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水面の向こう

高校にプールの授業ってありますかね??

私のところはなかったです笑

でもなんだか青春ぽいなって思って取り入れました!

ぜひご覧ください。

「今日プールだって。」


朝のホームルーム前。


教室はいつも以上に騒がしかった。


「最悪ー。」


「日焼けするー。」


女子たちの悲鳴が飛び交う。


その中で私は机に突っ伏した。


「眠い。」


「お前年中言ってるな。」


湊が笑う。


「事実だから。」


「威張るな。」


そんなやり取りをしているうちに四限目。


ついにプールの時間がやってきた。


更衣室から出ると。


グラウンドとは違う眩しさが広がっていた。


青い空。


きらきら光る水面。


夏が近い。


そう感じる景色だった。


「伊吹ー!」


友達に呼ばれ手を振る。


その時。


「お前泳げる?」


後ろから声がした。


振り向くと陸だった。


「普通に泳げるし。」


「嘘つけ。」


「なんで!?」


「去年溺れかけてた。」


「あれは足つっただけ!」


陸は呆れた顔をする。


その様子に周りが笑った。


悔しい。


でも反論できない。


確かに去年は少しだけ大変だった。


授業が始まり。


自由練習の時間になった。


私はゆっくり泳ぎ始める。


すると。


隣のレーンから湊が現れた。


「お。」


「びっくりした!」


「泳げてるじゃん。」


「だから言ったでしょ。」


「去年よりな。」


「余計なお世話。」


湊は楽しそうに笑う。


そのまま軽々と前へ進んでいく。


速い。


さすがサッカー部。


私は思わず見とれてしまった。


「見すぎ。」


不意に聞こえた声。


振り向くと玲央だった。


「見てない!」


「見てた。」


即答。


最近みんな同じことを言う。


なんなんだ。


本当に。


授業が終わる頃。


プールサイドに座って足を水につける。


風が気持ちいい。


「夏って感じだな。」


隣に座った湊が言う。


「それ前も聞いた。」


「気のせい。」


「絶対言った。」


二人で笑う。


その時だった。


少し離れた場所から陸がこちらを見る。


そして。


何か言いたそうな顔をしたあと。


ふいっと視線を逸らした。


その様子を見ていた玲央は小さく息を吐く。


「面倒くさ。」


誰にも聞こえないくらいの声だった。


「ん?」


「独り言。」


またそれだ。


私は首を傾げる。


だけど。


玲央が何を見ていたのか。


この時の私はまだ知らなかった。


夏休みまであと少し。


そして。


私たちの関係もまた。


少しずつ変わろうとしていた。

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