157話
何だろう。
急激に強くなっている気がする。
先のクレーターを滑り台として遊んでいながらそう思った。
身体に力を感じる。
魔力を凄く感じる。
もう何も怖くないとか言っちゃいそうな自分此処に居ます。
何かを引き替えに強くなった感もある気がする。
何でだろう。
まぁ良いけど。
しっかしここ何処なのよ。
動き出してからどれ位の時間が経過したのか解らないけど結構な敵と戦ったと思う。
…………おかしいなぁ。
確か戦う人数も決まっているんじゃなかったっけ???
もう結構倒してるんですけどー。
「おいくまこれどーなってんのよう!」
「………………さぁ? どーなってるンデショウネー」
自称審判を名乗るクマことくまは良く解らない謎が多いクマだった。
こんなに近くにいるのに私が見失うんだ。
全く意味分からんし。
コイツが魔王でも驚かない。
それ位には不気味な存在。
とてもファンシーでは無かった。
コレは凶悪な何か。絶対に騙されるな。うん。
きっと背中に隠してナイフとか包丁とか持っている筈なんだ。
まー良いけどね。
さーてさてさて次誰だい?
翼のある何かに私は捕捉された。
勿論今の私を捕捉できるのは限られた人物のみ。
唯、決定戦~なーんてしてる所だとその限られた人物の方が多いのだった。
アレは…………何だろう。
口が大き…………何か飛ばした?
念のため身体を半身動かしておくと見えない何かがその場所を通過した。
ヒュンという音だけが聞こえたけどコレぐらいの秒数で此処まで飛ばすコトの出来る攻撃。
かなり危険。
しかも見えない物体が飛んできたゾ。
地面にビシャッと落ちた物をよく見てみたけど見えない何かだった。
うーん…………考えられるのは唾液とか?
何かの魔法だったら解らないけどねェ。
バッサバッサと飛来してくるきっと敵。
アレは…………ガーゴイルかしら?
私を見ながら何か言葉を発している。
魔法…………何だろう。
って思っていたけど背中がヒリついた。
ゾクゾクって感じ。
ヤバい何か。直ぐに逃げるか倒すか決めろ。
私のカンがそう告げる。
無詠唱の即席ファイアボールを飛んでいる何かに投げつけた。
威力、精度共に格段に落ちるけど中々の代物。
しかも飛んでいる敵には結構丁度良いと思っている私。
ボールを投げるようにファイアボールを投げた私の背中は冷や汗が伝う。
とりあえず豪快に。
仰向けに伏せてみた。
そう。空を見上げる感じでねーと言っても此処には晴れた空も無く雲も無い。
永遠とどんよりとした空。……多分空ちゃうけどそんな感じ。唯の空間。
首だけひょって上げながら放つファイアボールの行く末を見守っていたらそのファイアボールが消え去った。
消え去った中心から何かビームのような物が出て来て飛んできた。
「ふlw-」
私はふぇーだか、ふぁーだか解らない言葉を発しながら驚いた。
しかし、しかしながら私はいま今世紀最強の無敵状態。そう…………地面と化している。
ふふっ……。
私の上空を素通りするビーム(仮)
なかなかな高純度。多分私食らったらお腹に穴が開きそ的な代物。
くわばらくわばらなにそれこっわ。
そんなの受けられない。
本能でそうも感じた私。
間違いなく接近戦が良いだろう。
あんな遠距離放つ敵は近づかないと!
未だに地面と同化している私は遅刻とばかりに飛び起きて学校ならぬ敵へと一直線に駆けた。
方向はビームの飛んできた方。勢い良く駆けていると風圧を少し感じた為伏せようと思ったけど同じ動きは駄目というじじいの教えを思い出した為、左に急旋回。
ぐるんと避けたら何かに思い切り当たった。
「ふぁっ?」
何も無い筈の場所に避けたはずが何かに思い切りあたった……………………何ソレこわわ。
痛っっつたーと鼻をさすりながらその障害物を見るとズーンとクマが置かれていた。
「くまじゃま……」
「…………お気になさらズ」
お前が邪魔してどーするんよぅ?
敵なの? って頭に過ぎった。
「…………邪魔しないでよう!」
危険を察知し海老反り状態。またしても飛んできたビームをギリ躱した。
海老反りから戻るとクマのお腹に穴が開いていた…………あ、塞がった。えー。何々コイツー。
「ワタシ自慢の魅惑のボディ」とか腰振りながら言ってやがる。
もう存在が邪魔。空気読めー。
『さらっち誰かと話してるね』『それなー』『誰も見えないケドいま何かにぶつかった??』
『謎な動きあったね』『俺でなきゃ見逃しちゃ……』『海老反りからの双丘眼福』『俺には見える。何かいるね』
え…………見えてない?
コイツ。本気で危険かも。邪魔だし。
でも後あと。先にビーム何とかしないと。




