第28話:北方街道と旅立ちのブルース
Chapter Soundtrack:
Robert Johnson / The Blues Brothers - "Sweet Home Chicago"
(BGM: 新章開幕! 疾走感あふれる伝説のロード・ブルースに乗せてお送りする第28話! 王都の北門をくぐり、荒地へと伸びる北方街道へ。書類と子爵を後にし、12羽のニワトリとロバを連れた一行の「個人的な旅」が再び動き出す! 11日間のカウントダウンと新たな旅立ちをお楽しみください)
王都の上に訪れた夜明けは、決して壮大なものではなかった。
灰色で、湿っぽく、立ち上る煙突の煙と焼きたてのパンの匂いが混ざり合う朝。まさにバラードのインスピレーションとは程遠い、典型的な朝だった。
堀の影がまだ干上がった溝に長く伸びている頃、彼らは北門の脇に集まった。十二個の籠をバランスよく背負わされ、穀物と水と新しいロープの袋を積み込まれたロサリンドは、自分の人生が羽毛の生えた厄介事を運ぶことで成り立っているのだと受け入れた者の諦念を浮かべ、地平線を見つめていた。
タラは最後にもう一度結び目を確認した。アイレフは補給物資を買った後に残った硬貨を数え、苦笑いを浮かべた。ウンバは転生者の兆候が書かれた本を脇に抱えていた。もう二度と開く勇気が出ないかのように、しっかりと閉じたまま。ランロットは兜の羽飾りを「英雄的な出立」の角度に直そうとしたが、タラに無言でむしり取られた。
Kimは十二番目の籠を胸に抱きかかえていた。ニワトリは抵抗しなかった。接続音も漏らさなかった。ただ北の方角を固定された片方の目で見つめていた。まるで最初から行くべき道を知っているかのように。
「簡易インベントリ確認」声を張り上げることなくタラが言った。「十二日分の穀物。六日分の水、それ以降は小川を頼るわ。新しいロープ。完全には硬くなっていないパン。おそらく嘘をついている地図。それと、クレーターを見るまで作曲を禁止された騎士が一人」
「それは芸術に対する検閲だ!」ランロットが低い声で抗議した。
「生き残るためよ。歩きなさい」
トリクシーがKimの肩へと飛び移ってきた。こんな早朝であるにもかかわらず、その手には湯気を立てるコーヒーカップがあった。
「システムがルート更新を確認したわ」彼女が報告した。「推定移動時間二日。軌道待機九日。ユニット12の異常警告は継続中。それと新しい注記があるわ——『行政の監視密度が高い区域において、ユニット12の正体に関する疑惑を声に出して口にしないことを推奨します』」
「つまり、城壁から離れるまではその話をするなってことね」アイレフが翻訳した。
「その通りよ」
ウンバがKimに一歩近づいた。何も言わなかった。ただ一瞬だけ籠を見つめ、自分自身と静かな協定を結んだかのように頷いただけだった。
北の重厚な門が、チェーンと古い木材のいつものきしみ音を立てて開いた。目の前には『北の街道』が広がっていた。朝霧に包まれた低い丘の間をくねくねと縫うように走る、踏み固められた土の道。はるか遠くには、かすかに荒地の暗い輪郭が見え隠れしていた。
タラが第一歩を踏み出した。
「移動するわよ。遅れた奴は置いていくわ。ニワトリが逃げ出したら、そのまま数えて進む。もしシステムがまた穴埋めのエンカウントを投げつけてきたら、今度はこっちが通行料をむしり取るわよ」
Kimは胸の籠を抱え直した。ニワトリは短く彼の方へ首を傾げ、再び前方へと視線を戻した。
ロサリンドは、どこか希望を抱いているかのような鼻鳴らしを上げて進み出た。
こうして一行は二度目となる王都の門をくぐり抜けた。塔を、申請書を、そして『保留——いつか確認する』と書かれたフォルダを置き去りにして。太陽が完全に昇りきる中、十二個の籠はゆっくりと、避けられない旅の拍子に合わせて揺れ始めた。
それはもはや、単なる荒唐無稽な旅ではなかったのだから。
それは、パーソナルな旅だった。
そしてもう、後戻りはできないのだった。.
第28話をお読みいただきありがとうございます!
そして、ここから新章開幕です!!
王都を後にし、ついに北方街道へと足を踏み入れたキムたち。
『保留——いつか確認する』フォルダの謎と、12羽のニワトリを抱えた11日間のカウントダウン。
ただのギャグや不条理では済まない、それぞれの想いが交錯する「個人的な旅」がここから始まります!
新章開幕のBGMは、 Robert Johnson / The Blues Brothers の "Sweet Home Chicago" でした!
伝説のロード・ブルースが、彼らの新たな旅立ちを力強く祝福します!
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【新章 Soundtrack List】
・第二十八話: Robert Johnson / The Blues Brothers - "Sweet Home Chicago"
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目指すは二日先の「黒い隕石のクレーター」。
システムが沈黙を守る中、キム一行を待ち受けるものとは……!?
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Thank you for reading Chapter 28 and welcome to the new arc!
Leaving the Capital behind, the party sets off on the Northern Road toward the Black Meteorite Crater. Carrying 12 chickens and unspoken secrets, their absurd yet deeply personal journey officially begins!
Today's soundtrack features the classic "Sweet Home Chicago"!
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