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図書室ピエロの噂  作者: 鳴猫ツミキ(水鳴諒/猫宮乾)
【SeasonⅡ】―― 第四章:テケテケ ――
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【076】テケテケ

 生徒玄関でくつをはいて校庭に出ると、また生首ドリブルがあそんでいた。

 なんとなくぼくがそっちを見ていたとき、なんだか、だれかに見られている気がして、ぼくは校舎にふり返った。すると二階の窓から、女の子がぼくと生首ドリブルのことを見ていた。あの位置からでも、生首ドリブルに頭がないのは、わかるかもしれない。


 そう思っていたら、生首ドリブルも気づいたみたいで、ぼくの横に並んで、その子を見た。


「一緒に遊ぼう!」


 生首ドリブルがそう言ったので、ぼくはあせった。


「いいよー!」


 しかしぼくが止める前に、女の子が返事をしてしまった。大変だ。どうようしてぼくが校舎を見ていると、その子が窓から……はいだしてきた。ずるりと上半身からかべにたれ下がり、うでをつかって、下へ下へとはってくる。見れば、その子には、こそから下が無かった。あぜんとしたぼくが見ていると、地面におりたその子が、うでを使ってこちらに走ってくる。すごく早い。


『テケテケテケテケ、テケテケ……テケテケ!』


 うでから聞こえるようにも、口から聞こえる笑い声のようにも思える、変な声がした。ぼくは亮にいちゃんから聞いたテケテケの話を思い出して、真っ青になった。逃げなきゃと思い、校門に向かって走る。なんとかたどりついてふり返ると、テケテケは生首ドリブルを追いかけていた。生首ドリブルは逃げ回っている。


「……お化け同士だし、だ、大丈夫だよね?」


 一人でつぶやいてから、ぼくは急いで帰ることにした。つかまったら、大変だ。




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