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石垣島旅行1 ヒラマサver.

怒涛の1回生が終わり無事進級。

2回生になって少し経過し、落ちついた。

いつもと変わらない毎日だ。

大学の廊下を歩いていると、寺倉に声をかけられた。


『将生!おはよー!』

『圭吾か、おはよう。』

『来月さ久しぶりにみんなで集まろうって話題になってるんだけど来る?』

『みんなって?』

『いやー、最近将生さ色んなこと重なってしんどいだろ?気晴らしにもなるかなって。』

『‥あぁ、なにすんの?飲み会?』

『旅行だよ!石垣島旅行!二泊三日!』

『へー、いいな。誰来るの?』

『和紗と赤石だろ、西岡と佑々木、北川もくるってさー!』

『へー‥』


佑々木も来るのかな‥もう半年以上会ってないな。最後に会ったのは去年の9月‥あれからほとんど連絡も取ってないし‥。

元気かな‥。

でも西岡も来るなら‥、2人が仲良さそうにしてるの間近でみるの少しきついかもしれない。

けど‥


『将生?どうする?行く?』

『あー‥うん。行くよ。』

『お!んじゃみんなにそう伝えておくね!』

『おうー』


佑々木に久しぶりに会いたい気持ちが勝った。


そしてまた筋トレに明け暮れた。

大学のトレーニングルームでも悪目立ちする。


(あ‥またきたぞ。)

(今日はラジオ聞きながら円周率唱えてランニングマシンで走り込んでる。)

(すごいな)

(イケメンだけどな)


最近悪いことしか起こらない。

頭で何も考えないようにしないと、潰れそうだ。

俺は俺のやるべきことをするだけだ。

前と何も変わらない。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


そして、1ヶ月が経過し旅行の日になった。

空港で集合している。


佑々木に久しぶりに会う。

緊張してきた‥。


しばらく会っていないから、佑々木への気持ちも冷めかけていたが、こうしてまた会うことになると思うとそわそわしてしまう。

みんなで飲み会に行って、写真を渡した日から一度も会えてない。

謝りたかったけど、連絡もほぼつかず、会うこともできずずっと気まずいままだった。

緊張してきた‥。


まだ集合時間より1時間前だし、暇だな‥。


『あれー?ヒラマサ?』


声をかけてきたのは、北川だった。

黒いトップネックの半袖Tシャツに黒いぶかっとしたズボン、黒いサンダルに、黒いサングラスをかけている。真っ黒だ。

腕にはシルバーの腕時計をつけており、真っ黒のでかいキャリーバックを持っていた。

肩まである長い黒髪は、お団子にまとめてある。


『‥北川?』

『久しぶりー!早いね!ヒラマサ!』

『久しぶり。北川こそまだ1時間前だろ』

『いやーなんか、楽しみでさ!コテージ泊まるんだよ?早くきすぎちゃった〜♪』

『‥なんか元気そうだな。色々あったのに。』

『ん?あー!サークル解散のやつ?確かにサークルとしての活動はもうしてないけど、元部長さんとか一部のメンバーで個人でライブハウスで演奏したりしてるよ〜それが楽しくってさ!ほんと純粋に音楽が好きなメンバーが残って好きなことしてるって感じ。』

『へ〜良かったな』

『楽しいよ!部長さんが声かけてくれたからやってるんだよね。うさちゃんや和紗ちゃんもたまに観に来てくれるんだよ。』

『へー‥みんな元気そうだな』

『うん。みんな元気だよ。色々あったけどね、西岡と付き合ってからうさちゃん元気になった感じするよ。』

『へー‥よかったよ。元気になって。』

『うん。一時期大変だったんだからね?ヒラマサもせいでもあるんだよ。』

『え?俺のせい?』

『心当たりないの?』


あるっちゃあるか‥最後に会った写真を渡した日のことを思い出す。

遥香さんが面倒なことをたくさん言って佑々木に誤解されてしまった。

西岡とすぐにお店から出ていったあの日。


『‥まあ、ないことないけど』

『ほんとだよ。ヒラマサは彼女とどうなの?』

『‥は?』

『え?彼女だよ。サークルの美人な先輩と付き合ってんじゃないの?』

『付き合ってないよ。』

『別れたの?』

『最初から誰とも付き合ってないよ』

『え!?そうなの〜?なんか噂と違うなー』

『適当な噂広めんなよ』

『えー広めてんのは俺じゃないって!てか、眠くなってきた。コーヒー飲みたい。』

『‥買ってこようか?』

『えー!いいの?気がきくね!』

『別に。俺も飲みたいし、ついでに買ってくるわ。金払えよ。』

『分かってるって!ブラックで砂糖ミルクなしね!よろしく!』

『はいはい。』


コーヒーショップでコーヒーとカフェオレを購入をした。

変な噂が広まってる。あの時の飲み会でみんなに誤解されたのかもな‥。

もう今更な感じがするけど、もしかして佑々木にも勘違いされてんのかな。それは嫌だな。


そんなことを考えながら、北川のいる場所は行くともう1人来ていた。


白いレースのタンクトップに淡いアイボリーのロングスカート、少し厚底のベージュのサンダル、小さなキャリーバッグと網カゴのショルダーバッグを肩から下げてカンカン帽子をかぶっている小さな身体が見えた。

茶髪ががった長い髪は、少しウェーブがかかったように巻かれている。


『佑々木だ。』


少し足早なる。


『ヒラマサね、コーヒー買いに行ったよー!僕はこうして荷物番させられるんだよー。』


誰が飲みたいって言ったんだよ‥たっく


『お前が買いに行けって言ったんだろ』

『ヒラマサ!』

『飲みたいなーって言ったら買に行くって言ったのヒラマサじゃん?』

『もうコーヒーあげないからな』

『うそうそ!すみません!本当にありがとうございます!』

『たっく‥』


ヒラマサはため息をつきながら、北川くんにコーヒーを渡した。

花はじっとヒラマサを見つめた。


『ヒラマサってそのリュックひとつ?』

『え、うん。』

『それとウエストポーチだけだったよ。いいよね!荷物が少ないと!俺は環境が変わると眠れないタイプだから荷物多いんだよねー』


そういうと北川は、でかいブラックキャリーバックを指差した。


『北川くんっぽい』

『まあね』

『何泊するつもりだよ。』


つい突っ込んでしまう。

その瞬間佑々木が少し驚いた顔でこっちを見た。目が合った。化粧をしているみたいで最後に会った時よりかなり垢抜けていた。

大人っぽくなっていてドキドキしてしまう。

佑々木は目が合うと少し頬を赤くしながら気まずそうにそっと目をそらした。


‥最後に会ったのも半年以上前だもんな。

気まずいよな。

勇気を出して佑々木に話しかけた。


『‥佑々木久しぶりだな。』

『ほんとだね、久しぶり。』

『‥』

『‥』


これ以上言葉が浮かばない。

向こうも同じなようで黙っている。

けれど、じっとこちらを見上げてくる視線を感じる。

俺は186cmあるが、佑々木は150cmしかない。必然的に見上げた顔になってしまう。

上目遣いってめちゃくちゃあざとい。

いや、身長差的にどうしてもそういう上目遣いになってしまうのだろうが、どうしてもあざとく見えてしまう。‥可愛い。

ヒラマサは、耳まで顔を赤くしてしまう。

手で顔を少し隠しながら佑々木から目を逸らした。


『‥なに?』

『あ、なんか‥大きくなったね。』

『そう?変わんないかと思うけど‥あ、佑々木。去年は色々大変だったな。体調は大丈夫なのか?』

『あー!うん!もうこの通り元気だよ!』

『そうか、ならよかったよ』

『‥か、彼女さんがいるのにみんなと旅行きてら良かったの?』

『またその話か‥』

『やっほーー!!グッドモーニング!!』


大事なところで赤石が割り込んできた。

背中をベシッと軽く叩かれる。

髪の毛をピンクに色に染めて巻いている。

そしてド派手なサングラス。


派手すぎるだろ‥!!


『‥お前、会うたびに派手になってないか?』

『あらー!ヒラマサじゃん!久しぶり!花は、つい最近あったもんねー!』

『俺もいるよー』

『あ!北川じゃん!相変わらずイケメン!』

『あざっす!』


そのまま赤石に佑々木を取られてしまった。

さっき、なんか彼女がどうとか言ってた気がする。盛大な勘違いが起きている‥。

否定しようにも、赤石に取られてしまった。

急に割り込んで彼女いない!って言うのもおかしいよな‥。

そんなことを考えて悶々していると、北川がアイスコーヒーを飲みながらニヤニヤしながらじっとみてきた。


『‥なに』

『いや。まだ好きなんだーと思っただけ』

『‥別にそんなのじゃないよ』

『いや、僕はいいと思うよ?それにさ、まだ付き合ってるだけじゃん?結婚してたら流石の俺も止めるけど、付き合ってるだけな別れるまで待てばワンチャンあるよ?相談乗る感じで連絡とってさ、2人がちょっと喧嘩して別れたらもうこっちのもんだよー!』

『北川って、結構腹黒いんだな。』

『何言ってんの、恋愛なんて競争戦なんだから、それに好きな人なんて次いつできるか分かんないんだから、俺は好きな人見つけたらすぐにでも自分のものにしたくなるね。』

『‥不倫はダメだぞ』

『だから、既婚者には手は出さないって』

『なら良かった。』


そして、続々と西岡がやってきて、最後に和紗と寺倉が一緒に現れた。

西岡は着くやいなや佑々木の方へ駆け寄っていった。


『花、おはよう!』

『あ、隼人!おはよう!昨日遅かったのに早起き頑張ったね!』 

『まあ、朝は強い方だからな〜。あれ?花ちょっと髪巻いてない?』

『あ、気づいた?巻いてみた』

『すごく可愛い』

『あ、ありがとう‥』

『はい、そこー!すぐイチャイチャする!』


西岡は、佑々木の髪を触りながら愛おしそうに見つめている。

佑々木は、そんな西岡に照れているのか少し頬を赤くしながら下を向いた。


‥これは、入る隙間ないな。

この旅行で踏ん切りつけて諦められたらいいな‥佑々木のこと。

本人たちがいちゃいちゃしているところを見ると、現実を直視せざるおえない。

大きくため息をつくと、またニヤニヤしながら北川が肩を叩いてきた。


『話ならいつでもきくぜ?』

『‥面白がってるだろ』 

『あ、バレた?』

『‥もういい』

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