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「最後の桶は酷ぇだろ……。」

「びしょ濡れ煎餅……。」



滝の消えた牢屋の中には、びしょ濡れの青年二人(たんこぶ付き)がいた。



『帰ってください。』



絶対零度の瞳に加え、水温1℃に設定された滝の水を浴びた彼らは、寒さと恐怖に震える。




『さようなら。もう付きまとわないでください。』


「まぁ、待て。」


「はい?」




ティーポットとティーカップの乗ったお盆を持って牢に背を向けた彼女を、史谷は引き留める。

振り向いた彼女は、明らかに怒りの篭った鋭い視線を彼に向けた。



「その、お前もログアウト出きるってことは分かったが、まず何で0010番のグリンがログアウト出来るって事が分かったんだ?」


「話、聞いてたんですか。」


「甘い物摂取したからな!ようやく理解したぞ。」



ドヤ顏する史谷を無視し、ハクは机に戻ってキーを叩く。



『元々、運営さんの管理されているアカウントが0001番~0010番でした。その10つだけが、ログアウトできないというバグ発生後もログアウト可能だった、と聞きました。』


「うゎ。」


『加えてこのゲーム、これ以上被害者を増やさないように今は閉鎖されています。そこに新規さんが現れるのは運営さんからのお誘いメールが来たと思うのが普通でしょう?』


「確かに、若葉マークは全くといって良いほど見かけないが……。」


『以上です。帰ってください。』


「……でも、なんでグリンは0010番の最後の一人なんだ?太陽が五番目って言ってなかったか?」


「確かに……。ハクさん合わせても7人……。」



"帰ってください。"を無視(スルー)され、彼女はため息を吐く。



『0001番、運営Aさん。』

『0002番、運営Bさん。』

『0003番、アシュレイさん。』

『0004番、柏木(かしわぎ)芹菜(せりな)さん。』

『0005番、蜜柑(みかん)さん。』

『0006番、りょーすけさん。』

『0008番が、名前すら知らないと思いますが雄大さんという方です。』

『そして、0009番が太陽さん。0010番がグリンピースさんです。』



「0007番抜けてね?」


『私ですが何か?』


「らっきーせぶーん~……か。羨ましいな。」



カーン。と、史谷の頭に金属製の桶が落ちた。


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