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イッチニ、イッチニ、と可愛らしく歩き回る小人達の横で、無表情のハクはキーを打つ。
『これ以上付きまとわれるのは嫌なので、貴殿方には話すことにします。』
彼女が文字で会話するのは、出きる限り感情的になりたくない為。
ティーカップに入れられた紅茶も、紅茶の好きな彼女にとっては同じような理由だった。
「史谷のストーカーが実を結んだようだな。」
「それ褒めてねぇ……。」
2倍ほどに増築され広くなった牢屋で、青年二人が出された菓子を摘まみながら胡座をかく。
『まず、最初にグリンピースさんに話しかけた理由ですが、』
「おぅ……。」
『言ってみれば、気紛れです。』
「ガクッ。」
大袈裟な演技でずっこけるグリン。
寄りかかられた史谷は迷惑そうにそれを押し戻した。
『その後、IDを調べさせていただきまして、貴方が0010番であることが判明しました。なので少し様子を見にFAへ行ったのですが、見つかってしまったのでパニックになって帰ってきました。』
ジトっとした目で彼を見るグリンと、それに気が付かない史谷。
『そしたらストーカーさんが私のFAを頻繁に出入りをしてウザかったので、一旦ログアウトさせていただきました。』
しれっとハクは爆弾発言をするが、現時点でアホ二人は気付いていない。
『そして、運営さんにメールで問い合わせた所、最後の一人だと言うことが判明しました。』
「へぇ。」
「ほぉ。」
『同時に、もうこれ以上ログアウト可能なアカウントが無いので、彼を守って欲しいと頼まれました。』
「……。(モグモグ)」
「……。(バリバリ)」
饅頭を食べる史谷と、煎餅を食べるグリン。
『美味しいですか?』
「「……。(コクコク)」」
それを見た彼女は彼らに冷たい視線を向けると無言でタッチパネルを操作し、例のごとく牢屋の天井を消して滝を出す。
――――青く澄みわたった空に、青年二人の叫び声と2つの金属音が鳴り響いた。




