二度目
次回は12月31日予定。年末年始の休みでもう少し色々書けるといいなー
私はひたすら悩んでいた。結局のところ、魔術協会か魔導学会かどちらに協力を頼むべきなのか。魔王のことを他の人に話すわけにもいかないし、そこを伏せてどっちがいいと思うか聞いて回るのことも難しい。
今の情報だけでは判断しきれないので、少しでも情報を増やそうと拠点を実際に見に行ってみることにした。
街の中心を東西に走る大通りの東側、と言っても中央よりの場所に魔術協会、西側の端に魔導学会の拠点があるらしい。
東西の大通りには漠然と大きな建物があるという印象しかなかったし、学生のほとんどは北の通りで用事の大半が済んでしまうため東西の通りまでわざわざ足を伸ばす事は少ない。
「どっちを先に見にいけばいいと思う?」
一応、魔王に相談してみることにした。
『俺様としては魔術協会の方が気になるな』
「じゃあ、近いしそっちから見にいこうかな」
特に反対する理由も無いので、私は東の魔術協会へと足を向ける。
そのまま東にある魔術協会に近づいていくと、フードを被った人たちが目に止まった。よく見ると仮面をつけていて、なかなか怪しい人たちである。その人たちはそのまま魔術協会の中へと入っていく。
街中でその集団を気にしている人は少ないみたいで、冒険者など別な街からきた人は遠巻きに見ていた。
私はというとフードの集団がつけていた仮面が気になっていた。あの仮面どこかで見たような気がする。
「うーん、あの仮面どこかで見た気がするけど、どこで見たんだっけ?」
『襲ってきた奴がつけてたのもあんな仮面だったな』
「それだ!あの時の仮面だ」
魔王が入れ替わっていたせいで私自身はあまりはっきりと見えてなかったけれど、ほとんど間違い無いと思う。
『ってことはだ。魔術協会があの仮面野郎のいる組織ってことか』
「少なくとも関係はありそうだよね」
『仮面野郎がいるかもしれない以上近づくのは危険だな。もう一つのほうにでも行くか』
「うーん、そうする!」
魔術協会を後にして、魔導学会に向かうことにする。
魔導学会の拠点に向かう途中にもさっきのフードと仮面をつけた人がちらほらといた。
仮面の人に襲われた身としてはあまりいい気分にはなれず避けるように進んでいく。
ようやく魔導学会の拠点である工房のような場所が見えてきた。
さすがに魔導学会にも変なフードの人達がいたりはしないよねと思いながらも、確認のため周りを見渡す。
「さすがにこっちは変な人たちはいなさそうだね」
『いや、どうやら後ろから着けられているみたいだぞ』
「えっ、うそ!」
わたしはもう一度後ろを振り返る。
「フードの人はいないみたいだけど?」
『魔法で隠れているみたいだ。お前を通して間接的に見るしかないから気づくのに遅れた。逃げるぞ、走れ!』
「えっ、ど、どこに?」
『とりあえず、後ろ以外ならどこでもいい!』
その声に急かされ当てもなく走り出す。
すると後ろから「気付かれた、追え!」と怒鳴り声が聞こえてきた。
振り返ると先ほどまではいなかったフードを被り仮面を着けた集団が見える。
「ホントにいる!」
『振り返っていないでさっさと逃げろ!』
「って、反対からも来てる!」
『路地裏に逃げろ!』
私は追われながらできるだけ逃げようと路地裏へと入っていくのだった。




