36 お忘れで? 蓮は校内でのあだ名は……?
さてさてクイズです。
何話で蓮の学校でのあだ名が明かされたでしょうか。
答えは本編の後!
四〇五、四〇六、四〇七……あった。
アパートのような建物の四〇八号室玄関の目の前に立つ。
自分の名字が書いてあるプレートを左手に持っている。
このプレートは表札みたいな物で扉の目の前に六分割されてあり、左が女子、右が男子。
上から三年、二年、一年だそうだ。
私は一年女子なので左下にプレートを入れる。
すでに三年生二人が来ているみたい……って三年生男子、蓮じゃない?
右上のプレートの名字は「狐宮」と書いてあった。
ちなみにここの土地に二棟の大きなアパートがあって、中等部棟と高等部棟で分かれている。
渡り廊下はあるけど、生徒の立ち入りは先生の許可がないとダメだから、ほぼ会う機会はないと思う。
チャイムを鳴らした後、扉を開ける。
すると人が私のもとに飛び込んでくる。
「いらっしゃ~い♡ この子可愛い! 三年の野村葵です♡」
びっくりした。
「一年、狐月檸檬です」
「檸檬ちゃん! いいお名前~! あと、れいくんも、ちゃんと挨拶してね」
れいくん?
外にあったプレートは今、私のも含めて三つだから三人しかいないはず。
同じ三年生の狐宮さん?
ってなると名字に「狐」が入っているから妖狐になるのは確かか。
でも、蓮の匂いだから名前を間違えてるだけか。
「蓮だって(呆)。あ。檸檬さま!」
狐宮先輩の鉄壁演技解き|リアル・タイム・アタック《RTA》で優勝できるかもしれません。
「二人とも知り合い?」
「そうです。えっと、葵先輩」
「やだ~。言葉崩してよ。これから一緒に暮らすんだから~!」
伊予ですら話しかけづらいほどの中の悪さだから先輩面して偉そうにするとかいうわけじゃないんだな。
「じゃあ、葵ちゃん?」
「呼び捨てでいいよ~」
「じゃあ、葵。よろしくね」
そこでガチャという玄関の空く音と共に
「「お邪魔しま~す……」」
と言いながら男女二人がやってきた。
「いらっしゃ~い♡」
と言って葵は二人に抱き着く。
「二人とも可愛い! 三年、野村葵です♡」
私と同じように挨拶する。
「もしかして、蓮もあれやられた?」
「はい。いきなり抱き着かれるのは姉ので慣れていますが、まさか来るとは思っていなかったです」
それは予想できないでしょ……。
「二人共もッ! 挨拶大事!」
「確かに挨拶も大事………」
その時、私は嫌な気配が近づいてくるのを感じた。
蓮も顔を少ししかめているから、一緒みたいだ。
「……だけど、大荷物抱えたまま五人が玄関にいるのは――」
そこまで言うと、またガチャっと玄関が開いて
「遅れました~」と言いながら一人入ってくる。
さっきの嫌な気配の原因が来た。
「……六人いるのは狭いから、とりあえず奥に行こうか」
「まだ荷物持ってたの? 途中で置きに行ってもよかったのに~」
(そんなタイミング、あったか?)
間取りとしては玄関入ってまっすぐ廊下があって左側に手前からトイレ、脱衣所に繋ぐ扉がある。
その正面にはリビングにつながる扉があり右側には六畳ほどの洋室。
リビングに行くとそこそこ広めで入って左に扉が並んでいるから二部屋ある感じかな?
右側にはカウンターキッチン。前にはベランダがある。
かなり広い。
みんな端の方に荷物を置いてから軽く丸くなる。
だいぶ端によってるけど。
「初めまして。一年、狐月檸檬っていいます。実家……でもないか。住んでる所は埼玉です。好きな食べ物は~そ~だな~……雑炊かな?」
「雑炊……檸檬さんはなんでそれが好きなんですか?」
「小さすぎてあまり記憶には残ってないんだけど、お母さん達――」
そこまで言ってから「達」って、お母さん以外に誰かいたっけ? と思った。
お父さんは仕事に行ってたし、お母さん一人だった気がする……。
「……お母さんが熱出した時に作ってくれたのが思い出かな。あ。このまま続いて」
私に雑炊が好きな理由を聞いてきた茶色のロング髪の子を指摘する。
「二年、佐藤一花です。好きな食べ物はショートケーキです」
「一花ちゃん。一つの花で一花?」
「はい」
「二年、永見陽翔です」
一花ちゃんに続いて自己紹介をするほぼ濃い緑髪の陽翔先輩。
「好きな食べ物は……ほぼ暑いときに限りますけどアイスです」
「アイス~。美味しいよね。太陽の陽に北斗七星の斗で陽斗?」
「いえ、太陽の陽はあっていますが、翔と書いて陽翔です」
「あ~そっち! じゃ~次に葵!」
「野村葵です♡ 好きな食べ物は辛い物意外かな? 三年生だよ~」
「……|源《みなもと琉生。一年」
圭理タイプのひと?
というか、本気で祓い屋の家計の可能性が出てきた。
先ほどからの檸檬と蓮が言っている嫌な気配とは琉生が出していた物。
琉生の名前的にも源頼光の子孫の可能性は全然ある。
正直、向こうは私達が妖だという事は気づいている様子はないし、たぶんだいぶ霊力が強いってだけかな……。
「るい、っていう漢字は一塁二塁の塁?」
「流れるのさんずいがおうへんの琉に生きるで琉生」
「好きな食べ物は?」
「苦いの以外」
すっごいツンツン。
ケイタイプではなかった。
「最後は蓮」
「最後ですか!?」
「「え……蓮先輩?」」
そっか。
二年生二人は演じた蓮しか知らないから。
葵はそういうの気にしないタイプっぽいけど。
さてさて、こんにちは、作者の翆雨ユイカです!
檸檬が狐宮先輩の鉄壁演技解きRTAを優勝したりとあまり学校での蓮の様子が分からないと思いますので、用意しました、わかりやすい比較! まず、学校での蓮。
部活終わり。
なぜこの時間まで学校にいたのか分からないが、クラスメートの一人がとびかかって来た。
「蓮く~ん! この後空いてる~?」
「空いてない」
何の用かと思えば、遊びの誘いだ。
スルーして門をくぐった。
勉強するから空いていないのは事実だ。
⇧コレ、覚えといてください。
ちなみに蓮に話しかけているのは蓮のクラスメートの笑心さんです。
あれから一、二時間ほど。
檸檬さまから電話がかかってきて、
『もしもし、蓮? 今から出かけるんだけど、空いてる? あ、勉強中ならいいんだけど』
「全然大丈夫です! むしろ、暇してました!!!」(勉強中)
断るわけない。
もう一つ用意しましたよ。別の日の学校での蓮です。
昼休み中、一人で弁当(本日のは美沙子さん作)を食べていると、売店の勝者が焼きそばパン、メロンパン、フライドポテト、揚げたこ焼き、プリンを右手に笑顔で「蓮く~ん!」と駆け寄ってきた。
「土曜日か日曜日、空いてない?」
「(また同じ理由で)空いてない」
笑(私の中のあだ名)、よく食べますね~。
片手とか、どうやって持っているんでしょうかね(笑)
「あ。蓮!」
下校中、電車で同じ車両になった鈴木姉弟と出会った蓮。
「今週の土日空いてる? 檸檬含めた四人で買い物行こうよ!」
「今週の土日? 空いてると思うぞ?」
「んじゃ決まり!」
ってな感じで今回学校での蓮は「空いてない」しか言ってないほど無口マンで塩対応野郎なんです。
そして一花、陽翔はその蓮しか知らないからまあ、『え……蓮先輩?』ってなるのも納得。
「……本当に蓮先輩ですか?」
「それ以外に誰だと?」
即答……いや、即答で『それ以外に誰だと?』はないだろ。
「双子とか……」
「それになんだかいつもと違う……」
「双子がいたとしても、それは無理だろ! これが普段の俺だ」
「へぇ……」
納得のいっていない二年二人の反応。
そして、一人話についていけていない一年生の琉生。
「なんで、普段と学校では違うんですか……?」
「そんなこともないぞ? これから朝晩ここで過ごすっていうのに、演じ続けてたら演じ死するだろ」
演じ死とはなんだ?
まあ……分からなくもない、か。
「俺がこうなのは口外禁止。わかったか?」
「わかったか」だけ学校の蓮に戻って鋭い視線が四人に向けられる。
「「「ッ……はい」」」「は~い!」
果たして葵は分かっている反応なのかは分からないゆる~い反応だけど、大丈夫だと思う。
私があの三人の中の誰かなら固唾を吞んでいるところだ。
「そんな固い表情をしなくてもいいじゃん! これからよろしくな!」
正解は、八話「出た先であった親子はクセが強い」で美沙子さんが「あれでも学校内で無言の王子と呼ばれてるんですけど、どこが無言なんだか」と言っていましたね。
覚えていた方、探し出した方、あなたは天才ですっ!
翆「褒めてください!」
小「断る」
翆「いんや、ここまで読んでくれたあなたさまなら私がかまってちゃんだってことは分かっている!」
小「知らねえよ」 翆「溜め書き、ついに五章が書き終えたんですよ!」
小「……今、何章だっけ?」 翆「四章」
小「五章、一話で終わる、とか?」 翆「話数で言うと、十九話分完成してますよ」
小「プロローグ投稿時は十話しかなかったのに!」
翆「頑張りました! (´꒳`*)どやあああ」




