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図書室ピエロの噂  作者: 鳴猫ツミキ(水鳴諒/猫宮乾)
【SeasonⅢ】―― 終章:学習発表会 ――
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99/101

【099】NNN臨時放送

 ぼくは家に帰って、大きく息をついた。

 まだ時空のおっさんの〝しょうげき〟が残っている。

 明日は土曜日だ。ゆっくりと寝ていられるし、今日は早めに眠ろう。

 ぼくは哀名に、おやすみとメッセージを送ってから、まくらもとにタブレット端末をおいてね毛布をかけた。


 ――ジジジジジジ、ピピピピピ。


「んぅ……」


 音がしたので、僕は目をこすった。あたりは真っ暗だ。電気をつけて、タブレット端末を見る。画面が光っているから、きっと切り忘れた通知がきたんだと思った。


「あれ?」


 すると動画みたいなものが再生されていた。

 そこには、NNN臨時放送と映っている。

 何気なくながめていると、声がひびいてきた。


『明日の犠牲者は二名です』


 機械みたいな声だった。ぼくは表示された名前を見て、何度もまばたきをした。


 ――西肇。

 ――七海佳音。


 そう、二人の名前が書いてあった。ぼくは〝ふしん〟に思って、あわてて道家くんにメッセージを送ることにした。さいきん、道家くんもメッセージアプリの使い方をおぼえたからだ。返事はすぐにきた。


《それには、死人の名前が書かれるから、どうにかした方がいい》

《二人は死んじゃうの? 止められる?》

《まぁ、助けようと思えば、助けられるけど。居場所がわかればね》

《明日は水族館にデートに行くって言ってたよ! 道家くん、お願い! 助けるのぼくと一緒に手伝って!》

《まぁいいけど》


 こうしてぼくは道家くんと約束した。時計を見ると、朝の三時だった。ぼくは眠気がふっとんでしまった。それから朝まで不安でいっぱいになりながら、毛布にくるまっていた。


 朝になって、ぼくは早々に家を出た。

 道家くんと待ち合わせをしたのは、水族館のそばの公園だった。水族館に行くには、ぜったいにここを通る。通行人をじっと見ていたら、二人が歩いてきた。


「きたよ――あっ!」


 すると二人の方向に向かっているトラックの荷台につんである太い丸太が、今にも落下しそうになっていた。


「!」


 そのとき、道家くんの姿が……図書室ピエロの姿に変わった。

 見ていると姿が消えて、次の瞬間、トラックのサイドミラーから、にゅっと図書室ピエロが出てきた。手を伸ばした図書室ピエロは、木材をトラックの荷台に押しもどす。するとトラックからはなにも落ちず、二人の横を通り過ぎていくのが見えた。七海さんと西くんは、楽しそうに話していて、トラックには目もくれない。


「これでいい?」


 すぐそばで道家くんの声がしたので、ぼくは顔を向けた。道家くんの姿にもどっていた。ほっとしながら、ぼくは大きくうなずく。


「ありがとう!」

「ボクもクラスメイトだからね」


 そういった道家くんは、少し照れくさそうだった。





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