↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
6/83

No.6 恋愛

『そうそう!花上手だよ!』

『良い感じ!』

『やればできるじゃん!』


体育大会に向けて週3回、こうやって体育館の横のスペースで真緒と一緒に練習を重ねてなんとか形にするところまで追い込んだ。


『めちゃ疲れる‥』

『お疲れ!花!』

『ありがとう真緒‥可愛い真緒に癒される』

『またまたそんなこと言って〜』


真緒と私は休憩がてら給水所へ向かった。

あの後、真緒もヒラマサと連絡先交換に成功したらしく勉強を見てもらってるらしい。

だいぶ仲良くなってきて嬉しい。

そのせいか真緒のヒラマサ愛も爆発寸前だ。

内容を見ると私と同じく生成AIのような内容だが‥。


休憩所のベンチに座ってぼーっと空を見ている。

じんわり汗をかいて、体は疲れているがそよ風が心地良い。隣に友達がいてこうやって穏やかな時間が流れていると幸せを感じる。


『ねえ、花。‥ヒラマサって好きな子いるのかな』

『どうだろうね。勉強ばっかりしててその手の話聞かないよね。』

『そういえば、花の好きな人っていないの?』

『今はいないかな』

『一年の時は彼氏いたもんね』

『3ヶ月だけね、そんなの彼氏って言わない』


私も一年生のとこに同じクラスの西岡隼人という男の子に告白されてあまりにも押しが強いため、付き合ったことがある。

付き合うと言っても手を繋ぐぐらいしかしていない。

あまり好きになることができずそのまま別れた。


『西岡かわいそー』

『そんなこと言われても‥』

『うーん‥あ!みてみて!噂をすればヒラマサ!』

『ん?まって‥』


真緒を引っ張って、壁に隠れた。

ヒラマサが大きな荷物を持って歩いている。

しかし、隣には親しげな雰囲気で微笑んでいる綺麗な女子生徒が立っていた。

彼女も荷物を少し持っている。どうやら状況から察するに彼女の荷物をヒラマサが持って運んであげてるようだった。

女子生徒は、ヒラマサと同じく色白で黒髪のストレートヘア、長いまつ毛に綺麗な切れ長の目、高く通った鼻筋に身長も高く手足がすらっと長くモデルのようだ。そんな綺麗な女性に対してヒラマサは少し恥ずかしそうだが、まんざらでもない表情をしている。

ヒラマサが180cmあるのに対して、彼女の方も170cmほどありそうで高身長カップルでどこからどう見てもお似合いだった。


『そこ段差あるから気をつけて』

『ありがとう』


そんな会話も聞こえてきた。


ちらっと真緒を見るとちゃんと目が死んでいた。

口から魂のようなものが彷徨い出る勢いだ。

そして消えてしまいそうな小さな声でぼそっとつぶやいた。


『誰‥』

『うーん、誰だろ』

『綺麗な人‥』

『美人だったね』

『上履きの色からして三年生かな』

『よくそこまで見てたね』


『はぁ‥帰ろう。花。』

『‥うん。でもさ、まだ彼女って決まったわけじゃないよ。』

『彼女でもない人の荷物持つかな。』


確かにヒラマサは彼女らしき女性のダンボールを持ってどこかに運んでいる最中だった。


『ジャン負けして運ばされてるだけかもよ』

『んじゃ1人で行けばいいじゃん!わざわざ2人で並んで歩く理由はあるの!?』

『うーん‥話したいことがあったとか?』

『何!話したいことって!浮気者!』

『浮気はしてない!』

『そうだったー!』


真緒は訳のわからないことを言いながらその場で泣き崩れてしまった。


『今度こそ私に勝機が回ってきたと‥』

『うんうん』

『LINEも交換して毎日LINEしてるのに』

『うんうん』

『彼女いない雰囲気出してたくせに』

『うんうん』


ひたすら傾聴して慰めた。

無事家まで送って家まで帰したけど、あんな状態で明日学校来れるのかな。

心配だな‥。



【次の日】


『おはよ!!』

『おはよう、真緒!意外と元気だ!』

『ふふ、私があのくらいでへこたれる訳ない!』

『そうだよね!さすがだな!』

『当たり前よ!はやとちりし過ぎたわ、もしかしたら、友達かもしれないしね!』

『そうそう!気にしすぎだよ!』


教室でキャッキャ騒いでると、後ろから声が聞こえた。

『朝から元気だね〜』

『千佳ちゃんだー!おはよう』


ショートヘアにほっそりしたスレンダーな体型が魅力的な女の子。陸上部所属の赤澤千佳。

ちなみにリレーに出場する予定。


『そうだ。花ちゃん。西岡が相変わらずなんか言ってたよ。』

『聞きたくないです‥』

『体育大会のクラス別リレーで優勝したらもう一度告白する!とかどうたら言ってたよ〜』

『なにそれ結構です。』

『そのうちまたLINE来るんじゃない?』

『西岡の花ちゃん愛は冷めないね』

『もうほんとに迷惑だからやめてって言っといてください。』

『まあまあ、ストーカーしてる訳じゃないし許してあげてよ。言ってるだけかもよ?』

『西岡良いやつじゃん!』

『でも好きじゃないし』

『付き合ったら好きになるかもよ?』

『そう言って付き合ったけど、ダメだったでしょ』


西岡隼人は、一年生の時に3ヶ月だけ付き合った陸上部のエース男の子。

千佳ちゃん図手にたまに西岡隼人の話を聞く。

次の大会で優勝したらって‥うちの陸上部強豪だし、彼も県内選抜に選ばれるほどの選手だ。本当に優勝するかもしれないんだから、下手な冗談やめてくれ‥。

2年でクラスが離れたことが唯一の救いなのに、ちなみに4組なので、教室が少し離れてるのも嬉しい。


『しつこい男は余計嫌われるよってみんな言ってるんだけどね。』

『もう嫌いです』


千佳ちゃんは同じ陸上部で西岡とも良く話すらしい。

西岡は悪いやつではなく、こうやって異性同性問わずそこそこ人望がある良い人だ。

けど、恋愛が絡むと盲目的に突っ込んでくる習性がある。それは勘弁して欲しい。


『花ちゃんこういってるし付き纏い行為はNGですからね!何かしたら私が殴る!』

『真緒ちゃん好き!』

『まかせて!』

『付き合ってんのか?2人は。』


真緒が私をギュッと抱きしめてくれた。

私も真緒を強く抱きしめ返した。

そんな2人を見て呆れた様子でため息をはいてる千佳ちゃん。

体育大会はもうすぐだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。