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模様
二人と別れた後、家までの道を歩く
夜風が腕に触れるたび、影にかすめられた腕から、じん、と痺れるような痛みが走る
これ…
本当に、かすっただけなのか?
『だ、大丈夫…
ちょっと…かすっただけ…』
『いや、平気…』
さっきは築地さんにあんな事言ったけど…
街灯の下で立ち止まり、袖をめくる
その瞬間、息を飲んだ
「な…
なんだ、これ…!」
傷じゃない
血も出ていない
代わりに、皮膚の上に黒い模様が浮かび上がっていた
まるで墨で描いたような
でも皮膚の下から滲み出ているような、奇妙な紋様
五芒星にも似ているけど
もっと複雑で…もっと禍々しく、気味が悪い
「っ…!」
指先が触れた瞬間、腕の奥に電流みたいな痛みが走った
思わず壁に手をつく
なんだよこれ…
痛みが少しずつ引いていくと、模様は薄くなり
やがて皮膚に溶けるように消えていった
「消えた…?」
でも、痛みだけは残っている
これ…絶対に普通じゃない…
どう…なってるんだ…
夜風が吹いても、腕の奥の熱だけは消えなかった




