浴衣
夏祭りまであと三日。
私は自分の部屋で大きなため息をついた。
「決まらない……。」
ベッドの上には何着かの浴衣が並んでいる。
白地に花柄。
淡い水色。
紺色の浴衣。
どれも可愛い。
でも。
どれを着ればいいのか分からなかった。
「そんなに悩む?」
部屋のドアから顔を覗かせた母が笑う。
「だって久しぶりだもん。」
高校生になってから浴衣を着る機会はほとんどなかった。
だから余計に悩む。
「誰か気になる人でもいるの?」
「いない!」
即答だった。
母は楽しそうに笑う。
絶対信じていない。
「これとか似合いそうだけど。」
母が手に取ったのは淡い水色の浴衣だった。
小さな白い花が散りばめられている。
「うーん……。」
鏡の前で合わせてみる。
悪くない。
むしろ結構好きかもしれない。
「それにしようかな。」
「決まりね。」
母が満足そうに頷いた。
その時。
スマホが震える。
画面にはグループLINEの通知。
【夏祭り集合どうする?】
送ったのは陸だった。
すぐに返信が続く。
【駅前でいいんじゃね?】
湊。
【賛成。】
玲央。
相変わらず短い。
思わず笑ってしまう。
【じゃあ17時で!】
送信すると、
【了解】
【おう】
【分かった】
すぐに返信が返ってきた。
昔から変わらない。
こういうところは本当に安心する。
だけど。
スマホを見ながら思う。
今年は少し違う。
湊と話すと緊張するし。
陸は最近変なことばっかり言うし。
玲央は何か知っているみたいだし。
なんだか不思議だった。
夏祭り当日。
どうなるんだろう。
少しだけ楽しみで。
少しだけ不安だった。
窓の外では夕日が空を赤く染めている。
夏祭りまであと三日。
私の胸は、
まだ知らない気持ちでいっぱいだった。
浴衣っていいなーーー!
部屋で悩んでる伊吹ちゃんが可愛くって仕方ない、
自分で書きながらだけど笑
恋する乙女みたいな感じですね笑
伊吹ちゃんは誰のことが気になってるのか、
これからまた書いていきます!




