72/170
0072 氷の魔女1
季節は折り重なった。
春から夏になり、魔王の襲撃も二人でこなせるようになった。
「何よこれ。」
「その。」
いつも買ってくる大量の服にジュナはげんなりした。
もう、愛情深いロクとジュナの間に、レインとルナナティアは邪魔でいない。
「服を買って着るのはロクの趣味だと認めたわね。」
「うん。」
「どうして、切羽つまるくらいのお金しかないのかしら。レインにでもたかりに行く?」
「ハハ。」
「たかりに行こう、か?」
「どうしよ。」
「こんにちは。」
「あ、はい。どちら様ですか?」
「こちらに異端者がいるとききましたので。」
ロクが反応する前にレイティアが動いた。
家の中心から、巨大なつららが吹き荒れた。
ロクが『神の衣』を纏い、ジュナを右腕に持って屋根に登っていた。
「だれだ?おまえ!」
「私、トリス王国の女王ですの。」




