石垣島旅行2
今日から。真緒、ヒラマサ、寺倉、花、隼人、和紗、北川とみんなで旅行に行く。
2泊3日の石垣島旅行だ。
みんなで空港に集合した。
『あ!北川くん1番?おはよー!』
『お!おはよ!うさちゃん3番目だね〜ヒラマサがもうきてるよ。コーヒー買いに行ってくるからとか言って、俺は荷物番させれてんの。』
そういうの北川くんは、ヒラマサの持ってきたリュックサックを指差した。
『ヒラマサってそのリュックひとつ?』
『それとウエストポーチだけだったよ。いいよね!荷物が少ないと!俺は環境が変わると眠れないタイプだから荷物多いんだよねー』
そういうと北川くんは大きめのブラックキャリーバックを指差した。
『北川くんっぽい』
『まあね』
『女子より荷物多いっておかしいだろ。』
後ろからひょっこり現れたのはヒラマサだ。
コーヒーを買ってきたようだ。
ひとつ北川くんに渡した。
『あ!ありがとうー!』
『‥佑々木久しぶりだな。あ、佑々木の分までないやごめん』
『ほんとだね、久しぶり。いいよいいよ!私コーヒー飲めないから』
『そうなの?』
『‥』
『ん?なに?』
久しぶりに会ったヒラマサは、身長がまた少し伸びてるような気がした。
筋肉がついてるせいか体つきも高校の時より大きくなってたくましい。
『なんか、大きくなったね。』
『そう?変わんないかと思うけど‥あ、佑々木。去年は色々大変だったな。体調は大丈夫なのか?』
『あー!うん!もうこの通り元気だよ!』
『そうか、ならよかったよ』
『‥か、彼女さんがいるのにみんなと旅行きてら良かったの?』
『彼女?』
『やっほーー!!グッドモーニング!!』
大き声と共に現れたのは、髪の毛をピンク色に染めてプランだもののサングラスをかけてショートパンツとトップパットで現れた真緒だった。真緒は会うやいなや花とヒラマサの背中をバシッと叩いた。
『‥お前、会うたびに派手になってないか?』
『あらー!ヒラマサじゃん!久しぶり!花は、つい最近あったもんねー!』
『俺もいるよー』
『あ!北川じゃん!相変わらずイケメン!』
『あざっす!』
そして、続々と西岡がやってきて、最後に和紗と寺倉が一緒に現れた。
『花、おはよう!』
『あ、隼人!おはよう!昨日遅かったのに早起き頑張ったね!』
『まあ、朝は強い方だからな〜。あれ?花ちょっと髪巻いてない?』
『あ、気づいた?』
『すごく可愛い』
『あ、ありがとう‥』
『はい、そこー!すぐイチャイチャする!』
真緒が割り込んで入ってきた。
『西岡!今日は私の真緒だから?』
『はいはい。分かってるよ。』
『この旅行での真緒の彼氏は私だ!』
『何言ってんだ?』
『ほら行くぞー!花の隣の席は私!』
『はいはい。』
すると、真緒は和紗と寺倉に声をかけに行った。2人とも一緒に空港にやってきたようだ。
『和紗と寺倉って最近一緒にいること多いね!』
『私たち、住んでるアパート一緒なんだよ。』
『ええ!?そうなの!?』
『ちなみに階も一緒。』
『だから、たまに一緒にご飯食べてりしてる。』
『えー!仲良し!』
『もかして‥』
『それはない』
はっきりと否定をした和紗に対して、寺倉は少し悲しそうな顔をしている。
『和紗って結構物事ハッキリ言うタイプだよね。流石に即答すぎて傷つくんだけど‥。』
『誤解を生まないようにするため。それとも何かしらニュアンス含ませた方がよかった?』
そういいながら、和紗がチラッと寺倉の方をみると、寺倉が少し頬を赤くした。
おやおや?
『‥別に俺はどっちでも』
『まあいいや。早く行こ。』
『‥はい』
当分は何も起きなさそうだった。
そして、みんなと一緒に飛行機と船に乗り石垣島へついた。天候にも恵まれて快晴だ。
みんなは深呼吸をして大はしゃぎだ。
『南国の島だ!!』
『2泊3日、海沿いのコテージを借りて泊まるから、色々買って行かないと食べるものないよ。』
『夜はバーベキューだよね!』
『昼はソーキそば食べに行こうー!』
『いいねー!』
『海で泳ごう!早く!』
『まず荷物置きにコテージに行かない?コテージにプライベートビーチついてるって書いてあったじゃん。』
『やば!テンション上がる!』
『早く行こ!』
みんなでタクシーを捕まえて、コテージへ向かった。
コテージは、木製でできたお洒落な空間。
最大10名宿泊できる大きな施設だ。
4人部屋が1つと2人部屋が2つのベッドルームがあり、2人部屋のベッドルームには、ソファベッドが付いており、それを出して3人目が寝れる仕様になっていた。
大きなアイランドキッチンに、大きなテレビと大きなソファ。
家電にも最新機器が揃っており、お風呂は露天風呂までついていた。
リビングから出れるウッドデッキにはバーベキュースペースがあり、そのまま海が見えた。
『やばいやばい!めちゃ良い!』
『思ったより綺麗だねー!』
『写真で見るよりお洒落だし、家電も良いもの使ってる。』
『これであの値段ならお買い得だね』
『女子部屋3人と男部屋4人で分けよー!』
『おお!いいね!』
『私、ソファベッドで良いよ』
『え!?いいの?』
『私、1番小さいし、それにふかふかで寝やすそうこれに布団敷けばもう普通のベッドじゃん?』
『うーん、花がいいならいっか!夜は恋バナしようねー!』
『あはは〜』
『早く水着に着替えよう!』
コテージの近くに小さなスーパーもあり、食材も買い足せた。
あとで海で遊ぶだけだ。
真緒と和紗と3人で水着を買いに行ったのだが
『え、花。何その格好!』
『ん?』
『可愛い水着がみえないじゃん!白いラッシュガードきて、帽子かぶってる!』
『あーだって、恥ずかしいし‥』
『もったいないぞ。花。』
『和紗だってラッシュガード着てるじゃん。』
『着いたら脱ぐ』
『私も着いたら脱ぐよ。花も脱ぐよね?』
『‥もうちょっと露出が少ないやつにすれば良かったかも。ビキニなんて初めてだし。』
『こういうのは思い切りが大事!』
『そうそう!西岡が喜ぶよ!』
『えええ‥』
海に行くと男子たちは全員もうすでに海に入っていた。
北川くんを除いて。
北川くんは、屋根のある日陰でラッシュガードを着て、サングラスをつけてくつろいでいた。
『北川くんは入らないの?』
『うん。僕、海は見る専門』
『へー‥』
『ウサちゃんも海入んないの?あの2人はラッシュガード脱ぎ捨てて海に走って行ったけど』
『‥あ。』
2人ともスタイルがいいので、水着姿がよく映える。
和紗は、サイドにスリットが入った黒の水着。私がきたらお洒落なスクール水着になりそうなやつだ。
引き締まった体に意外とある胸のお陰で黒のタイトな水着は長い黒髪の和紗の魅力を存分に引き出していた。
寺倉が見惚れている。
真緒は、フリルがたくさん着いた露出度高めの水着だ。胸もあり、ボンキュボンというスペシャルなスタイルを維持しているのでとにかく見栄えがいい。
『わ、私は、まだいいかなー?』
『こういうのは恥らしいを捨ててとっとと脱いで行ったほうがいいよ。』
『‥北川くんは何目線?』
『んー?女子と男子両方かな?』
『‥はあ、』
『可愛い水着きてたくさん写真撮った方が思い出に残るし、男としては女子の水着は見たいもんだよ〜。』
『そうですか‥』
『ウサちゃんもスタイル良さげだし。何より彼氏がずっとこっち見てるよ。』
北川くんが指さすと西岡がこっちに向かって歩いてきていた。
『大丈夫?花。体調悪いの?』
『あ、大丈夫だよ!』
『んじゃ海行こうぜ!』
『‥はい。』
『嫌なの?』
『ラッシュガード脱ぎたいけど、恥ずかしくて』
『なるほど!んじゃここで一回脱いでみなよ!北川と俺しかいないし!』
『‥うーんわかった』
ラッシュガードを恐る恐る脱いで水着姿になった。
『変じゃない?』
顔を隠しながら西岡に聞くと
『‥!!!』
『おー!可愛い可愛い!馬子にも衣装だね!自信持っていいよー!』
『北川はあんまり見んな!ばか!』
『あのねー?そうやって余裕ないとこ見せてたらそのうちまた振られちゃうよ?男はどしっと構えないと〜俺の女可愛いだろ?って顔してればいいじゃんバカなのはどっち?』
『くぅ‥』
『え、隼人的にはなし?』
『ありだよ!可愛いよ!けど、ちょっと露出が多いから他からの視線が‥気になる。』
『‥それは大丈夫だよ。和紗と真緒と並べば私なんて幼児体型だし。』
『それはそうだね!んじゃ安心して行っておいで!』
『北川お前許さん』
『あ!うさちゃん!』
『ん?なに?』
北川くんが花の横まで来て、耳元でそっとささやいた。
『‥もうひとり。うさちゃんのことがこのビーチの中で1番可愛いと思ってるやつがいるから大丈夫だよ。自信持って!』
『‥え?』
『さあー、いっておいで!青春は今だけだよ!』
『おい、北川、佑々木に変なこと言ってないだろうな?』
『何も言ってませんよ。気をつけてねって言っただけでーす。』
隼人に連れられて、海に行く。
私が来てる水着は真緒と同じビキニタイプだが、真緒より露出少なめでストラップにフリルがついている白の水着。
お腹は出ている。
ダイエットしててよかった。
『あー!花もめちゃ似合ってる!私が選んだやつ着てくれてありがとう!』
『あはは、真緒と比べると見劣りしちゃうね』
『もーなにいってんの!はやくこっちきて!!』
そのまま真緒と和紗とみんなで海に入ってビーチボールで遊んでいた。
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そんな様子を見ている。ヒラマサ。
花の水着姿を見て、びっくりしている様子だ。
可愛い‥やばい。これだけでも今回来た甲斐がある。可愛い‥可愛いすぎる。
世界で一番可愛い。天使だ。可愛い可愛い。
ただちょっと露出が多いのでは‥?
ほぼ下着じゃないか‥ベシッ!!!
後頭部に強めのビーチボールが飛んできた。
『おいこら、見過ぎだ。ヒラマサ。』
西岡だった。やばい。佑々木を見てたことバレた。
『‥悪い。』
『もう俺の彼女だからな?』
『分かってるよ』
後頭部をさすりながら、西岡の方を見る。
西岡も陸上で鍛えているせいかそこそこ良い体をしていた。
‥負けてられないな。
そのあともヒラマサの隣でペシペシビーチボールをぶつける西岡。
そんな2人に寺倉が声をかけに行った。
『将生、魚いるみたいだよ。シュノーケルグッズがコテージで無料レンタルさせてもらえるみたいだし取りに行こうよ!』
『え、そうなのか?行こう。西岡も来るか?』
『ん?あーそうだな。魚なら見て良いぞ』
『‥』
『あはは、早く行こー』
3人で一度コテージまで戻った。
花side.
『ねえねえ!こっち魚いるよ!』
『え!みたいみたい!』
海を見ると綺麗で透き通っている。
小さな小魚たちが足元をスイスイ泳いでいた。
『可愛いね!』
『ねー!コテージの中にシュノーケルグッズの貸し出しがあったはずだよ!借りてくる?』
『いいねー!』
『この辺は運が良ければ海亀も出るらしいぞ』
『そうなんだ!』
ヒラマサと寺倉と西岡がシュノーケルグッズを持ってやってきた。
『ほら、佑々木もつけるか?』
『ありがとうヒラマサ!』
『‥水着似合ってるよ』
『‥!!ッありがとう‥。』
『‥可愛い。けど、なんか痩せてる?大丈夫?ちゃんと飯食ってる?』
『水着着るためにちょっとダイエットしたの。夜ご飯をお粥に置き換えるダイエット!』
『そんなことすんなよ。倒れたらどうするんだ。ただでさえ細いのに、そんなことしなくていいんだよ。』
『‥ご、ごめん』
『‥西岡も心配するぞ?』
『そうだよね‥気をつけるよ。』
ヒラマサをチラッとみると、下にはワイドパンツの水着を着て、上半身は裸だ。ヒラマサの裸を見たのは初めてだが‥意外と結構筋肉があって引き締まっている。
『ヒラマサってなんか筋トレとかしてるの?』
『ん?ああ、してるよ。大学のトレーニングルーム使って週3回、4回ぐらい。』
『え!だからか!意外と筋肉がすごいなと‥』
『ありがとう。高校の時は何もしてなかったからな。今から鍛えて行かないと』
『そうなんだ。』
高校の時はただ細身で高身長だったが、今は高身長で尚且つ筋肉も程よくついているためか体が一回りも二回りも大きく見える。
カッコよくて少しドキドキしてしまう。
だめだめ!ヒラマサにも彼女がいるし、私にも隼人がいる!
ただ、高校の時から2年間続けた片思いしてた記憶は消えず、ヒラマサは今でも特別かっこいい人という位置付けになっている。
『花ー!シュノーケル行くよー!』
『あ、ごめん!行く行く!』
『付け方わかる?』
『うん、大体?』
『‥つけてやるよ、』
ヒラマサがゴーグルをつけてくれた。
『これを加えて潜るんだよ。口で息するんだぞ。鼻でしたら溺れるぞ。』
『分かってるよ!』
『そうか、なら行くか』
そのまま海へ潜っていく。
そして、意外と1番スイスイ潜って楽しんでいたのがヒラマサだった。
『スズメダイがいた。』
『アミメフエダイとヒメアイゴもあそこにいるぞ!』
『オオモンハゲブタイは雄と雌で体の色が違うんだよ。雄は、オレンジの斑点があるんだ。ほらほら!そこにいる!』
『ヒラマサ‥魚好きなんだ』
『魚というか生き物が好きだ。』
『ヒラマサの一人暮らししてるアパートにも水槽あるもんね!魚博士だよー!』
寺倉が説明してくれる。
『えー!ニモとかいるかな?』
『カクレクマノミならイソギンチャクの中にいるから運が良ければ見えるんじゃないか?あっちにいそうかも』
『ヒラマサ、イルカみたいに泳ぐの早くてついて行けねえわ。大丈夫?花疲れてない?』
『ありがとう、隼人。意外と大丈夫!』
『そうか、けど、あと5分ぐらいしたら戻って休憩するか。』
『そうだね!んじゃ、隼人!あそこまでどっちが早く泳げるか競走しよ!』
『ええ!?』
『いくよー!よいどん!』
『あ、まて!』
みんなでヒラマサたちを追いかけて泳いでる時だった。
足先に痛みが走った。
足元を見ると、ミノカサゴのような魚がおり、針が足に刺さって血が出ている。
『‥!!』
やばい、水面に上がらなきゃ‥
泳ぎがそこまで上手くないのと、足が少し痺れるせいでうまく泳げない。
ヒラマサがチラッと後ろを見ると、佑々木様子がおかしい。溺れてる‥!!
自然と体が動いた。後ろから抱き抱えるように佑々木の体を支えた。
佑々木の体を近くで見ると、足のこうに何か棘のようなものが刺さっている。
ミノカサゴか、!!
そのまま足のつくところまで連れていき、
佑々木の足を見る。
『大丈夫か!?今、ミノカサゴに刺されただろ!?』
『ごめん、全然気がつかなくて‥でも大丈夫!ちょっと痛むだけだし』
『吐き気やめまいは?』
『な、ないよ‥』
『足が痛いんだな。コテージ帰るぞ。』
すると、ヒラマサは足に刺さった棘を抜いて、傷口を絞って海水で洗い流した。そのまま花を抱き上げてコテージまで足早に向かって行った。その様子をみかけた他のメンバーもかけつける。
軽い‥。
小さくて華奢な佑々木の身体は羽根みたいに軽かった。
ただ綺麗な足が、刺されたことで徐々に熱と腫脹を帯びてきていることがわかる。
やばいな。急がないと‥。
浜辺にいた北川がバスタオルを待って、駆け寄ってきた。
『なんかあった?どうしたの?』
『佑々木がミノカサゴに刺された。お湯を沸かしてくれ。』
『分かった。ポットにお湯を沸かしてあるからそれを使おう。』
『助かる』
北川は、花にバスタオルをかけてくれた。
そのまま部屋に行き、ソファに座らされた。
そして、ティッシュって傷口を気張るように血液と毒を搾り出すように圧迫してきた。
『ごめん、ほんと大丈夫だから、気分が悪くなれば病院受診すれば良いだけだし』
『できる処置はここでする』
『‥分かった。ごめんなさい。』
すると、追いかけてきた他のメンバーもはいってきた。
『花!どうしたんだ!?』
『隼人、ちょっと魚に刺されちゃって』
『毒がある魚だったのか!?』
『花ー!大丈夫!?』
『お湯持ってきたぞ!』
北川くんがバケツにお湯を入れて持ってきてくれた。
ヒラマサが刺された足をお湯につけてきた。
『熱っ‥』
『我慢しろ。』
『はい‥』
『このまま30分から1時間お湯につけておこう。カサゴの毒は熱に弱いタンパク質だから50度くらいのお湯につけて不活性化させないとダメだ』
『んじゃこれだとすぐ冷めるな。お風呂場に熱いお湯を沸かそう』
『ああ、ありがとう』
テキパキと動くみんなに感謝して、大人しく椅子に座る花。
『濡れたまんまだし、とりあえず着替える?』
和紗が声をかけてきた。
『うん。そうしよかな。Tシャツと下着持ってきて欲しい。部屋にあるから』
『わかった。とってくるよ。』
『ありがとう』
隣に隼人が座ってきた。
『ごめんな。気がつかなくて。』
『全然だよ!ほんと一瞬のことだったから私も最初気が付かなかったもん!』
『痛みは大丈夫か?』
『うん、ありがとう。』
『赤く腫れてきてるけど‥』
『ちょっと痛いけど、大丈夫!』
『大丈夫じゃないだろ。』
ピシャッと言ってきたのはヒラマサだった。
怖い顔をしている。
『刺された時点でアナフィラキシーショックを起こして死ぬ人だっているんだぞ。』
『‥ごめん』
『刺されたことに気づいた時点ですぐ助けを呼ばないといけなかったんだ。佑々木だって俺が気が付かなかったらあのまま溺れて死んでたかもしれないんだぞ。』
『‥はい』
『まあまあ、でもヒラマサがいて良かったね!無事だったんだからそんなに怒んなくて良いじゃん!ヒラマサは心配性だねー!』
真緒がその場を和ませるように声をかけてくれた。和紗もそれに同調するように笑いかけてくれた。本人よりも西岡は落ち込んでいる。
その様子を見たヒラマサはため息をつきながら呆れたように口を開いた。
『‥たっく。痛みが昼過ぎまで続くようなら病院を受診するからな。』
『はい。』
『ありがとう、ヒラマサ。助かったよ。』
『西岡も一緒にいたんだろ。ちゃんと見とけよ』
『ごめん』
なぜか一緒にいる隼人まで怒られてしまった。
お通夜のような雰囲気になってしまった。
『お風呂沸いたよー!佑々木さんはいっておいで!』
『あ、ありがとう。寺倉くん。』
『大丈夫か?立てる?』
『うん大丈夫!』
隼人が肩を貸してくれるので、そのままゆっくり立ち上がると、ヒラマサがやってきた。
『下手に体を動かすな。毒が回るだろ。』
ヒラマサはまた体を抱き上げ、そのまま浴室へ連れて行った。
『お、おい‥ちょっと‥』
『ちょっと!本当に大丈夫!』
『うるさい怪我人は黙って大人しくしとけ!』
『うっ‥』
ヒラマサに抱き上げられると、不覚ながらドキドキしてしまう。なんなら今は濡れた水着姿にパーカーを羽織っただけで割れた腹筋が体に当たっている。
顔も近いし、良い匂いもする。
やばい心臓に悪すぎる!!!!!
そのまま寺倉が沸かしてくれた室内にある浴室に足をつける。
『熱いね‥』
『45度から50度に設定してるからな。我慢しろ。』
『‥腫れて赤いのか熱くて赤いのかわかんない』
『痛みはまだある?』
『まだ痛い‥』
『んじゃもうしばらくつけておこう。痛みが引いたら次は冷やすからここで大人しくしといて。』
『うん。ありがとう』
『なんか顔も赤いけど大丈夫か?』
『そ、それは、大丈夫です!』
『あ、そう‥?』
その様子を後ろからじっと見つめる。西岡。
『ヒラマサ、ありがとう。変わるよ。』
『ああ‥なんかあったら言って』
『おう』
ヒラマサが浴室から出て行った。
隼人と花の2人きりになる。
『花。』
『ん?』
すると隼人は隣に座って頬にキスしてきた。
そしてそのまま肩に顔を埋めてしまった。
『‥!!ど、どうしたの!急に』
『‥俺がもっとちゃんと見とけばこんなことにならなかったのにごめん。』
『そんな、隼人のせいじゃないよ。』
『‥。』
『ごめんね、こんな嫌な空気にしちゃって‥』
すると、隼人が次は口にキスしてきた。
『こ、こんなとこで、だめだよ。誰か来たらどうするの‥。』
『‥ダメか?』
『う、うん‥また2人の時に‥』
『今2人の時じゃない?』
『いや、そういう意味じゃ‥』
『おやおや。様子見にきたらなんかお楽しみ中だったかなー?』
『北川くん!』
『‥邪魔すんなよ』
ひょっこり現れたのは北川くんだった。
それに対して眉間に皺を寄せる隼人。
『そろそろ昼ごはんでもどうかな?と思って、ソーキそばは明日にしてさ、何かテイクアウトしに行こうと思うんだよ。この辺に島の食材
を使ったハンバーガーショップがあるみたいだからコテージにあるレンタサイクルに乗って買いに行くとこだよ。ウサちゃん何食べたい?ハンバーガーセットでいい?ポテトあったらつける?』
『うん!ありがとう!ポテトありで!』
『俺もなんでもいいよ』
『は?何言ってんの?お前も来るんだよ』
『えっ‥』
『留守番するのは、和紗とウサちゃんの女子メンバーとヒラマサです。』
『お前と俺と寺倉と真緒ちゃんは買い出しです。』
『ええー!3人いれば十分だろ。』
『はあ?なに?あんた、私に荷物持たせるつもり?』
『それぐらい待てよ!ばかでかいキャリーバック持ってきてたじゃん!』
『むかつく!北川、こいつつまみ出すわよ!』
『はい!お姫様!』
『あー!花!助けて!』
『あはは、行ってらっしゃい〜』
そのまま北川と真緒に連れられて西岡は買い出しに出かけた。




