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図書室ピエロの噂  作者: 鳴猫ツミキ(水鳴諒/猫宮乾)
【SeasonⅡ】―― 第四章:テケテケ ――
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【077】距離の縮め方

 だけど、哀名のことが、やっぱり好きだ。

 失恋するにしても、どうしても告白した。


「うーん」


 家に帰ったぼくは、リビングでうでを組みギュッと目を閉じた。首を左右のカタに片方ずつ近づけてみる。今のままよりも、もっと仲良くなってから、告白したほうがいいと思う。それには……どうしたらいいんだろう。


「どうかしたのか?」


 すると亮にいちゃんがバイトから帰ってきた。


「ねぇ、亮にいちゃん」

「うん?」

「好きなこと仲良くなるには、どうしたらいいかな?」

「えっ……そりゃあ、デートとかするんじゃないのか?  一般的(いっぱんてき)には」

「デート? デートってなにをするの?」


 ぼくが聞くと、亮にいちゃんが照れくさそうな顔をした。


「お、俺が初めてデートしたときは、市の水族館に行ったぞ」

「すごい、大人だ」

「中学生の頃だ。瑛だって来年には中学生だろ?」

「う、うん。誰と行ったの?」

「この前話した元カノだよ。水族館に行って、その後告白した」


 亮にいちゃんは懐かしそうだ。


「付き合ってからは、プラネタリウムに行ったりしたな」


 ぼくは、プラネタリウムはいい案だと思った。あそこは安いから、ぼくのためているおこづかいでも、チケットが買える。


「ぼくもプラネタリウムに誘ってみる」

「そうか。この前のたんじょうびに来てた、哀名ちゃんか?」

「う、うん……透くんに聞いたの?」

「そうだ、悪いな。あいつが教えてくれたんだ」

「……べ、別にいいけどさ」


 ぼくはそう言ってから、スマホを取り出した。メッセージアプリを開いて、哀名をさそうことにきめる。


《プラネタリウムに行かない?》


 するとすぐに返信が返ってきた。


《行きたい》


 デートにさそうまでは大成功だ。ぼくは亮にいちゃんを見て、笑顔になった。


「ありがとう」

「お、さそえたのか?」

「うん! おこづかいで行ってくる」

「そうか。がんばれよ」


 亮にいちゃんがはげましてくれたから、ぼくはがんばれる気がした。





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