イベント『竜宮城の宴』 6
――――――スキル『血液魔術』。このスキルは狂殺之吸血鬼に進化した時に手に入れたスキル。
MPではなくHPを使用する魔術。効果は強いが使い勝手は悪い微妙なものだった。
だけど!
称号《流浪の旅人》《魔族の友人》
HP 1000/1000
MP 1600/1600
力 380
敏捷 425
防御 250
信仰 15
運 300
SP 30
種族 狂殺之吸血鬼
種族スキル 『吸血』『血液操作』『吸血嗜好』『狂化』『血液魔術』
スキル 『日光克服』『錬金術』『剣術』『鑑定』『時間魔術』『超感覚』『音響魔術』『荒野の音色』
『魔力制御』
模倣スキル『回避』
優秀なのはこれ!『血液操作』!このスキルはHPを使用する技のコストをなんと半分にするのだ。
そういうことで、頑張れば変態紳士の一撃を打ち破れるはず。
「覚悟は決めましたか?」
「もちろん。お前を倒してやる」
改めて剣を構えて紳士に向ける。
「これで決める!血よ、汝は侵略者!『血液魔術:血液解放』!」
剣から、レーザーのような血を放ち紳士を狙う。紳士はそれに負けじと詠唱をする。
「負けません!魔よ、汝は剣!愚かなものを切り捨てよ!『断魔の剣』!」
紳士がサーベルに魔力を込めて血液に切りかかったその時、
キィィィンと甲高い音と共にサーベルが砕け散り、紳士の胸を穿った。
「ぐはっ!」
紳士が光の粒子となるのを見届けて、右手を上げる。
〈勝者は、狂殺之吸血鬼エルゼ!〉
その言葉と共に、魔法陣が浮かび上がり転移する。
視界が開き、周囲を見渡すと様々な人達が私を取り囲んでいた。
「すげぇな、嬢ちゃん!」
「すごい戦いだった!!」
等々、様々な声援に迎えられて思わず苦笑してしまう。隣に視線を移すと紳士も囲まれて声援を受けていた。
「エルゼさん!助けてください!」
紳士が助けを求め、声を上げる。
え?どうしよ。あそこから引っこ抜いたら後々めんどくさいしなぁ。
「しゃあない。ウェポンスキル《幻惑の霧》!」
試したかったスキルの発動を宣言する。
「うわ!?なにこれ」
「ピンク色の象!?」
「きっしょ!?」
えー、こんなことになると思いませんでした。
周囲にはピンク色の象やら、紫色のワニなどがプレイヤーに飛びかかっていた。
「助かりました。ありがとうございます」
「氣にしなくていいですよ。あ、そうだフレンド交換しませんか?」
「いいですね。交換しましょう」
ピコン、と通知がフレンド登録を知らせる。
〈皆の者!宴は楽しんでおるか?これより第二試合を開始する!〉
は?早すぎでしょ!?
「また会いましょう。エルゼさん」
「次会う時はエルゼでいいですよ。ではまた」
別れを済ませ出現した魔法陣の中に入る。
「気合い入れていくぞ」
〈起き上がらなければムッツリきなこ選手の勝利となります〉
何が起こったの?
切り離された頭で考える。
「これで死んでないのか。すごいな」
対戦相手は驚きに目を見張る。
そんなことはどうでもいい。今はただアイツを――――――
倒す!
時は少し遡り
〈間もなくエルゼ選手の試合です。〉
「わかりました」
魔法陣に乗り、転移する。
『エリア【虚栄の草原】を解放しました』
眼下には草の生い茂る草原が広がっていた。
〈試合開始!〉
その言葉と同時に草原を走る。
今回の試合はお互いの位置がわからないバトル形式だ。
スキルを唱えようとして口を開いた瞬間、視界が逆転した。
「え?」
〈エルゼ選手の斬首を確認。起き上がらなければムッツリきなこ選手の勝利です〉
時は戻り
戦いは終わりを迎えようとしていた




