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図書室ピエロの噂  作者: 鳴猫ツミキ(水鳴諒/猫宮乾)
【SeasonⅡ】―― 第二章:黒板じじい ――
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【070】学校のお化け図鑑

 次の土曜日は、ローレルの本部――すなわち道家くんの家で、これまでや今後の活動について、話し合うことになった。ぼくは今日は、亮にいちゃんが買ってきてくれたポテトチップスを持ってきた。


「うーん。学校の七不思議の、黒板じじいに、生首ドリブルかぁ」

「けっこういろいろ調べたし、そうぐうしたのね」


 哀名の声にぼくはうなずいたけど、これではまだ、足りないとおもう。


「黒板じじいと生首ドリブルは、〝対処法〟を伝えたりしたけど、もっとみんなにそれが伝わるように、ほかの七不思議や都市伝説についても助かる方法を書いたり、そういうのを作って配ったら、困っている人の役に立つんじゃないかな?」


 ぼくの言葉に、哀名がほほに手を当ててうなずいた。


「すてきだと思う」

「ありがとう」


 哀名にそう言われると、ぼくはうれしくなる。


「じゃあ授業で使うクラスのアプリに、ファイルを送るのはどうかな? PDFにまとめて」

「いいと思う。でも私、PDFの作り方が分からない」

「ボクも機械はさっぱりだよ」

「ぼくがお家のみんなで使ってるノートパソコンで作るよ」


 困ったら亮にいちゃんに手伝ってもらおうと考えた。


「お願い」

「うん。瑛、頑張って」

「題名はどうしよう? 学校の都市伝説のお化け……の……ええと……」

「学校のお化け図鑑は?」


 哀名が言った。分かりやすい。


「それにしよう!」


 ぼくは大きくうなずいた。

 それで決まり、さっそく家に帰って作ることにした。哀名もぼくと一緒に立ち上がる。道家くんに見送られて、ぼく達は外に出た。哀名も今日はバスで帰るらしい。時刻表のとおりに来たバスに乗りこんで、一緒に座る。ぼくはちらっと哀名を見た。聞きたいことがあったからだ。


「ね、ねぇ、哀名」

「なに?」

「哀名ってさ……その……好きな人、いる?」


 ドキドキしながらぼくは尋ねた。すると哀名が小さくうなずいた。


「いるよ」


 ぼくはしょうげきを受けた。胸がグサッとさされてえぐられた気持ちだ。泣きそうだ。

 ……失恋してしまった。落ち込まないほうがむりだ。


 だけど、べつにぼくが〝一方的〟に哀名を好きでいるのは、自由だと、すぐに考え直した。


「どうして?」

「ううん、ちょっと聞いてみただけだよ」


 ぼくはそう答えて、正面を見た。

 今日も、いつも会うおばあちゃんが座っていた。




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