イベント 『竜宮城の宴』 4
『称号《魔族の友人》を取得しました。』
転移した後、通知が響く。
「えーと効果は、魔族NPCとの好感度上昇。だけかぁ」
効果を確認し、落胆する。今要らないんだよなぁ。
〈宴の余興は終いだ!これより本戦を開始する!!〉
再びマイクを使ったような声がして、視界が淡く光りどこかのロビーについた。
「早くない!?2分も経ってないよ!?」
唐突な転移に驚きながらも状況を把握する。周囲には私を除いて二人しか魔族の人は居なかった。一人はフラウさんね。
「皆様お集まり下さい。本戦の説明をさせていただきます。ルールは何でもありの個人戦で対戦相手は運営にて決めさせていただきます。以上です」
ロビーに居た受付さんからの説明を受けると、皆異口同音に言葉を告げた。
「「「了解」」」
十分の準備時間が終了し、トーナメント表を確認する。
「えーと、対戦相手は変態紳士さんね。了解」
私の相手は変態紳士さんというプレイヤーのようだ
――――――ん?変態紳士?
そうこうしている間にも時は過ぎ、開戦の時間となった。
足元で輝く魔法陣に乗り、転移を待つ。
しばらくすると、視界が白に染められて意識がフェードアウトする。
次に私が立っていたのは古びた廃病院だった。
『イベントステージ【永闇の廃病院】が開放されました。』
脳内に通知が響き、ステージの開放を報せる。
そして明らかに私が一番力を出せるステージに獰猛な笑みを浮かべる。
そんな私と相対するは、執事服のオジサマだった。強そう
「よろしくお願いします。」
「お手柔らかに。」
互いに言葉をかわし、病院の内部に行く。
内装はいかにもで、倒れたベッドに積まれたカルテ、などが散乱していた。
私達が開始の合図を待っていると、スピーカーから声が響く。
〈さぁ皆さんこんにちは。運営のイベント管理役の坂本です。今回の試合は狂殺之吸血鬼エルゼと、紳士オブ紳士の変態紳士が織りなす戦の宴です!それでは双方構えて〉
その声を皮切りに、互いに戦闘形態に移行する。
私は【幻水の精霊剣】を構えて、変態紳士さんはレイピアを構えた。
〈レディー、ファイト!〉
合図がした瞬間、互いに踏み込み一閃、鍔迫り合いに持ち込む。
「やりますねぇ!」
「そっちこそ!!」
私は脅威と認識し、出し惜しみをしないことにした。
意識を切り替えるように一度【幻水の精霊剣】を鞘に納める。そして自己暗示をかける。
「流水のように力強く、大海のように受け止める。天は地を薙ぎ、地は天を落とす。我は海を繋ぐもの。」
再び剣を構え、足に力を集中させて、居合の構えをとる。
「何を使ったかは知りませんが、こちらも行かせてもらいますよ!剣よ盾よ主を守れ!『守護』!」
変態紳士の周りに魔力が集い、薄い膜を形成する。そのまま彼は詠唱キーを唱える
「剣よ剣よ!汝が刃を研ぎ澄ませ!『魔力刃:鋭』!」
彼のレイピアの切っ先に力が集まり、その剣は更に切れ味を増す。その勢いのまま変態紳士は踏み込み、
私の喉元を抉らんと突きを放つ。
それを見ながら、言葉を告げる。
「【東雲流剣術・海ノ型】、【落花流水】」
目にも止まらない速さで私は剣を抜き、彼のレイピアに刃を合わせ受け流し、レイピアの勢いを奪い取った剣は、変態紳士の腹部を切り裂いた。
「マジですか、『根性』なかったら死んでましたね」
「――――――生きてる?」
「生きてる生きてる」
そうは問屋が卸さないようだ
現在のエルゼのステータス
称号《流浪の旅人》《魔族の友人》
HP 1000/1000
MP 1600/1600
力 380
敏捷 425
防御 250
信仰 15
運 300
SP 30
種族 狂殺之吸血鬼
種族スキル 『吸血』『血液操作』『吸血嗜好』『狂化』『血液魔術』
スキル 『日光克服』『錬金術』『剣術』『鑑定』『時間魔術』『超感覚』『音響魔術』『荒野の音色』
『魔力制御』
模倣スキル『回避』




