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「うん、そもそもだな、これはどういう事――」


「約2.5倍の量ですか。」


「――……チッ。人の話を聞けよ。」



小声でボヤく史谷に構わず、彼女は独り言を続ける。


「1.1倍と0.7倍、0.7倍……いや、1.5倍と0.5倍、0.5倍でしょうか?」


「なんの話だよ、コラ!説明しやがれ!!」


「……嫌です。」


「チッ。強引に誘って説明も無しかよ。」



いつも通り即断られ、彼はつい悪態を付く。



「…………ッ。」


「……ん?」



地面に直接座っている彼は、椅子に座る彼女を見上げる形であり、彼の言葉を聞いた彼女が俯いて顔を歪めるのをしっかりと見ていた。



「どうかしたか?」

「い……いえ…………。」


彼は疑問に思って声を掛けるが、彼女からの返事は曖昧なもの。

そこに彼は少しイラついた。





「言いたいことがあるならハッキリ言え。」



彼が下から覗き込むように彼女を睨み付けると、彼女はギュッと目を閉じて、弱々しい声で言う。



「か……帰って……ください…………。」


「あん?」


「これあげるんで、帰ってくださいっ!!」



投げつけられた小さな袋には数枚の金貨。



「おい、――」



そうじゃねぇだろ。と、文句を言おうとした史谷だが間に合わずに、『ピョーン』という間抜けな音と共にFAの外へ飛ばされた。


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