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異世界旅はハンマーと共に  作者: 月輪林檎
再会の旅路

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ゴールデンイーグルでの依頼

 翌日。支度を調えた私達は、ギルドでアサルトゴートの依頼を受ける。


「アサルトゴートは山に生息するモンスターです。角が鋭く突進の速度も速いですが、何よりも悪路を平然と走ってきます。崖を走る事などもありますので、下手に崖を覗きこまないように注意してください。

 崖際での戦闘も控えてください。落とされれば一溜まりもありません。アリサ様が空を飛べるからという事で慢心される事のないようにお願いします」

「はい。分かりました」


 受付嬢のお姉さんに厳重に注意を受けた。これは、私達だけにするようなものではなく、他の人達にもしっかりと注意をしている事だと思う。さすがに飛ぶ云々は、アリサだけだろうけど。

 そのくらいアサルトゴートが危険という事だと思う。ちゃんと気を付けて狩りをしよう。

 準備は出来ているので、私達は街の上部にある出入口の門から山へと入る。


「さてと、これから山を超える中で注意が必要になるモンスターだからね。なるべく多く戦闘したいところだけど……」

「相手はCランクモンスターだから、生息数とかは少なさそう」

「そうなんだよね。群れで行動もしていないだろうし。ああ、そっか。何で崖を覗きこむとかいう危険な行動をするんだろうと思ったけど、アサルトゴートを探して崖を覗きこむって事があり得るのか」


 向こうの世界でも山羊が崖にいるという写真を見た事がある。それと同じように崖にいると思って、覗きこんだ際に攻撃が来るという事があり得る。注意された理由がそこにあるという事にようやく気付いた。

 探すにしてもそこまでするかという点は、Cランクでそこまで数がいないからという事で説明が出来る。


「どうするの……?」

「う~ん……崖を調べるにしても、アリサが空を飛んで調べるだけで、私とスレイアは崖に近づかない。これが一番丸いかな。アリサも崖から離れた場所を飛んでいれば、被害に遭わないだろうし」

「私が追い立てる感じ?」

「そうだね。牧羊犬みたいな感じで追い詰めてくれたら、こっちで倒せると思う。崖に攻撃だけはやっちゃ駄目ね。崖下に人がいるかもしれないから」

「うん」


 ひとまずの方針が決まった。次の問題は、スレイアだ。スレイアにアサルトゴートの突進を止めて貰う事がちゃんと出来るかどうか。圧倒的なステータスでねじ伏せられそうだけど、結局しっかりと踏ん張れるかどうかはスレイア次第になる。


「スレイアは大丈夫そう?」

「が、頑張る……」

「うん。無理はしないようにね」


 いつでもサポートに入れるように気を配っておこう。雷鎚ミョルニルを使って雷を軽く纏っておく。この方が後々に動きやすい。後は【気配察知】を利用して、アサルトゴートの奇襲に備えるだけだ。

 そうして山を登っていると、スレイアが少し大変そうにしているのが分かった。靴は普段使いで動きやすく、山を登るのにも問題ないものを使用している。私はブーツだけど、これで慣れちゃったから、特に問題はない。


(靴の問題じゃなくて、斜面を登るってことが難しい感じかな。これまで緩やかな斜面を登った事はあるけど、こんな山を登った事はないだろうし。やっぱり先にこうして経験できて良かった)


 ここに滞在している間に、スレイアには軽く山登りの練習をして貰う。街中の階段ではなく、この山道を歩いて貰う事で少しずつ慣れさせる感じだ。最初からこの予定だったから、特に大きな問題はない。

 実際にここを通って旅を再開する時には、適度に休みを挟むつもりでもあるし、少しずつ慣れて貰えれば良い。この状態で戦闘しないといけない時もあるしね。


「スレイア、大丈夫?」

「う、うん……まだ頑張る……」

「そっか。靴擦れとかしたら言うんだよ?」

「うん……でも、すぐ治ると思う……」

「それもそっか」


 慣れている靴だけど、山道という事もあり靴擦れはあるかと思ったが、私達は馬鹿みたいな再生能力を持っているので、靴擦れくらいだったら歩いている間に治る。

 特に気にするべき点でもなかった。まぁ、靴擦れをしないに越した事はないのだけど。

 そうして山道を歩いていると、アリサが立ち止まる。同時に私もその気配に気付いた。山にある大きな岩の影から、大きな角を持った山羊が出て来る。割と大きいけど、それだけじゃなくて筋肉が発達しているようにも見える。


「スレイア」

「うん……止める……」


 アサルトゴートは、ジグザグと動きながらこっちに向かってくる。それでもどんどん加速しているのだから厄介だ。

 スレイアは慌てずジッとその時を待つ。そして、私に向かって突っ込んで来るアサルトゴートの前に移動してしっかりと踏ん張った。

 壁に勢いよくボールがぶつかるような音の中に水風船が破裂したかのような音が混ざる。


「おぅ……」


 勢いよく突っ込んで来たアサルトゴートは、スレイアの硬さによってその頭を割られていた。勢いよく突っ込んだ衝撃がアサルトゴートに刺さった感じかな。


「アサルトゴートの攻撃力がそのまま返った感じかな。勢いが乗ったらだと思うから、その前に止めたら私かアリサがトドメを刺す形で。スレイアは大丈夫?」

「うん……へっちゃら……」

「よし。何とかなりそうだね。後は山道で踏ん張りを利かせる練習だね。坂になってるから、下手に後ろに力が掛かると転ぶかもだし」

「う、うん……頑張る……」

「後はアサルトゴートがどんな動きをしてくるのか知りたいな。アリサ、アサルトゴートを探してくれる?」

「うん」


 アリサに空を飛んでもらい、アサルトゴートを探して貰う。森の中じゃない分、周囲の様子を見る事が出来る。だから、山中での索敵はアリサに頼んで積極的にアサルトゴートを探して貰う。

 そうしてスレイアには、アサルトゴートに対する防御の仕方を練習して貰う。危険になれば、私が割って入れるように常に雷は纏っておいた。

 スレイアが危険な状態になる事はなく、しっかりと止められていた。アサルトゴートの突撃速度によって、アサルトゴートをそのまま倒せるかどうかは変わってくる。倒せない場合、私が雷鎚ミョルニルでぶん殴れば終わる。

 スレイアに突っ込んで倒されている時点で耐久は低い。私の攻撃でも十分に一撃圏内だ。


「どう?」

「大丈夫……」

「アリサ、アサルトゴートがいやすい場所って分かった?」

「確実に決まってる場所はないかも。崖にいれば山道にいる事もあるね。ここを抜ける時に絶対に遭遇しないようにって事は無理そうかな」

「戦闘は避けられないか……まぁ、別にいつも通りだね」


 正直、スレイアがいてくれるといつもよりも危険がない。私に対しての危険の話なるけど。スレイアが危険を請け負う事になるから、ちゃんと支えていかないとね。

 アサルトゴートを五体倒して、540万リルを手に入れた。アリサが空から見てくれるのと、私のインベントリがあるおかげで一気に稼げた。

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