表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
図書室ピエロの噂  作者: 鳴猫ツミキ(水鳴諒/猫宮乾)
【SeasonⅢ】―― 第一章:人面犬 ――
PR
92/101

【092】カレー

 次の日ローレルの会議に行くと、道家くんと人面犬が出迎えてくれた。


「よく来たな」


 人面犬に言われた。すっかりこの家になじんでいるみたいだ。昨日来たばっかりなのに。

 哀名もすでに来ていた。

 ぼく達はリビングに座る。すると人面犬が、道家くんの横に座った。


 なんだか三人と一匹でも、この部屋にいるとしっくりきて、自然に感じる。


 さて、今日はみんなでカレーを作って食べようと話していたので、ぼくと哀名は材料を持ち寄った。ぼくは人面犬を見る。


「ねぇ、人面犬はなにを食べるの?」

「俺は人間と同じ物を食べるぞ」

「じゃあカレーができたら、食べる?」

「食べる」


 大きくうなずくように、人面犬が首をたてに動かした。

 それを見てから、ぼく達三人はキッチンに向かった。

 こうしてカレー作りがはじまった。


 手際よく哀名が、野菜のかわを向いていく。ぼくもそれを手伝う。道家くんはめずらしそうに見ていた。哀名が包ちょうで切り始めたので、ぼくは皮を剥いた野菜を洗って渡す。哀名は料理が上手みたいだ。


 こうしてできあがったカレーをお皿にもりつけて、ぼく達はリビングで食べることにした。道家くんが一口食べて、目を丸くした。


「おいしいね。人間ってすごいな。ボクも料理をおぼえてみようかなぁ」

「うん。おぼえたら食べさせてね」

「私も食べたい」


 そんな話をしてから、道家くんが思い出したように、四つ目の皿を見た。そしてスプーンでカレーとご飯をすくうと、待ちかまえていた人面犬の口に近づける。人面犬がぱくりと食べる。


「うん、なかなかだ」

「食べなくてもいいんだよ? ボクが代わりに食べるから」

「いや……本当は、うまいと思ってる!」


 二人はそんなやりとりをしていたので、ぼくは笑った。


「おかわりあるよ」


 その後おなべがからになるまで、ぼく達はカレーを味わった。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ