬間、勢いよくリビングのドアが開く。


「お姉ちゃーん!」


「朝から元気だね、那月。」


「だって今日は海でしょ?」


那月は私の服を見て満足そうに笑った。


「その服かわいい!」


「ありがとう。」


「で、水着は?」


「……着てるよ。」


「よし!」


ガッツポーズをする妹に思わず笑ってしまう。


「なんで那月が安心してるの。」


「だって現地で『忘れた!』ってなるお姉ちゃんが想像できるもん。」


「それはないって。」


そう言った瞬間、お母さんがバッグを見て首を傾げた。


「伊吹、日焼け止めは?」


「あ。」


固まる私を見て、那月が吹き出す。


「ほらー!」


「忘れてた……。」


お母さんは苦笑しながら棚から日焼け止めを取り出し、バッグへ入れてくれた。


「ありがとう、お母さん。」


「水分もしっかり取るのよ。」


「はーい!」


朝食を食べ終え、玄関で靴を履く。


「行ってきます!」


「楽しんできてね!」


「湊お兄ちゃんによろしくー!」


那月の言葉に思わず振り返る。


「もう! そういうこと言わないで!」


笑い声を背中に受けながら、私は家を出た。



駅前に着くと、玲央がベンチに座って待っていた。


「おはよう。」


「おはよう!」


少しして陸が走ってくる。


「セーフ! 間に合った!」


「またギリギリ。」


玲央が呆れたように笑う。


「今日は寝坊してないから!」


そんな会話をしていると、


「悪い、待った?」


聞き慣れた声がした。


振り向くと、湊がこちらへ歩いてくる。


黒いTシャツに薄いデニム。


飾らない服装なのに、不思議と目を引く。


「おはよう。」


「おはよう。」


目が合うと、少しだけ胸が高鳴った。


「行こうか。」


四人は電車に乗り込む。


窓の外には、どこまでも青い空。


「海なんて一年ぶりだな。」


「去年、伊吹だけ真っ赤に日焼けしてたよね。」


玲央の一言に、陸が吹き出す。


「あれは笑った!」


「もう、その話はいいの!」


笑い声が車内に広がる。


こんな時間が、ずっと続けばいいのに。


そんなことを思ってしまう自分がいた。



電車を降りると、潮の香りがふわりと風に乗って届く。


「見えてきた!」


陸が海を指差した。


青く広がる海に、伊吹は思わず笑顔になる。


「きれい……。」


「まずは着替えよう。」


玲央が荷物を持ち上げる。


「じゃあ、あとで!」


女子更衣室へ入り、ロッカーの前で服を脱ぐ。


水色の水着姿になって鏡を見ると、胸が少しだけざわついた。


「大丈夫。」


自分に言い聞かせるようにつぶやく。


昨日、那月が「絶対似合う!」と言ってくれた。


それでも気になってしまう。


もし湊が見たら、なんて言うんだろう。


「……考えすぎ。」


私は小さく笑い、タオルを肩に掛けた。


深呼吸を一つ。


そして、更衣室の扉に手を伸ばす。


この扉を開けたら、きっと今日の夏が始まる。


私はそっと、扉を開いた。

Newキャラクター

水原那月 みずはらなつき

14歳。中学二年。

伊吹の三つ下の妹。

恋バナが大好きで姉の伊吹のことも大好き。

姉妹仲良し。

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