表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
図書室ピエロの噂  作者: 鳴猫ツミキ(水鳴諒/猫宮乾)
【SeasonⅡ】―― 第三章:放送室の幽霊 ――
PR
71/101

【071】星占い

 九月も終わりに近づいた。

 学校へ行く準備を終えて、朝ご飯も食べ、ぼくはなにげなくリビングのテレビを見た。

 朝のニュースが流れてくる。


『今日の十二位は、天秤座でーす! ごめんなさい』


 ぼくは朝から〝ゆううつ〟な気分になった。ぼくは天びん座だ。

 来月に入ってすぐ、ぼくのたんじょうびがある。

 だけど今日は、最悪の運せいだ……。別にぼくは、占いを信じているわけじゃないけど、最下位だと、なんとなく落ち込んだ気分になる。


 外に出て、ぼくは登校班の子たちと合流した。ぼくは副班長だから、最後を歩く。そして一つ前を歩いている五年生の 永見(ながみ)を見た。来年は、永見が班長だ。今の五年生が、六年生になるからだ。


 あと半年もしないで、小学校ともお別れだ。

 失恋してしまったぼくだけど、ふと、哀名のたんじょうびが気になった。これからだったらプレゼントをあげたい。


 学校についてすぐ、ちょうど今来たところみたいで、ランドセルから教科書を出している哀名を見た。哀名のランドセルはうすむらさき色だ。


「おはよう、哀名」

「おはよう」

「ねぇねぇ、哀名ってさ、おたんじょうびはいつ?」

「私はは六月」

「もう終わってるんだね。六月ってなに座?」

「双子座。だけど私の月星座はさそり座だし、太陽星座占いだけでは、性格は分からないはずよ」


 星座にもいろいろあるみたいだ。うなずいて、ぼくは自分のイスに座った。

 すると七海さんの声が聞こえてきた。


「お姉ちゃんに聞いたの! 『こっくりさん』って、すごく当たるんだって!」


 そちらを見ると、紙と十円玉を机にのせていた。

 あれも占いなのだろうか。


「ええと、私の好きな人の好きな人は誰ですか?」


 七海さんの声に、クラスのみんなの視線がむく。チラリと見れば、道家くんもそちらを見ていた。ぼくも七海さんに視線を戻す。


「あ、い、な……哀名さん!」


 大きな七海さんの声に、今度はクラスのみんなが哀名を見た。

 哀名は笑うでもおこるでもなく、無言で席につく。


 恋のライバルまで現れてしまった。

 やっぱりテレビの占いも当たるみたいだ。ぼくはサイアクな気分で、教科書を机にしまった。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ