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図書室ピエロの噂  作者: 鳴猫ツミキ(水鳴諒/猫宮乾)
【SeasonⅢ】―― 序章:きさらぎ駅から ――
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88/101

【088】叔母さん

 日曜日になると、とうとう柚子叔母さんが家に来てくれる日になった。

 柚子叔母さんはやせていて背が高い。

 すごく明るい人で、優しい。ちょっと強気だ。


「瑛も来年は中学生かぁ。大きくなったわね」


 ぼくが挨拶すると、柚子叔母さんがぼくのカタをポンと叩いた。


「うん」


 ぼくがうなずくと、柚子叔母さんはうれしそうな顔になった。ぼくも会えてうれしい。

 もしお母さんが生きていたら、同じくらいのとしだと思う。

 そこでぼくは思い出した。


 ――ぼくの本当のお母さんは、もっと昔に死んでしまったらしい。

 透くんに聞いたお話だ。薺には話していないから、薺は知らないままだ。ぼくが知っていることを、多分お父さんも知らない。


 きっと叔母さんなら、ぼくの本当のお母さんのことを知っていると思う。

 だけど。

 ぼくは亮にいちゃんと笑顔で話している叔母さんを見て、一人で小さく首を振った。今、聞くことではない気がする。もっと大人になってから、聞いてみようと思う。


 その後は、叔母さんが作ってくれたチャーハンを食べた。

 亮にいちゃんの手料理以外を食べたのは、久しぶりだ。

 ぼくは、亮にいちゃんのほうが、料理が上手いと思った。





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