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歴史
「初キヨピーやったけど堪能出来たわ。」どこかの政治家を彷彿させるネーミングセンスは流石としか言えない。
にしても、初キヨピーだったのか。京都人の大半が一度は心の故郷キヨミズに訪れるものだと先輩からの京都あるあるで聞いた覚えがあるのだが。
ただ、あのはしゃぎ様は本当に初清水なのだろう。
だがしかし、太宰府に訪れたことのない博多人がいないように、ただの一回も清水を訪れたことのない京都人は存在するのか。甚だ疑問である。
「何か要らんことでも考えてんのやろ。」思考が中断された。
「いや、センパイってがっつり京都人だったなと。」「マジのマジで一回も来たことないんですか。」と、聞いてみた。
先輩は「アジやで。」と忘れていた我が失言を武器に切りかかってきた。切れ味が鋭すぎる。貴女の装備はポントウですか。そうですか。
「ホントそれ辞めてください。」これ以上の問答は僕の心が持たない。そう判断し、まだ人が疎らに残る寺に背を向けた。
隣の先輩は誰に聞かせる訳でもなさそうな小さな声で「人に歴史あり、また人に過去あり。即ちこれミステリーなり。」といつ以来かの名言を呟いた。僕たちは少しセンチメタルな気分で帰路につくことにした。




