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約束  作者: ヒロ
17/22

第17話 最後の言葉

更新が遅れちゃいました…すいません!

第17話目です!

ここから話は思わぬ方向へ…

 楽しい時間というのはあっという間である。友美と話していると時間はどんどん過ぎ去っていった。


「じゃあ、また明日な」

「うん!」


 友美と過ごすことができる数時間。僕は幸せだった。


「学くん」


 病室を出た僕を待っていたのは友美のお母さんだった。相変わらず友美のお母さんは疲れているようだった。きっと友美のことが心配で寝れない日もあるのだろう。


「友美…元気だった?」

「はい。元気でしたけど…どうかしました?」


 僕は少し戸惑った。いつも一緒にいて、友美のことを一番わかっているはずの友美のお母さんが僕に『友美…元気だった?』って…僕にはよくわからなかった。


「ううん。気にしないで」


 明らかに今日の友美のお母さんの様子はいつもと違った。何か哀しげな目…何かを抱えながら、苦しんでいるように思えた。


「あの…僕で良かったら、話聞きますよ?」


 こんな状態の友美のお母さんを放っておくことは僕には出来なかった。それに今まで友美のお母さんに僕はたくさん助けてもらった。だから…今度は僕が助けたい、そう思った。


「うん。ありがとう」


 友美のお母さんは僕の言葉に対して、それだけを言っただけで何も話してはくれなかった。僕と友美のお母さんとの間には何とも言えない嫌な空気が流れていた。


「じゃあ、僕は帰ります」


 僕はこの重たい空気に耐えられず、帰ることにした。友美のお母さんは何も言わず礼をしただけだった。









 また気になることが1つ増えた。日に日に気になることが増えていく。僕には今、何が起きていて、何をしなければならないのかわからなかった。日に日に募る不安…僕の今やってることは正しいのだろうか、何度もそう思った。


『プルルルル』


 家の電話が鳴っている。今は家に僕しかいない。僕は仕方なく電話に出た。


「もしもし?」

「…学か?」


 その声を聞いて僕はビックリした。電話の主は優斗だったのだ。


「ゆ…優斗。どうしたの?」


 僕は動揺する心を必死に抑えようとした。しかし、声が震えているのが自分でもわかった。


「学…落ち着いて聞いてくれ。俺はもうダメだ…」


 動揺している僕をよそに優斗は話し始める。


「優斗…? 何かあったの?」


 よく聞いていると優斗の息は切れそうになっている。さっきの言葉といい、優斗に何かが起きているのかもしれない。かなり危険な状況のようだ。


「時間が無い。学、友美を頼んだぞ…絶対に友美を守れよ…わかったな?」

「ちょっ…優斗!?」


 そこで電話は切れた。何度も受話器を耳に当てたが、聞こえてくるのは『ツーツー』という虚しい音だけだった。優斗の最後の言葉『学、友美を頼んだぞ…絶対に友美を守れよ…』一体、優斗に何が起きているのか、この言葉には優斗のどんな気持ちがあるのか…僕には何もわからなかった。









 電話で優斗と話してから3時間くらいが経っただろうか。僕の家に警察から電話がかかってきた。


「中山優斗さんは先程…」


 警察から聞いた話が僕にはとても信じられなかった。優斗は河原で遺体として発見されたらしい。頭から血が流れていて、身体中に傷があったという…警察は鈍器による他殺として調べているとのことだった。優斗の携帯の最後の発信が僕の家だったため、電話をしたそうだ。


「すいませんが警察署まで同行をお願いします」


 警察からの電話から約15分。僕の家に1台のパトカーと2人の警察官がやってきた。


「はい。わかりました…」


 僕は静かに頷いて、パトカーへと乗った。警察署に着く前から僕への質問は始まった。


「中山優斗さんとは仲が良かったんですか?」

「はい…仲良しでした」

「あなたは今日、何をしてましたか?」

「今日は…」


 まだパトカーの中だというのに警察は容赦なく、次々と質問をする。そして、警察署に着いてからは質問の勢いが更に増した。その中で1つ気になることがあった。それは最後の質問の時だった。


「佐藤武美さんを知っていますか?」


 僕の身体は思わず、石のように固まった。


「知ってますけど…」

「中山優斗さんの携帯の着信履歴にあったんです。しかし…彼女だけ連絡がつかないんです」


 警察が言おうとしていることが何となくわかった。


「僕は最近は連絡を取っていないのでわかりません」


 僕は思っていることを言おうかと思ったが心の中にしまった。


「そうですか…わかりました。今日のところはお帰りください。また何かあればお呼びしますので、その時はお願いします」


 僕は何も言わずに頷いた。パトカーに再び乗り、僕は家へと帰った。何が何だか頭の中を整理するのが大変だった。数日前までは楽しい生活をしていたのだ。それなのに今は…友美が記憶を失い、優斗は何者かに襲われ、唯一、何も無く、連絡がつかない武美。僕は自分では信じたくないと思いながらも、武美が中心になっているのではないかと思い始めていた。

読んでくださってありがとうございます!


突然、誰かに襲われ命を落とした優斗…。

犯人は武美なのか…それとも…。

少し遅くなってしまうかもしれませんが、第18話目もよろしくお願いします!

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