2話 入学式とDクラス
体育館は、10000人ほどが入れるほどの広さらしい。
ただ、この学校は3年制で、1クラス15人の計4クラスなので、生徒180人と先生しかいない。とてもすっからかんである。
「校長先生挨拶。」
「どうも。みなさんご存知のとおり、先日校長が亡くなられました。なので校長代理として、私が出ることになりました。」
あれは、あの時のちっちゃい先生!?まさか校長代理とは。とんでもない人だったんだな。
「まず、入学初日からいろいろ騒がしかったけれど、学校生活に支障はないので、みなさん安心してくださいね。さて、この学校では、将来有望な魔術師を育てる場です。みなさんは基礎から応用を学び、自由に魔術の実験を行いましょう。そしてーーー」
どうして校長の話ってこんなに眠くなるんだろうと思いながら、ぼくは強い睡魔と格闘していた。
「ーーーこれで話を終わります。」
「校長先生ありがとうございました。」
ん?降壇する時、目があった気が。・・・寝かけてるのがバレたかな。バレるか。心読めるんだこんなあの先生。
「ま、いいか。」
ちょっと怖い気もするけど。とか思いつつ、僕は教室に戻った。
教室はやはりどこか暗い雰囲気だった。
「さあ、入学式も終わったことだし、まずは全員に自己紹介してもらおうかな。じゃあまずは名簿1番、不知火。」
「はい。私の名前は不知火 火影です。
得意魔術は火属性です。」
「次、2番の稲神。」
「はい。稲神 舞です。得意は雷です。よろしく。」
「次、3番。」
きた!第一印象は大切だ。
「はいっ!僕は星見 光祐です。得意魔術は・・・?」
何だろう。自分の得意属性がわからない。
「えっとー、」
「どうした?自分の得意属性わからないのか?大丈夫だぞ。このあとに全員測定するからな。」
「・・・はい。」
失敗した。入りは最悪だ。そのおかげで4から10番の自己紹介を聞き逃してしまった。
後で名前は覚えた。
4番、天沢 氷織
5番、鉄穴森 守
6番、上水流 青海
7番、上水流 青子
8番、石火矢 穂村
9番、音鳴 もみじ
10番、岩崎 陸
だそうだ。
その後、僕たちは自分の魔術特性を調べることになった。僕の特性は何かな?楽しみだな。
「次!星見 光祐。」
「はい!」
魔術特性は、特殊な魔道具を使って調べる。
手をかざすと、魔道具は属性に応じだ色に光出す。
火なら赤、水なら青、地なら茶、風なら緑、雷なら黄、
光なら白、闇なら黒に光る。
僕の色は、
「灰色です。」
「・・・はい?」
「現在確認されているどの色とも違う色をしている。
一体どの属性なんだ?」
新しい色か。もしかしたら新しい属性かな。ちょっとワクワクするな。
「よく調べる必要がありますね。いったん保留にしましょう。」
検査が終わり、教室へ戻ると、先生が学校の行事について話し始めた。
「一年生の一学期には色々な行事があるぞ。一番近いのは一ヶ月後のクラス対抗テストだな。一ヶ月特訓をしてその成果を競い合うテストだ。」
楽しそうだな、と思っていた僕だが、周りはそうでもないらしい。理由は理解できる。魔術の素養が上の人たちと同じ時間特訓したって勝つのは難しいだろうからだ。よく見てみると、必ずしも全員がそう思っているわけではないことがわかった。とくに名簿1番の不知火さん。
彼女は、楽しみという感じではないが、周りとは確実に違う雰囲気だ。なんというか、怒ってる?
「これから一ヶ月の授業は、そのテストに向けた内容になっている。Dクラスだからといって諦めるんじゃないぞ。努力すれば才能は埋めることができる。」
「そんなの綺麗事じゃん・・・。」
クラスの誰かがそんなことを呟いた。
雰囲気悪いなぁ。
「そういうわけだから、全員頑張れよ。じゃあ今日はこれまでだ。全員寮に戻って荷物整理とかをするんだぞ。」
この学校の生徒はもれなく寮暮らしだ。寮では2人1部屋だ。誰と同じ部屋かな?と、僕はわくわくしながら寮に向かった。
寮の部屋には、まだ誰もいなかった。先に荷解きをしておこうかな。
「この部屋かな。」
「ん?」
「君は確か同じクラスの星見くんだっけ?」
「うん。僕は星見 光祐。君はたしか、」
「名簿4番、天沢 氷織だよ。これからよろしく。」
「よろしく。」
いい人そうでよかった。仲良くなれそうだ。
それから僕らは荷解きを終わらせると、もう夜になっていた。なので僕らは寝ることにした。明日もいい日になるといいな。
次の日
「これより、星見光祐の校長殺害容疑の裁判を執り行う。」
どうしてこうなった。
ここまで読んでくださりありがとうございました。




