161話
状況的にはある意味ナニコレ状態。
何故ならば三つ巴よろしく私の魔法ファイアカッターが第三勢力みたいな感じになっているから。
どーしてこーなった。
いや、私が悪いんだろうけどね。
私に刃向かって来たのは2枚の刃。略して二枚刃でも良いか。
我ながら凄い危険な代物だと把握しているしちょぴっと後悔もしている。
アレにお腹なんて撫でられたらと思うとお腹が痛くなる。
どうにかしないと……。
しかし対するガルムのわんこの方へ向かったのはひーふーみー。
14枚かしら。動きも良いので数えるのも一苦労な紅蓮の鎌。
何か震えてる気がするガルムくん。
ニコニコしながらあっちを見ていたいけど残念。
此方の2枚をなんとかせんとね。
二枚の刃は生き物のように宙を浮いていた。
動きは木々から舞い落ちる葉の如く。
ひらひらとつかみ所の無い動きをしている。
……結構厄介だな。
コイツらというか私の魔法なんだけど……。
ガルムくんへと向かった紅蓮の鎌は此方とは違い別の動きをしていた。
性格……ちょっと違うな。
向かった刃達は私の意図を組んで動いてくれたんだ。
そして消滅した刃と向かっていかなかった2枚刃。
多分だけど私の裏をかく動きをするだろうなとちょっと思った。
そんなへそ曲がり二枚刃。
私が左に動くと応じて移動してくる。
緩急を付けても付いてくる。
意外に厄介な相手というか私自身の思考かもしんない。
簡単に言えば自分の裏を掻く動きをすれば、あらなんて事でしょう!
いとも簡単にこのとーり……と単純な動きで牽制したらちびっとお腹を切られた。
うー。コイツ私がお腹を切られたら嫌だなーって思考すら考えて動いている気がするしー。
切られたお腹をさすっていたら二枚刃の動きが嗤っている様に見えた。
性格わりーなコイツらというか私っ……という事になりかねないから変な思考は止めよう。
一応今度は全身を魔力で覆ってみた。
最悪これなら思い切り切られても死なないと思う。
闇雲にというか頭で考えて反応して反撃してるんだけど、どうしても攻撃が上手く当たらない。
寧ろ私の服が微妙に切り刻まれて来ている……気がする。
余り配信で露出したく無いのだが?
と嫌だなぁと考えている動きをしてくるエッチな二枚刃。
『結構変わった動きしてるね、あの鎌』『さらっちがエロっちに』『いいぞもっとやれ俺は鎌の方を応援しているゾ』
『サービス回、待ってた!』『ほー。竿役は任せて(にっこり)』『←お前は逮捕』『おまわりさん私です』
「ないのだがー」
更に切り刻まれた私の町娘一式+4装備。
「ちちちちょっとおー。ソレはやり過ぎなんだけどー」
まさかこんな形で大事なお洋服を駄目にしちゃうとは。
地上に戻らないと買えないんだぞ?
結構な感じで肌が露出してきている。
そろそろ何とかしないと。
のらりくらりと空中を彷徨っている二枚刃。
ふわっとおしりを触られた…………ん?
特に斬れてはいない。
その数分後に再びふわっと。
「わわっ、ちょっとやだっ」
自分でも予期しない反射で二枚刃の1枚の平らの部分をビンタしてしまった。
「……………………」
……………………よしっ。あと1枚。
結局1枚になっても中々倒せない紅蓮の鎌。
しかも手を抜かれているのか良く解らないけど殆ど洋服のみ斬られる。
恐らく紅蓮の鎌が本気だったら私は今頃血みどろひゃっはたんに戻っていたと思う。
で、でもこの展開も困るってーのよう。
予備にノーマルの町娘一式はあるけど、今は手元に無い。
まぁこんな所で着替えるのも嫌だし。
そしてはらりと斬られめくれる私の町娘の胸の部分。
咄嗟に抑えてへたり込んだ時私はもう一枚の紅蓮の鎌を倒した。
「………………」
最後おしりで潰すという散々な結果で私に刃向かって来た裏中級4種の魔法ファイアーカッターの一枚を止めた。
「…………もうこの技、ぜーったいに使わないんだ、誓うよ!」
心に誓う私。あーんもう! 今すぐ着替えたいぃ!
『流石さらっち』『俺も何時か潰されたい』『おしりで潰すというパワーワード』『しっかし何処切り取ってもえっちいな』
『さらっちといえばおしり』『おしりに誓うさらっち』『私メスだけど抱きしめたい』『ガルムの方も気になるw』
実況編集によりカメラをガルムに固定し岩陰を探す。
「…………あの辺で」
大きめの岩と岩の狭間に滑り込み破れ気味の町娘一式+4を脱いだ。
「見事にボロボロ……頑張ったね。…………もう少しだけお願い」
下着姿の私は魔法を使って補修してみた。
この辺とか……後、この辺も。
「う…………ん。多分大丈夫。これならもう少し持つと思う」
「ふぅ…………」
一息付いた。次はあの犬……結構強いからなぁ。
あ、でも紅蓮の鎌14枚は流石のわんこでも大変だと思うんだよなぁ。
様子が見える場所まで移動しよう。
ジャンプして岩へ登って様子を見てみた。
「…………えーと?」
距離は凡そ、私から二百メートルぐらい?
見知らぬ人が戦っていた。
「誰っ!」




