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第15話 巨大サメ現る!? ハルカの女子力(物理)とアリスの惨劇

「ハルカ……貴様、正気か!? いくら2000トンあろうと、自然の猛威たる大津波を――」

フリルとリボンが虚しく揺れる幼女用水着姿のアリスが絶叫する目の前で、沖合から迫り来る巨大な津波。


 その時、波の衝撃でハルカの三島重工特注セパレート水着に、バシャリと海水がかかった!


 三島重工が急造した巨大フェリー用シート素材は、水圧にはめっぽう強いが、濡れると光の屈折でほんの少しだけ肌が透けてしまうという致命的な欠陥があったのだ!


「おいハルカ、お前の水着、ちょっとだけ透けてないか――」

伸一が不意に指摘した、その瞬間。


「〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっっっっ///」

ハルカの顔が一瞬で爆発したように真っ赤になった!


「見ないでぇぇぇぇぇぇっ! 伸一くんのバカぁぁぁぁぁっ!!」

パニックになった10メートルのハルカは、伸一の視界を遮ろうと、10メートル級の巨大な両手を目の前で大慌てで「ぶんぶん!」と超高速で振り回した!


【ドゴォォォォォォォンッ!!!!!!】

10メートルの腕が音速を超えて振り回されたことにより、超巨大な衝撃波(ソニックブーム)が爆発!


 砂浜に向かってきていた大津波は、ハルカの「見ないで風圧」の直撃を受け、まるごと沖合へと力ずくで吹き飛ばされて雲散霧消した!


「恥ずかしがって手を振った風圧で津波が消えたーーーっ!???」

伸一のツッコミが響き渡る中、……ハルカの「透けて恥ずかしがる姿」に強烈な対抗心を燃やした奴が約1名。


(くっ……! あの10メートルめ、あんなことで伸一を意識させおって……! 私だって……私だって女だぞ!!)


 アリスは物陰に駆け込むと、なんと恥ずかしすぎる幼女用水着の上半身を脱ぎ捨て、直で防衛省のロゴ入りTシャツ1枚を着用!


 独立した下半身水着の上にダボッとしたTシャツを羽織り、津波の余波である波しぶきを、自ら「ザバーン!」と頭からかぶった!


 水着を脱いで素肌に着たTシャツが、水を含んでぴたっと肌に張り付く。


 アリスは顔を真っ赤にしながら、無い胸を誇らしげに張って伸一の前に立ち塞がった!


「ふっ……どうだ伸一!? 私も透けてるだろ!?」


「え、何が?」

伸一は本気で首をかしげた。


「だから……っ、び、だ!」


「え、何? 聞こえなかった」 


「だから……な、透けチ……クビ!!」


「はぁ……」

あまりにも直球すぎる単語に、伸一は気のない返事をした。


「どうだ伸一、欲情しただろ!?」


「え、いや、ぜんぜん」


「欲情しろー!!」


「ごめん……、ちょっと何言ってるかわからないんだけど」


「またまた〜。そんなこと言って〜。

伸一、お前だって男だし、ホントは私のこの姿をみてムラムラしてるんだろ? 素直になれって」


「いや、……だから全然。俺、幼女に欲情する趣味ねぇから!」


「幼女じゃなーい! 私はこれでも、防衛省の紅一点なんだぞ!?」


「あ、わかった! 合法ロリ!」


「それを言うなーーーっ!!」

アリスが地踏みを踏んでキーキー叫んでいた、その頃──


「ねえハルカちゃ〜ん! 沖にサメの形の浮き袋が流されちゃったの! 取ってきて〜!」


 クラスメートの女子から頼まれたハルカは、「はーい♪」と浅瀬をバシャバシャ進んで沖合へ。


「あ、あった〜! ついでにオールも浮いてる〜♪」

ハルカが沖で見つけたのは、流された浮き袋……ではなく、津波のどさくさに紛れて現れた体長30メートルの怪獣級・本物の人食いサメだった!


 ついでに見つけた「オール」は、難破船の特大マスト(木柱)である。


「よしっ、これに乗って戻ろ〜っと♡」

ハルカは何も疑わず、2000トンの巨体で人食いサメの背中にどっかと跨がった!


【メリメリメリッ……!!】

「「〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっっ!????」

死の恐怖を感じた巨大サメは「な、なんだこの重量は!?」とパニックになり、ハルカを振り落とそうと狂ったように暴れまわろうとした!


「あっ、ダメでしょ! 暴れたら落っこちちゃうでしょ!!」

ハルカは反射的に、お仕置き感覚で巨大サメの頭に右手のおしとやかな手刀(※2000トンの衝撃)を「ペシッ!」とお見舞いした!


【ドガァァァァァンッ!!!!】


「グエッ………………(白目)」

頭蓋骨が砕けるような衝撃を受けた人食いサメは、一瞬で意識が飛びかけ、完全に服従。

 

 ハルカは満足そうに微笑むと、拾ったマスト(オール)を「よいしょ、よいしょ♡」とお淑やかに漕ぎながら、人食いサメを乗りこなして砂浜へと帰還した。


「ハルカちゃん取ってきてくれてありがとー! ……って、ハルカちゃん、それ浮き袋じゃなくて本物の巨大サメだよ!?」


「えっ……? ほん……もの……?」

ハルカはパチクリと目を瞬かせ、自分が跨がっている「浮き袋」のヌルヌルした質感と、ズラリと並んだ鋭い牙をまじまじと見つめた。


「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!??? 本物のサメがぁぁぁぁぁっ!!??」

急激に恐怖が押し寄せたハルカはパニックになり、「来ないでぇぇぇぇっ!!」と可憐な悲鳴を上げながら、足元のサメを全力でパカーンと蹴り飛ばした!


【ズドガァァァァァァァンッ!!!!!!】


 2000トンの脚力による全力前蹴りを受けた30メートルの巨大サメは、音速を超えた弾丸と化して太平洋の遥か彼方へ「キラーン☆」と消えて行った!

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