表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
129/134

結論 不老長寿は大人の夢

世界の王の話しは長い。長すぎる。アタシが合いの手を入れすぎたせいかもしれないが、それでも。

昼頃に岩山の頂上に着いたのに今は真っ暗を通り越して朝日が眩しいってどういうこと。


そんな状況は置いといて話しを纏めると。


世界の王はえらく寿命の長い宇宙人であった。

この地に来て十億年以上経っていると言う。

それはあくまでこの惑星が太陽を回っていた回数であり世界の王の感覚からすれば十年くらいしか経っていないそうだ。

世界の王が来た頃の生物は、地上は草木が生い茂げっていたが動物は居なかった海中なら虫らしき生物がいた時期であったらしい。

原始的な生き物しかいないこの地は魅力的であった。

何しろ宇宙では綺麗な水が貴重であったからだ。

そして文句を言う生物はいない。

豊富にある水を商人に売り、売り続けてしまえば水が無くなってしまうので、再利用できなくなるまで汚れた水をこの地に還元した。この地の自然浄化システムを利用する形である。

初めの頃は上手く行っていた。汚れた水はゆっくりとだが確実に浄化されていったからである。

そして五億年後に様相が一変した。

この惑星の生物が一千万年の間に急激に進化したのである。

多種多様な生物が産まれた。当然、汚染物質を取り込んで進化した生物もいる。魔物だ。

浄化に一番貢献していた生物も魔物であった。

だがそれは微生物の頃であり。今も微生物の魔物が浄化をしてくれているが、骨格を持つ動物と魔物の登場により浄化が急激に鈍化してしまった。

動物と魔物の覇権を争う戦いが始まり汚染物質を惑星全体にばら蒔いたからである。

この惑星全てが汚染されてしまった。そうなるといくら浄水と言っても汚染物質が含まれている。

その為に水を高く売ることが出来なくなってしまった。

その後も暫くは商売を続けたが、この惑星の浄化システムが限界を迎えたであることを感じた世界の王は失敗を悟り、汚染水を還元するのをやめた。

普通ならそこで撤退し新たな星を探しに行くところであったが、この星には特異点があることに気付いていた世界の王は研究することにした。

一億年に一度の割合で、大量の魔元素が流入しているのである。

魔元素は何にでもなることが出来る物質であり、宇宙空間にも大量に存在を確認されているが、どうやって作られたのか分からない不明な物質でもあった。

そしてこの星を三億年掛けて調べ続けてそれは位相のずれた異世界から来ていると分かった。

そうなると異世界はどんな所かと興味が沸き七千万年前の魔元素流入に合わせて観測機器を飛ばした。

今は三千万年後の魔元素流入に合わせて観測機器の回収を待っている状況だと言う。

世界の王もただ待っていた訳では無く、異世界に干渉出来るタイミングが無いかを探っていた。

そして魔元素の塊である魔石を使えば、ほんの僅かな時間だけであるが繋ぐ事が出来るようになった。

それを使って異世界の物を収集することにした。

どんな凄い物が得られるかと期待していたが、がっかりした。

得られた物は世界の王からすれば時代遅れも甚だしい骨董品ばかりである。

異世界は何の価値も無い発展途上世界であると結論付けた。

それからは暇潰しに世界を繋げていた。

基本的には生物は得られなかった。得られたとしても殆どが死んでいたからだ。

その中で何体か生きている生物を得られたが、話しを聞いてから解放したが数年〜数十年で死んでしまった。

異世界生物もこの地に住む惰弱な生き物と同じく弱い生き物であるようだ。

中には力が欲しいと言うので能力を与えたりしたが、そんな生物はそれこそ戦い敗れて数日〜数年で死んでいった。


そんな中、アタシとヨミさんは特殊例であったようだ。

肉体を伴わず、魂のコピーとして得られたからだ。それも運良く出現場所が大量に魔元素の塊のある場所であったから、魔元素の何にでもなることが出来る力により肉体が再構成された。

そこに世界の王の干渉が加わり、肉体の寿命が世界の王の寿命レベルまで高められたと言う。


だから三千万年くらいすぐだろ?みたいな感覚のずれが生じる。



因みにヨミさんは五千万歳らしい。

八千万年待てと言われた時はどう思ったのだろう。

そして今から一万年前に世界の王に喧嘩を売って封印されてしまったらしい。

時間単位が大きすぎてアタシは「はぁ」としか言えなかったけど。

世界の王からすれば、闇魔に手を染めた悪ガキめ一晩物置で反省していろと言う感覚だったらしい。

そして闇魔とは、魔元素が汚染物質により汚染された物質であると言う。

それは魔物の核である魔石に多く含まれていて取り込み過ぎると力を得られる変わりに闇魔に囚われてしまうらしい。

闇魔の力がフィルターと言っていたのは、異世界から取り寄せる事が出来ても送り出そうとすると闇魔の力に弾かれて送ることが出来ないらしい。

そして闇魔の力の元はこの惑星の真裏に居ると言う。

世界の王よりも強い存在とはいったい何だろう。

その辺りは、残念ながら口を濁された。

ただ「関わるな」と言われただけであった。


纏めたと言っても、まったく纏まっていないのはアタシの知識が着いていけていないからだ。

アタシの能力である完全記憶はどうした。理解できないことは記憶できないと分かった世界の王との会談であったが。


二つ、はっきりしたことがある。


一つは、ヨミさんを見れば分かること。

アタシは何千万年経っても、大人ボディーにはなれないことだ。

世界の王からすれば普通なのかもしれないが、アタシの感覚では不老長寿になったとしか考えられない。

それも大人になるのには億の単位で歳を重ねないといけないだなんて。

不老長寿は大人、それも力が最大の時に望むものなのにね。


もう一つは、この世界や元の世界で起こっている不思議な出来事の原因が世界の王の仕業だということだ。

私利私欲でこの惑星の環境を壊したあげくアタシ達の元の世界にまで手を伸ばし、

世界中で語られている失せ物や神隠しの伝説は暇潰しの調査、

そして未確認飛行物体の正体は観測機器であったなんて。


まったくなんて迷惑。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ