表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/4

地下の手紙1


  息子へ


 この手紙を読んでいるということは、お前の冒険は順調なのだろう。

 古い宝箱から手紙が出てきて驚いたと思うが、私とて魔道士の端くれ。ダンジョン発見から数年をかけ、多少のルートを開拓してある。

 身体が動く内に、思い出を供としてひと歩きしている所だ。


 それにしても、お前が私と同じ道をたどっているとは何とも感慨深い。

 あまり親子らしい会話もできなかった我々のことだ、一筆したためる気になるのも許して欲しい。先の攻略を頑張ってくれ。



 ところで、今お前が実感しているように、このダンジョンには数え切れないほどの横道がある。

 我が家の地下室しかり、それらが思わぬ場所へ通じていることもあるだろう。

 もしモンスターや他の冒険者に遭遇したとて、無理に戦う必要はない。お前の目的はあくまで最後の宝箱であり、そこに封じられた魔力なのだから。


 率直に言うと、地下で大爆発を起こされて屋敷が吹き飛ぶのは悲しい。


 お前もまさか故郷に到着早々ダンジョンへ直行してはいまい。

 変わらぬ生家を見て、少しは懐かしさを感じてくれたはずだ。慎重な行動を願う。

 そうそう、階段の踊り場に掛けていた母さんの美しい肖像画が消えているのは、私の棺に納めてもらう約束をしたからだ。寂しく思ったら申し訳ない。


 冒険を勧めた当人が言うのもおかしいが、くれぐれも気をつけて進むように。



   妻のもとへ向かっている父より


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ