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対決!支店長 防戦

あれから一息ついて、ケニーさんは女性陣をアタシはアランさんを起こしに行った。


その際、回復包帯で治療しておいたので、顔の腫れは無くなっている。



みんなが起きた所で朝御飯。昨夜から色々ありすぎたので、ウサギ狩りはしていないので焼き肉はなし。


キャサリンさんとジェニファーさんは何となく残念そうだ。



火の始末をしてから砦に向かって出発。



まばらに現れるゴブリンをサクサクと倒し、日が沈む前に、砦にたどり着くことが出来た。


ギルドに帰還報告を兼ねて魔石の買取りをしてもらった。


ゴブリンの魔石は三百三十二個で銀貨三十三枚と銅貨二十枚、オークの巨大魔石一個はなんと金貨一枚になった。


オークの魔石は通常銀貨十枚、先日の強化個体の魔石は銀貨五十枚だったらしい。


魔石はサイズが大きくなればなるほど価格がはね上がるらしい。



アタシの取り分は、金貨一枚と銀貨三十三枚と銅貨二十枚なので五分の一の銀貨二十六枚と銅貨六十四枚だねって言ったら、みんな不思議そうな顔をした。


あれ?間違ったかなと思っていたら、ロビーに置いてある机の回りにみんなが座りだした。


アランさんが銀貨を一枚ずつ置いていく、銀貨を二十六枚積み上げてから、残った銀貨三枚を銅貨に替えてもらってきて、また積み始める。


銅貨が六十四枚積まれた所で終了、ギルドの受付さんまで一緒になって「「おぉっ」」と、どよめきがあがった。



どうやら、一般教養では足し算、引き算までで、掛け算、割り算は高度な教育を受けているか、商人くらいしか扱えないらしい。


取り合えず概念が合ったことにほっとしたが、些細なことでも、迂闊に知識を披露してはいけないことを、いつの間にか現れた支店長に「凄いぞ嬢ちゃん」と頭を撫でられながら心に刻み込んだ。




それにしても、ゴブリンは安すぎるような気がする。四日間で三百頭倒して銀貨三十枚、一日銀貨七枚だから元々青い閃光は七人パーティだったことを考えると一人一日銀貨一枚しかない。


危険度や武器の消耗を考えると、まったく割りに合わないのではないのかな?


オークなら一日十頭倒せば金貨一枚になるので、それなら十分に稼げるから、早く実力を付けてオーク狩りをしなさいってことか。



それにしても、ゴブリンの繁殖力は半端ないなぁ。


アタシ達が四日間で約三百頭倒しているから一人一日十五頭だとして、冒険者が五十人狩りに出ていたら、一日に七百五十頭、三十日で二万二千五百頭倒していることになる。

更にオークや肉食動物に殺られる個体も沢山いるはずだから、二倍では効かないかもしれないけど、この草原だけで月に合計五万頭は倒されている計算なのにそれでも増えているって言うしね。


月産五万頭。どこの大量生産品だろうか。



総数もきっとすごいことになっているのだろうな。


実際は判らないけど、月に五万頭産まれるとして、成体になるまで半年と仮定すると産み育てるメスが三十万頭、性別の比率は一対一が基本だからオスも三十万頭。


最低でも総数は六十万頭。

って事は、もしかしたらこの草原だけで百万頭を越えるゴブリンが居るかもしれないってことだよね。



冒険者百人が集中的に十日間一人平均二十頭狩っても二万頭。


ギルドの計画している掃討戦ってどれだけ効果があるのだろう。


どちらかと言えばオークを倒す方が急務のような気がする。



って、物思いに耽っていたら支店長が目の前で手をぷらぷら振っていた。


ハッとした瞬間。



「ゴブリンがどうした?」

なんて今まで考えていた事を聞くから、つい答えてしまった。


「ゴブリン掃討戦ってあまり意味がないような気がして。」


しまった、と思った時には、詳しく話を聞こうかと支店長に腕を掴まれて応接室にいた。




「掃討戦の話しは、まだ一部の上位ランカーしか知らないはずだが、アランにでも聞いたのかね?まぁそれは嬢ちゃんの保護責任者でもあるから安全を帰すためにも仕方がないだろう。で、ゴブリン掃討戦が意味のない事とはどう言うことかな?」

と怒るでも無く淡々と話してきた。


迂闊にも掃討戦の事を話してしまった事を咎められずに済んだのは良かったけど、アランさんの顔を潰したことは確かだ。


後で謝らなければなるまい。


でもまずは支店長に人の居るところで話してしまった事に謝罪し、受け取ってくれたので、ゴブリンの総数からオークの話しまでした。


「そうなると、嬢ちゃんが考えていたのは。

強化個体のオークが現れ始めた為、普通なら自然淘汰されるオークが生き残り安くなり、実数は解らないが爆発的に増え初めていると。

増えたオークは高い繁殖力を持つゴブリンを食べているが、すでに需要過多となっており、証拠はゴブリンが草原の奥から逃げ出していること。

逃げ出したゴブリンが多いから目撃情報も増えてゴブリンが増えていると錯覚しているだけで、総数は減っているのではないかと。

今はゴブリンが緩衝となっているが、そのうち突き破って人間を直接襲いにくる可能性が高いから、数を減らすならゴブリンではなく、オークを減らせと言いう事なのかな」


なんかアタシが言っていない内容も含んでいるが、結論は同じだから「はい」と答えた。



支店長は、深く溜め息をついたあと

「嬢ちゃん、何者だ?」


と、ドスの利いた低い声で凄んできた。


アタシは支店長の雰囲気の変わりようについていけず、呆気にとられていたら。


「嬢ちゃんのことは、アントニオ・バーンのギルドカードを持って現れてから、ずっと調べていた。

はじめの頃は辺境育ちっぽく、極端に片寄っていた知識も、だいぶまともになった。本当は辺境育ちが嘘の事かと考えたが。

これは人に聞いている姿や図書室で本を読んでいる姿をよく見掛けるから納得できる。

依頼完了の後追い調査でも、悪い話しは皆無で親切丁寧、迅速に効率よくしっかり確認してから作業をするってことで、評価は上がるいっ方だ。

だがな、人への対応知識、効率よく動く為の知識、これは辺境育ちでは身に着くわけがない。

嬢ちゃんを疑いたくは無いが俺にお願いした内容も一般人としてもあり得ないことだ。

更に、ゴブリンやコボルトをよく見かける原因がオークの数が増えたからだと考えられる奴は、俺を含め片手の人数しかこの砦には居ないし、そんな文献は王都にしかないんだよ」


と言葉を一旦止めて、最初の言葉を繰り返す。


「嬢ちゃん、何者だ?」





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