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学校の怪談 6
な…なんだ、これは
不気味な人影のようなものが
まるで私を見据えるように、ゆらりと揺れた
まさか──
そう思った瞬間、扉がそっと開く
「ぎゃああああああああ!!」
生徒たちの悲鳴が響き渡る
その声に呼応するように
人影はふっと揺らぎ、細かい光が散るように消えた
逃げてゆく足音が、廊下の奥へ遠ざかっていく
…いや
霊ではない、のか
先ほどの生徒たちは、確かに人影を見て反応していた
つまり──私と同じものを、彼らも見ていたということ
一瞬、霊が見えるようになったのかと胸がざわついたが…
安堵とも失望ともつかぬ、複雑な感情が胸に広がり
私はその場に立ち尽くした




