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16.縛られた魂

短い導入になります。

次話から少し連投するので話数注意です。

宜しくお願いい致します。

 なぜ私はこんなところにいるのだろう。


 なぜここはこんなにも寒いのだろう。


 私はいつまで私を保てるのだろうか。


 視界がぼやけて、自分がどこにいるのかさえあやふやだ。


 一人ではない。私は孤独だが、一人ではないのだ。


 一人ではない。その事実が私を追い詰めていく。


 私の精神を蝕んでいく。


 暗い。


 暗い。


 心を満たす闇の中、私とは別の気配が、存在がはっきりと知覚できる。


 意識を保たなければ、保たなければ終わってしまう。



 そんな時、頭に声が響いてきた。


 声は頭の中で反響し、私の意識を更に沈ませる。


 同時に私とは別のもう一人が、その存在感を増大させる。


 この声には覚えがある。


 あの人の関係者だ。


 響いてくるのは簡単な命令。別に従わなくても良いが、私の目的と合致するので素直に受け入れる。


 あの人のために行動しなければ。


 私は一人だけでいい。他の作品は処分した方がいい。


 視界が晴れる。


 先程まで感覚が鈍かったこの体も、指先まではっきりと意識して動かせる。


 走り出す。


 目標に向けて、走り出す。


 邪魔する者は排除する。決してこの走りを止めはしない。


 僅かに、精神の奥底に何かが張り付いているような、縋り付いているような不快な感覚が走るが、もう決して止まらない。


 私は不快な感覚を振り払うように、ただひたすらに走り続けた。

 


更新遅れてしまい申し訳ないです。

読んでいただきありがとうございました。


良ければ評価、ブクマ等お願いします。

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